◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
mushi-bunko-diary.seesaa.net

2009年02月27日

明日から臨時休業

2月28日(土)〜3月2日(月)までの3日間は臨時休業いたします。3日(火)からは通常営業の予定ですので、またよろしくお願いいたします。

山形と仙台に行ってきます。寒そうです。

::::::::::::::::::

昨夜、ようやく確定申告の目処がたつ。よかった。そして今朝は運転免許の更新のための顔写真を撮りに行く。数年おきに、同じ写真屋さんで、同じように撮ってもらうので、しみじみと衰えを実感できます。

写真屋さんの新入り。
0902272.jpg
ぴっちぴちの触り心地の若猫。

コートの袖口を覗いているところ。入りたそうです。
0902273.jpg
「おてんばさん」だということなのでメスなのでしょう。

posted by 蟲文庫 at 14:28 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月23日

四国徳島北島町へ

昨日は、徳島の北島町創世ホールへ、南方熊楠の研究者である松居竜五氏の講演〈古今東西の知識の森へ 南方熊楠の世界〉を聞きに行きました。メンバーは、香川のT嶋さん、倉敷の中西信一さん、そしてわたしの3人。
倉敷からJRで出発。瀬戸大橋を渡り、対岸の坂出で下車。そこから、まんのう町(琴平のあたり)のT嶋さんの車で一路徳島北島町へ。

関東近辺およびそれ以東の生まれ育ちの方々の場合、たいてい神戸より西は滝になって落ちているようなので、以下に簡単な地図を。

0902232.jpg
(※クリックすると大きくなります)

地図上の赤い線が今回のルート(徳島に入る手前くらいに林哲夫さんのご実家のある町もあります)。こうして見ると、すぐ近所にも思えますが、時間距離でいえば新幹線で岡山から東京へ行くのと同じくらいかかります。

お昼ごろ北島町へ到着。やや駆け足ながら大麻比古神社へ詣って、坂東捕虜収容所跡(映画「バルトの楽園」の舞台になった)を見学し、名物の徳島ラーメンを食べて、そして創世ホールにて、あの小西昌幸氏にご挨拶。中西さんによれば「これで徳島の東半分の “名物” は制覇した」ことになります。あとは三好の「こなきじじい像」ですね。

そしていよいよ松居竜五氏の講演。広い会場がほとんど埋まるような大盛況でした。200人は軽く超えていたようです。
熊楠の前半生に焦点をあてた著書『南方熊楠 一切智の夢』の内容を基調に、「南方マンダラ」などの代表的な思想、最近の研究で明らかになったことや、あの伝説的な奇人変人ぶりについてのちょっとした暴露話(フォローでもある)などもまじえた、楽しくわかりやすいお話でした。
初めて知ったエピソードに、晩年の夢日記には、毛筆やペンできちんと書かれた本文とは別に、ページの中ほどにその日の就寝時間を(もういよいよ寝入る直前に)「8:14」などというふうに鉛筆で殴り書きしてある。という驚くべき記録魔ぶりがありました。確かに手元にある『南方熊楠日記』(八坂書房)を読んでいても、「十二時に何処其処へ投書出しに栄町本局へ」「午後五時より何処其処で藻を十二採る」なんていうふうに、日記そのものは至って簡潔ながら、やたら細かく記録してあるのです。子供の頃から晩年に至まで、身の回りのありとあらゆるものを採集した熊楠ですが、このような記録魔であったからこそ、それらの膨大な標本類が無駄にならず価値ある資料としていまに残されているのだろうと思いました。そう、取ってくるだけじゃ意味がないんですねえ。と自戒をこめて。

松居氏は、その業績からずいぶんご年配のようなイメージもありますが、じつは1964年生まれというまだたいへんお若い方。物腰のやわらかな紳士です。『南方熊楠 一切智の夢』(91年)は学生の頃の論文をまとめられたものなのですね。は〜、すごい人もいるもんだ、とまぶしく壇上を見つめたのでした。

今回、徳島入りして一番に向かった、大麻比古神社。
0902233.jpg
神木である、樹齢千年といわれる楠の前で。

そしてこのあとの講演で、熊楠の名前の由来ともなった藤白王子神社の巨大な楠のエピソードが出たので、わたくし感無量でした。

そんなこんなの、たいへん充実した徳島の旅となりました。創世ホールの小西昌幸さんとは、今回ご一緒した中西信一さんの紹介で、たしか2001年前後から行き来があったのですが、お目にかかるのはこの度が初めて。「しゅっとした細身の万年パンク青年」とは中西さんの談話より。T嶋さんも「 “四国の文系男子のヒーロー” 小西さん」との初対面に大感激されていました。そしてわたしは、「田舎でなにかヘンテコ(良い意味です)なことをやっている」大々々先輩として、おおいに学ばせていただきました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
そういえば、講演後、このブログを読んでこのたびの催しを知ったという女性(岡山県玉野市在住、上の地図参照)から声をかけられました。少しは役立ったようでうれしいです。ありがとうございます。

そして、この諸々のつながりや出来事に、松居氏が講演の中で触れられていた、熊楠の「因果と因果の錯雑したところに縁が生じ、そしてそこから物事(現象)が生じる」というような考えについても、妙に納得するところがありました。


::::::::::::::::::::
 (おしらせ)

0902234.jpg
こまりいりまめ/kawate naoto(Shingostar RECORDS)2100円(税込み)

マヘル・シャラル・ハシュ・バズのメンバーとしてもご活躍の川手直人さんのソロアルバムです。やわらかく繊細な、でもやっぱりなんだか奇妙なギターソロ。

川手さんのマイスペースはこちら。http://www.myspace.com/komariirimame


 もうひとつビッグニュース!!

来たる、3月29日(日)蟲文庫にて、工藤冬里さんと川手直人さん、おふたりのライブを行うことになりました。
いまのところ、夜7時開場、7時半開演、料金2000円、定員30人程度、の予定です。詳細はまた追って。ご予約はいまから受け付けますので、ご希望のかたはお電話もしくはメールにてご連絡ください。
posted by 蟲文庫 at 16:17 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月20日

ライブかいな

加古川(かこがわ、兵庫県南部にある地名)の伯母と従姉妹夫婦が、日生(ひなせ、岡山県南東部にある有名な漁港)の牡蠣を持ってきてくれる。
「昨日(夜の)11時ごろ電話したけど、おらへんかったなあ」と言うので、ちょっと岡山市内まで出掛けていたいうようなことを答えると、「ライブかいな」と返ってくる。そろそろ80になろうかという伯母の口から「ライブ」という言葉が出てくるとは思わなかったので、ちょっと驚いた。いや、ご明察、なのですけれども。
たぶん、わたしや母が「いついつ、蟲文庫でライブあんねんよ(だから、その日は避けて来てね)」とか電話で話したりするからだろう。

そして翌日、こちら方面でのお仕事を終え東京へ戻る途中というWさんが、うまいタイミングで遊びに来られたので、焼き牡蠣で食べながら、ひたすら楽しくだらだらと飲む。Wさんとは、食べ物も音楽も男性のシュミも似ているので話が尽きない。また来てくださいね〜。

今日は午後から急用が出来て、6時すぎまで留守をしました。もしその間に来てくださった方がいらっしゃいましたら、申し訳ありませんでした。

::::::::::::::::::
 (おしらせ)

〈古今東西の知識の森へ 〜 南方熊楠の世界〉 松居竜五(まつい りゅうご) 講演会 はこの日曜日です!

0901241.jpg

◆ 2009年2月22日(日) 午後2時半開演(2時開場)無料
◆ 四国徳島 北島町立図書館・創世ホール 3階多目的ホール   徳島県板野郡北島町新喜来字南古田91(電話:088-698-1100)
posted by 蟲文庫 at 20:43 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月18日

またしてもの話題

気味が悪いほどの陽気の土日から一転、今度は小雪舞う週明け、そしてきょうはいくぶん緩んだ感じ、とめまぐるしいこの頃です。

昨夜は半年ぶりくらいに岡山(市内)へ。知久寿焼さんのライブがあったのです。じつは、畏れ多くもこの前の蟲文庫が初めて(ライブは)だったので、お客さんとしては今回が初。うっかり右端のスピーカーの側に座ってしまって、それはちょっと失敗(高音が痛かった)でしたが、でもやっぱり舐めるように演奏を見聴きできるのはいいものです。「月がみてたよ」は名曲だなあ。ひときわ暗い「夜の音楽」もぐっときます。「ギガ」という犬のうたも好きです。

アンコールの時のMCで、「最近読んですごく感動した本があって…」と言われた途端、はっとしたのですが、やはりその通り、ひとつ前の蟲日記で熱烈紹介した『くう・ねる・のぐそ』でした。「ひらがなで、くう、ねる、のぐそ、ですよ。くう、ねる、のぐそ」と何度も言っておられました。さすが知久さんだー、すてき。その他、伊沢さんつながりで粘菌の話なども。
ライブのあと、「ちょうど昨日、ブログで紹介したところなんですよ」とご報告。「いいですよねえ、あの本」と小さく盛り上がる。というわけで、知久さんとのぐそシンクロ(でしたが、さすがに連投はくどいのでブログのタイトルにするのはやめました)。

このあと、広島ー九州ー山口と回られて、3月1日(日)のお昼には岡山・東総社の「太一や」でもライブの予定です。昨秋の蟲文庫での時のきっかけとなった、「隣町のTさん一家」が先月始められたばかりのお店のそのお祝いライブ。わたしは残念ながら留守をしている時期なので、観にいけないのですけれども。
詳しくは 「知久寿焼Web Site」で。http://www.officek.jp/chiku/


で、「知久さんとシンクロといえば、“園田(佐登志)さんの予言”…」などとぼんやり思いながら帰ってきたら、園田さんからメールが届いていて、ちょっと「おおっ」と思いました。
知久さんと園田さんはずいぶん以前からのお知り合いだそうです。「むかし園田さんに声をかけてもらって出たイベントで、その時、篠田昌已さんも演奏されてたんですよ」と、蟲文庫でのライブの時に話してくださいました。


:::::::::::::::::::::
 (お知らせ)

P.S.F RECORDS より新入荷です。

0902181.jpg
これから/工藤礼子・工藤冬里 (CD 2300円+税)

昨秋の、MANDALA-2 でのライブ録音。この前アメリカのレーベルから出たレコード「Light」 もとてもよかった(B面が特にすごかった)ですが、限定200枚ということで宣伝しようにも出来なかったのです。でも今回は安心して。


0902184.jpg
あいだ/朝生愛(CD 2300円+税)

そして、同じ日のMANDALA-2 でゲストとして演奏された、朝生愛のライブ録音。友人知人からよく「弾き語りもいいんだよ」と聞いていたのですが、たしかに。平野剛さんがピアノを弾かれている曲もあります。


0902183.jpg
小沢靖メモリーズ/Early Works of Satoshi Sonoda 1977-1978(CD 2300円+税)

不失者、マージナル・コンソート等で活躍した 故 小沢靖のメモリーズディスク。昨年の「篠田昌已 act 1987」上映会、マヘル・シャラル・ハシュ・バズのDVD「腰くだけの犬」のリリースに続く、園田佐登志さんの企画第三弾。今後も、年3〜4枚のペースで貴重な映像や音源がDVD、CD化される模様です。

レコード(記録)というのは、ほんとうにありがたい。
posted by 蟲文庫 at 17:23 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

『くう・ねる・のぐそ』

確定申告に運転免許の更新(20年選手のベテラン・ペーパードライバー)、○○への納品、△△への納品…とそろそろ焦ってきました。しばらくのろのろもそもそしていたのですが、この日曜は徳島、来週末は山形仙台、帰ってきたら、7日からは久々に店内での展覧会で、中旬には仙台の前野さんがみえる予定、さらに3月29日(日)はまだ正式には発表できませんが、あの御方々が蟲文庫でライブをしてくださることになっているのです。さらに4月12日(日)は恒例のOraNoaさんのライブがほぼ確定。これから当分、体調崩せません。気をつけます。

そんなこんなで、この日曜〜3月アタマにかけて留守をする日が計4日。そしてそれ以降は4月下旬まではべったりと帳場に貼り付くつもりでおりますので、いろいろよろしくお願いします。

ご近所さんから、「この前の「惑星ソラリス」はコッチかも」という写メールが。

0902161.jpg
こちらは日本盤だそうです。

:::::::::::::::::
 (おしらせ)

我らが伊沢正名さんの新刊本です!

0902162.jpg
『くう・ねる・のぐそ ~自然に「愛」のお返しを』糞土師・伊沢正名 著(山と渓谷社)
1500円+税

 野糞をはじめて35年。日本全国津々浦々、果ては南米、ニュージーランドまで
 命の危険も顧みず、自らのウンコを10000回以上、大地に埋め込んできた。
 なぜそこまでして、彼は野糞にこだわるか?    (帯文より)


口に入る前の食物(農作物の生産、屠畜)について語られることが少ないように、それが体を通って出て行くことについても、またほとんど語られることがありません。もちろん、そんなに大声で語るべきことではないのですけれども、ただ、水洗トイレの普及(高度経済成長)以降、まさに水で流すように「無かったこと」になってしまっているこの現実は、もしかすると現在の社会のさまざまな問題の根本にも関わっているのではないでしょうか。
というような(大雑把に言うと、だいたいそんな感じの)考えのもと、体を張って実践し、タブーに挑んだ男、糞土師(ふんどし、と読む)伊沢正名による野糞ガイドです。

巻末には、袋綴じで、ご本人のソレが大地に分解され養分となって行く様子をつぶさに捉えた写真(なにしろ、元々は「写真職人」と呼ばれる名カメラマンですから)が掲載されています。怖くて開けられない人もいるそうですが、わたしは実家が6年前までくみ取り式だったからか、なんともなかったです。というか、去年、一昨年と山形の勉強会で、大写しのスライド見てるしなあ…。いやほんと、木々の根っこが養分を求めて、どんどんそこへ集まってくるのですよ。
しかし伊沢さんもすごいけど、ヤマケイもエライですね。

Amazonでは、なか見!検索もできますので、ご興味のおありの方はコチラを。『くう・ねる・のぐそ』

そういえば、その写真を見た、マクロビオティックを実践しているという女性から、「伊沢さん、いったいどんな食事をされてるんですか!?(あんなスバラシイ…あれ)」という問い合わせもあったそう。伊沢さんは、なんでもこだわりなく召し上がります。

ただ、特に女性の場合、いろいろと問題点や危険もありますので、まだあまり現実的ではありません。「これからは、“安心してのぐそを出来る環境づくり” にも取り組んで行きたいんですよ!」と、つい先日、お電話口で熱く語ってくださいました。
posted by 蟲文庫 at 21:00 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月14日

自動車工場と古本屋

お天気もよく、気持ち悪いくらい暖かで、しかも週末だというのに、やっぱり今日もヒマ。倉敷は三菱自動車の主要工場のある町なので、いま大打撃をうけているのです。いいお客さんだった人が何人も転勤や転職を余儀なくされ、この町を去って行きました。「古本屋さんは関係ないでしょう?」とよく言われますが、そりゃありますよ、当然です。

しかしとにかく黙々と続けるしかありません。気分転換に、売り物と私物がごちゃごちゃになりはじめている帳場を整理。林哲夫さんがdaily-sumusで触れられていた、「惑星ソラリス」のサウンドトラックLPというのはこれのことかしらん。

0802142.jpg
うちでも売り物ではない、というか預かり物(某氏が「うちに置いとくと傷むから」ということで、もう長年)なのですが。


徳島の小西昌幸さんから、松居竜五氏の講演「古今東西の知識の森へ~南方熊楠の世界」のついての新聞記事などがFAXで送られてくる。いよいよ来週、22日(日)にせまりました。わたしはもちろん行きますよ。
(詳しくはコチラを http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/113084321.html

0902143.jpg
『クマグスの森 南方熊楠の見た宇宙』松居竜五・ワタリウム美術館編(新潮社)
1500円+税

熊楠に興味はあっても、あまりのスケールととりとめのなさに「いったいどこから手をつけたらよいものやら…」と思われる方も少なくないと思いますが、そんな時にはまずこちらを。入門には最適の「とんぼの本」シリーズです。

ちなみに、わたしはいま「熊楠と亀」についての資料収集という、かなりどうでもよさそうな地味なことをしているところです。でも、それを言っちゃ、この古本屋だって…ねえ。


:::::::::::::::::::
(おわび)

えーっと、このまえ新入荷の「猫ストーカー」と一緒に紹介したわたしが悪かったのですが、浅生ハルミンさんの『猫座の女の生活と意見』は、いまのところ蟲文庫には入荷していません。すみません。
お近くに目ぼしい新刊書店がないという方は、Amazon楽天ブックスなどでも買えますので、ひとまずそちらで。

「虫愛づるひとたち」という文章の冒頭に、雪の米沢の古本屋でハルミンさんとわたしが再会する場面があるのですが、下の写真はあの日の米沢駅。
0902141.jpg
10月の終わりの、季節外れの大雪でした。
posted by 蟲文庫 at 16:20 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月12日

なるほどのナポレオン

お天気はいいし暖かいしお客さんは来ないので、帳場の脇の物置部分の片づけをする。店内でのイベントなどの時に、取り急ぎごちゃごちゃ収納してしまう場所なので、ちょっと恐ろしい。案の定、紙袋の中から、返事を書かなくては、と思いながらそのまま忘れてしまっていた郵便物の束が見つかる。ああああぁぁぁ… どうしよう。


0902120.jpg
ナド「あたしなら寝るわね」


この前、うっかりいつものより煎りの浅い珈琲豆を買ってしまったので、ふだん胡麻を煎っている鍋で「自家焙煎」に挑戦。弱火にかけて、いい香りがしてきた頃に耳を近づけてみると、ぶつぶつじりじり豆の煎られる音が聞こえてかわいらしい。おまけに、思った以上に美味しく仕上がる。生豆を買って自分で焙煎する人のたのしみがよくわかった。たしかにこれは面白い。

昨日は、閉店後郵便局まで速達を出しに行って、そのままいつもの居酒屋へ。こぶりの海鮮鍋と熱燗。
カウンターの少し離れた席から、「みながよう飲みょうるナポレオンがあろうが」(みんながよく飲んでいるナポレオンという酒があるだろう)というおじさんふたりの会話。これはまた、いまどき珍しく景気のいい話で…と思いながら聞いていたら、「下町の」ほうだった。それならわかる。わたしもよく飲んでます。

:::::::::::::::::::::::
 (おしらせ)

對馬有輝子 「十二星座」展

0902121.jpg 0902122.jpg 
倉敷在住の画家、對馬有輝子(つしま・ゆきこ)さんの展覧会がきまりました。
蟲文庫店内にて、3月7日(土)〜3月27日(金)まで。

その他、詳細はまた追って。

對馬さんのサイトはこちら http://www.superhorse.cmbc.jp/

posted by 蟲文庫 at 15:41 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月10日

苔で固まる瞬間

午前中、店の電球がひとつ切れているのに気がついたので、取り急ぎ最寄りのスーパーへ。駐輪場付近で先輩業者のM川さんに遭遇。お互い自転車にまたがったまま、最近読んだ本と飼い猫の話をして「じゃ、またー」。

うちは、外れのほうとはいえ、観光地の一角にあるので、この店が何を売っていて、なんという屋号の店だということなど知る由もない、ただ道路の延長のように、ぶらり(またはぞろぞろ)と覗いていかれる観光の方も珍しくありません。いざ中に入ってから「あれ?本屋?」といった具合。

で、そういった中には、観光地にはお馴染の、かなりのハイテンション&大声で、とにかく手に取るもの目に留まるもの全てにケチをつけてまわらねば気が済まないというイキオイのおねーちゃんとかおばさまのグループも少なからずあるのですが、その対象が『苔とあるく』に及んだ時は、さすがに緊張します。
みなさん、まさか書いた本人が目の前にいるとは夢にも思いませんので、「なにコレ、こけぇ?」「なんでわざわざコケなわけ?」「バっカじゃないのー、ギャハハハー」などからはじまって、とにかく言いたい放題。こんな場面では、身内のウケ狙いもあって、表現はエスカレートして行くものです。わたしはただ祈るような気持ちで「頼むから、このまま気が付かずに出て行ってくださいね〜」と息をひそめているのですが、でもやっぱり、たま〜に、そのうちの誰かが気付いてしまうことがあるのです。その時の間の悪いことといったらもう。全員そこでフリーズしているのが気配で感じられるだけに、かえってこちらが気の毒な気分になるくらいです。

そういえば、そういうグループには、たいてい「苔とあるく」を「のりとあるく」と読む人が含まれていて、すかさず他の人から「コケよ、コケ!」と突っ込まれる。ということが、まるで様式のように繰り返されているのは面白いです。人間が複数集まった場合に自然と出来上がる役割分担のようなものでしょうか。


友達が、市内某所まで出掛けるというので、パンのおつかいを頼む。

大高街道沿いのH堂の亀パン。
0902081.jpg
以前にも、このブログでご紹介したことがありますが、「亀」といっても
腹甲板を模しているというのは珍しい。

腹甲板というのはこれ。
0902082.jpg
お腹側の甲羅です。

お味はコッペパン風のメロンパンといったところ。クリームも入っているのですが、でも意外にあっさりしています。

posted by 蟲文庫 at 19:55 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

ハンドクリームで解決

この年明けくらいから、どうも顔がカサカサして仕方がないので、いつものローションを、もう少ししっとりしそうなものにかえるなどしてみたのですが、いっこうに効果が現れない。まあ、トシもトシだしなあ、などと思いながら、ある晩、おやすみ前のハンドクリームを、何気なく顔にもぬってみたら、翌日からすごく調子がいい。口のまわりの、粉を吹いたような皮膚のけばだちもなくなった。なんだ、ハンドクリームでよかったのか。つくづく、安くできているもんだ、と我ながら関心。

最近、いたく気に入っている動画「農耕士コンバイン」。
http://hyakusyo.ashita-sanuki.jp/e95687.html(香川県まんのう町 T嶋さんのブログより)

この歌、すごいですね。

:::::::::::::::::::::::::
 (おしらせ)

浅生ハルミンさまの猫ストーカー本、入荷しました!

0902083.jpg
左:『わたしは猫ストーカー』浅生ハルミン 著(洋泉社)950円+税
右:『帰ってきた猫ストーカー』浅生ハルミン 著(洋泉社)1200円+税

お買い上げの方には、もれなくハルミンさまのイラスト入り、蟲文庫オリジナル栞(苔本の発売時に作ったやつを復刻)が付きますよ。


そして、新刊のお知らせです!
(注:以下の本は入荷していません。ひとまずの宣伝です)

0902084.jpg
『猫座の女の生活と意見』浅生ハルミン 著(晶文社)1700円+税


1994年〜2008年までの間に書かれた文章をまとめたエッセイ集。『猫ストーカー』にも見られる、あの、じつはひっそりこっそりオリジナルで衝撃的なハルミンさんワールドが、まるまる一冊どっぷりと堪能できます。『猫ストーカー』で入門された方は、続いてぜひこちらを。
この本の中の唯一の書き下ろし、「虫愛づるひとたち」は、例の山形の勉強会(ハルミンさん曰く「理系のフジロック」)のライブレポート。U先生はもちろん、わたしや伊沢正名さんやトチ餅も登場しています。

明後日が発売日の新刊ですが、でも早いところはそろそろ店頭にも並んでいる頃かと。本文の紙が2種類、8ページごとに交互になっていて、閉じると小口がしましまになる(…もっと適切な表現があるはずなのですが…すみません)のも面白いです。
書店でお見かけのさいはぜひ手に取ってレジまで!
posted by 蟲文庫 at 16:18 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月06日

Happy surprise

インフルエンザが大流行のようですが、いまのところ、どこ吹くカゼといった具合でほぼ無菌状態をキープしている我が職場。とにかくヒマです。店の中はもちろんのこと、表の通りにもほとんど人が歩いていません。清浄な空気の中、ひたすら傷んでいる本の補修、そして値段付け。

でも、そんなところへ入ってこられた、じつに流暢な日本語を話される台湾人の男性から、「この資本主義の国で(こんな商売は)大変でしょう。でもこんな店を偶然みつけられたというのは、Happy surprise です」と激励していただく。本も何冊も買ってくださる。ありがとうございます。おかげさまで蟲文庫、明日(2月7日)で、ひっそりと16年目に突入です。


昨年、ひょんなことで知りあったハンガリー在住のサライ美奈さんという女性が発行されている『地球・かぞく・通信』という日本語のミニコミに、この春から連載を持たせてさせていただくことになりました。もともとはサライさん(ZSALAI と表記するハンガリーの姓)ご自身の個人的な通信として始められたそうですが、10年たったいまでは、編集をハンガリーのサライさんが、校正はポーランドのPさん、イラストはフランスのMさん、そして印刷と発送は日本のFさん(ハンガリーは日本と比べ物にならないくらい郵便料金が高いのだそうです)という具合に作り手も書き手も読者も住んでいる国はさまざま。このひろがりはインターネットの時代ならではですが、ただ、「この時代に印刷物を買って読んでくれる人達だから、みんな活字が大好き。古本屋さんの話には、きっと興味があると思うんですよ」ということ。
そういえば、先日見本誌としていただいた号の冒頭に、平戸廉吉の詩「鍵」が載せてありました。

サライさんはハンガリーのKeszthely(ケストヘイ)という町で「ペンションさらい・わらべの家」を経営されています。
0902061.jpg
そのテラスからの景色。
いまの時期の気温は0℃〜−15℃ということだそうなので、北海道くらいでしょうか。

HPはこちら http://www.padock.co.jp/szalai/index.html

ちなみにハンガリー語の「こんにちは」「ありがとう」は。

こんにちは・・・Jó napot kivánok  ヨー ナポト キーヴァーノク (直訳:よい一日を願います)
ありがとう・・・Kösznöm szépen  クスヌム セーペン (ケセネム セーペン と表記する人もいます)

言語学的に近いものがほとんどなく「ヨーロッパの中にぽつんと陸の孤島のようにある言葉」なのだそう。

そういえば、まだ店を始めたばかりの頃だったと思いますが、小学校以来の友達が青年海外協力隊としてハンガリーで日本語を教えることになり、「いまハンガリー語の猛勉強をしているところなんだけど、けっこう大変で…」とこぼしていたのを思い出しました。子供の頃から非常に優秀で語学にも長けた人なのですが、さすがハンガリー語には苦労した様子。まあでも、その猛勉強の結果がちゃんと身に付くのだからエライもんですね。

で、わたしはといえば当時のまんま帳場に座り続けているわけですが、まあそれはそれでエライことかも。「まだ続いている」という、その一点のみで。いやほんと、いったいだれが想像できたでしょうか。まさに Happy surprise。
蟲文庫15執念(という字に勝手に変換された…ナルホド確かに)いや周年。ありがとうございます。

posted by 蟲文庫 at 12:13 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

お裁縫に逃避

しなくてはならないことに目をつぶって、他のことに逃避するのは楽しい。

昨夜、ここ数年、冬がくるたびに「今年こそは〜」と思い続けた、店番用上着を縫いはじめました。冬場の制服のようなものなので、いま着ている5〜6年前に縫ったものはもうボロボロ。特に袖口あたりがひどいです。あの事務員さんの腕抜きって、やっぱり必要ですね。でもどこに売ってるんでしょうね。と、ここまで書いてから、上着を縫うくらいなら、腕抜きぐらい簡単なもんだということに気がつきました。あまった布でお揃いのを作ろうかな。

型紙をあてて裁断。
0902041.jpg
肩を縫っているところ。

そして、お袖が付きました。
0902042.jpg
ちなみに、洋裁で食べていた頃のある母によれば「お袖は片方だけ付けて中断してはダメ」らしい。「なんで?」と尋ねたら、「う〜ん…忘れた」だそうですが。

やれやれ一段落、ということでお茶を入れて戻ってきたら、
0902043.jpg
さっそくナドさんの座布団になっていた。

とりあえず昨日はここまで。
今晩はこのつづきを。
posted by 蟲文庫 at 17:30 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月02日

白黒のみどりちゃん

昨夜ひと晩中断続的に、狐が人間に変身したり、狐に化かされたりするという夢をさまざまなバリエーションで見つづけてものすごく疲れた。いままで狐が夢に出てきたことなどなかったはずなので、これはいったい…と思ってよく考えてみたら、昨日、ガーネットの『狐になった奥様』(岩波文庫)を読んだからだった。もう、ほんとうに情けない&恥ずかしいというくらい単純なんですよ。

地元在住で時々店を覗いてくれる数少ない同級生(ちなみに総勢2名のうちのひとり)Dさんが、いつものように猫連れでやってくる。

白黒猫なのに「みどりちゃん」。しかもオス。
0902021.jpg
6kg以上あるのに、こうやって鞄に入ったまま悠々とやってくる。

0902022.jpg
臆病でおとなしく、常時びっくりした顔。


もう締め切りを過ぎているというのに未だまとまっていない、我らが瀬戸内作文連盟の原稿。
おそるおそる “編集部” に電話をしてみると、編集長も先週までものすごく忙しくて、これから書くところだとか。そうか、ちょっと安心した。たぶん、そろそろなんとかなると思う。

posted by 蟲文庫 at 16:33 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする