◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2009年03月31日

ないしょ話の夜

日曜日は「鬱に山椒」工藤冬里・川手直人ライブでした。二分咲きの桜も縮こまるような寒い夜でしたが、店の中は過密状態でけっこうあたたかかったです。川手さんが「(日中の賑やかさがウソのように)観光客がさっと消えた時間から、ぽつぽつと人が集まって来るのって、なんかいいですね」と言われていましたが、そう、そんな内緒話のような贅沢な夜でした。お越しくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。

この年明け、かれこれ5年ほど前、ツアー中のマヘルご一行様総勢12名で蟲文庫にみえた時以来の川手直人さんから連絡があり、現在のソロ活動について、いずれ西のほうをまわる時にはぜひ倉敷でもという話をしていたところ、まさにそのタイミングでこのたびの工藤冬里さんとのツアーが決まったのでした。このふたりでのツアーというのは初めてのことなんだそうです。

川手さんの音楽は、Myspace http://www.myspace.com/komariirimame でも聴かれるように、衒いがなくやわらかい、わりあい親しみやすいギターソロで、今回も、そんなふうに曲をひとつひとつ淡々と演奏されたのですが、以前CDの紹介の時にも書いたように、なんだかやっぱり変というか、妙にひっかかるのです。
そういえば、その5年ほど前に大勢でみえた時にも、特に何を話したわけでもないのに、あとになって特に印象に残っていた中のおひとりで、このたび突然ご連絡をいただいた時にも、すぐに「あ、あの人だ」とわかりました。そういうところがそのまま音楽にもなっているのかもしれません。そして、そのまま、ありのままな感じは蟲文庫のありようと似ている気もしました。失礼ながら。


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好きな「ジョー君へ」や「ありえない」が聴けたのもよかったです。

そういえば、東京の某若手古書店主氏は、川手さんが大学にお勤めだった頃の教え子になるのだそうです。へえ〜。


そして工藤冬里さん。えーと、まず、観に来られていた方にご説明しておきますと、最初に工藤さんがシャツのボタンを外してガムテープで胸に貼り付けていたのは、あれはコンクリート・マイクという集音機で、アイデアとしては「自らの心臓の鼓動をベースに演奏をする」というものだったのですが、結局うまく行かなかった、という状況だったのです。でも図らずも、あの集音機のせいで出るノイズはかっこよかったですけどね。びっくりするくらい。

「花づくし」や「Stone in the River」などの名曲をはじめ、数日前に出来たばかりという「下鴨yugueの唄」「起きられない春の唄」そして、さっき作ったばかりという新曲(曲名は不明)もよかったです。あと、これもわりと新しいのかな、「妄想特急カムイ」という曲がすごくかっこよかった。そして、「蟲さんに敬意を表して」と演奏してくださった「ホンモンジゴケ」という曲に思わず背筋が伸びる(ようなムードの曲ではないんですが、でも伸びますよ、やっぱり)。
♪キャンプだホイ、キャンプだホイ、キャンプだホイホイホーイ♪ も楽しかったし、それを言えば、やながせブルースも。話には聞いたことのある工藤さんの歌う演歌を、思いがけず聴くことができました。やった。
そんなこんなで、工藤さんのうたとギターが好きでたまらないわたしには、耳がとろけるような一時間でした。

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右側に立っておられるのは、最近時々マヘルに参加しておられる香川在住の福田さん。この日はバドミントンのラケットを小刻みに振ってパタパタ音をさせる係でした。福田さんはバドミントンの中四国チャンピオンなのだそうです。

いやでもこの3人でのすばらしくアヤシイ演奏、じつによかったんです。言葉での説明はむつかしいですが。


岡山のお客さんは、黙って大人しく観ているようでも、脳内ではものすごく盛り上がっているケースも多く、今回も、翌日にはさっそく「昨日は持ち合わせがなかったんです」とCDを買いに来てくれたり、メールや電話や郵便ポストへの置き手紙で、

「こんなにたくさん工藤さんの歌が聴けると思わなかった!ラッキー!」
「川手さんのギターが心地よかった」
「川手さん、(My Space で聴くのより)ライブのほうがよかったです」
「リアル工藤さんに感激しました。あああー」
「(工藤さんの演奏は)最初、何が始まるのかと思って緊張したけど、だんだん慣れて楽しくなりました」
「川手さんは音の出る絵本、工藤さんは乱丁の美、と〜りあえず、珍しいものを観た。ありがとう」
(※追記)こちらは香川から観に来てくれたT嶋さんのブログ。http://hyakusyo.ashita-sanuki.jp/e111218.html

などという声がつぎつぎに届いたりしました。今度は、アンケート用紙配ってみようかな。


ともあれ、こんな場所でもこころよく演奏してくださった川手直人さん、工藤冬里さん、ほんとうにありがとうございました。そして、機材の手配からセッティングにオペレートまでを一手に引き受けてくれている、駅前旅館の藤井さん、いつもありがとうございます。藤井さんは、「(PAで)あの変なマイクを調整していると一緒に演奏してる気分になれて面白かった」そうです。

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そうそう、工藤さんの「非実用の陶器」販売中です。お早めに。
posted by 蟲文庫 at 14:03 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月28日

「鬱に山椒」は明日

あっという間に3月末。「鬱に山椒」工藤冬里・川手直人ライヴは明日です。まだもうすこし座席がありますので、ご興味のおありの方はぜひ。19時オープン、19時半スタート、料金は2000円(お茶、おやつ付き)です。

詳細はコチラを http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/114803405.html


一昨日は、ひさしぶりに岡山に帰ってきた夏来さんという友達を囲んで、橋口Nさんら、もうそろそろ20年の付き合いになろうかという人々と飲み会。相も変わらず繰り広げられるバカ話にこころ和む。最後のほうは数名が備え付けのカラオケでT-REXの「20th Century Boy」を熱唱(合唱)。でもやっぱりアタマの中で響くのはマーク・ボランの声。あの声はすごいなあ。とかなんとかで珍しく午前さま。

中尾務さんから『CABIN』11号が届く。

 目次:津軽行き2008-津軽文治旧蔵写真をめぐって(高橋 徹)/『路上』と
 『オン・ザ・ロード』-新訳者の言い分-(青山 南)/同じ町の別の場所(鶴見
 太郎)/続・魯庵と弦斎と-「実用」についてのノート(河内 紀)/利根に流れ
 る(扉野良人)/昔の話3(斎田昭吉)/木山さんの梅酒(田中美穂)/土師清
 二の大正時代(荒木瑞子)/【小特集・小沼丹】ある日の思ひ出(大島一彦)/
 腹の虫-小沼丹再読-(鈴木地蔵)/【小特集・富士正晴6】前田純敬の〈記憶〉
(松本尚久)/地団太をふむ久坂葉子(中尾務)/初めて会った日(清水幸義)/
 富士正晴と藤枝静男(青木鐵夫)

今回、わたしもおそるおそる書かせていただきました。「木山さんの梅酒」という文章です。

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その中に登場する、木山捷平の生家。

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古城山公園の詩碑。「杉山の松」。

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對馬有輝子「十二星座」展は、好評のうちに終了いたしました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。


posted by 蟲文庫 at 13:25 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

おじぞうさまとマンモス

子供の頃、「ごちそうさま」のかわりに「おじぞうさま」と言い、そして中学時分には「いただきマンモス」(17:18追記、のりぴーでしたね、これ)というのがブームだった時期がありました。もちろん、それぞれ一時のものだったのですが、でもさすがに口にこそ出さないものの、いまも相変わらず「いただきます」の時には、心の中でそっと「いただきマンモス」と復唱して、「ごちそうさま」もやっぱり「おじぞうさま」と復唱してしまいます。イヤだけど、でもこういうの、どうしようもないんですよね。一生つづくのかと思うと憂鬱です。

ライブも近づいてきたので、店内を少しずつ催事仕様に変更中。ここは成人図書売り場ですか?というほど不自然に狭い通路とか、スキップできるほど広々とした空間などが出現していますが、しばらくは大目にみてやってください。

29日のライブは、ずいぶん前からそれとなく行き来をさせていただいているイラストレーターの宇田川新聞さん(性別不詳のお名前ですが、美女です)もいらしてくださるそう。長年『たくさんのふしぎ』の巻末「ふしぎ新聞」のイラストも担当されていますが、そういえば、『たくさんのふしぎ 変形菌な人びと』は、工藤冬里さんもたいそう気に入っておられました。変形菌というのは粘菌のことです。

工藤冬里さんの「粘菌」。
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ツノホコリ(Ceratiomyxa)の変種かな。オーソドックスなツノホコリは『苔とあるく』(p32)にも載っています。

そして、宇田川新聞さんから一句。

 変形菌 ふしぎがひらく 蟲文庫 

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 (伝言)

29日のライブのご予約をいただいているD様。お訊ねの鳴海要吉詩集、見つかりました。当日、わたしはバタバタしてお渡しするのを忘れてしまいそうなので、お帰り前にはゼヒひとこと声をかけてください。よろしくお願いします。

posted by 蟲文庫 at 15:20 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月23日

シャンペンとバーバパパの夕べ

(まずはおしらせ)

※3月29日(日)『鬱に山椒』工藤冬里・川手直人ライヴ。まだ空席がありますので、「どうしようかなあ」と思われている方はぜひ。
※この日は、準備とリハーサルのため午前11時〜午後1時までの営業となります。

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昨夜は、ほんの少し早めに店を閉めて、ご近所のアルノさん一家のお別れパーティ「シャンペン&いちご&クレープの午後(〜夕べ)」へ。一年足らずの倉敷滞在で行き来の出来た人々が入れ替わり立ち替わりでじつに賑やか。人徳ですねえ。アルノさんがせっせと焼いてくれるクレープがものすごく美味しい。それぞれがふんぱつして持ち寄ったシャンペンやワインのおこぼれにもあずかりつつ、今年の七夕で3才になるもすちゃんとバーバパパのDVDを観たりする。わたしも子供の頃「この子、どこかオカシイんじゃないか…」と親を不安がらせたほど、繰り返し繰り返し繰り返しバーバパパの絵本を読んでいました。ま、どこかオカシイといえばオカシイんですが。いまでも。

アルノさんとさおりさんは、こんな仕事をしていてもそうは出会わない、地味なキーワードがいくつもつながる不思議なご夫婦(なにしろ娘さんの名前がもす(苔)ちゃんですからね)。引っ越して行かれるのはほんとうに寂しいですが、でも暮らしている場所に関係なく、会う人とはなぜかよく会うものなので、今後もそれに期待したいと思います。ひきつづきお元気で。また会いましょう。

アルノさん。
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例の「かめむしトート」のイラストの方ですよ。

それにしても、アルノさんもそうでしたが、「いままかかっているのは秋山徹次じゃないですか?」とか「なんで杉本拓のCDがこんなところに…」といって驚かれるお客さんがひとりやふたりではないというのは、ほんとうに面白いものです。熊楠の「縁と縁の錯雑したところに物事(現象)が生じる」とかいうアレでしょうか。


そしてそして昨日の朝日新聞の書評欄、浅生ハルミンさんの『猫座の女の生活と意見』(晶文社)が載ってましたねー。しかも書影入りで!やったー!(夕方、先輩業者の森川さんも「田中さん、載っとったで〜」と、切り抜きを持ってきてくれた。いえ、わたしが載ってたわけじゃないですが)。

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これ、寝起きの状態であわててハルミンさんに送った写メールの画像。

そしてそのハルミンさまにイラストを担当していただいた『苔とあるく』も、季節柄もあってか、またぽちぽちと売れているようです。昨日、年に何度か覗いてくださる北海道の方から「札幌駅の大きな書店の特等席に平積みしてありますよ」と聞きました。うれしー(※一年半も前に出た本としては、これは破格の待遇です。すごいことなのです)。

そういえば、その朝日新聞の書評欄に『苔とあるく』の短評が載った日、文化欄にゆらゆら帝国、「おやじの背中」が内田裕也だったので、いずれも切り抜かず一日分まるまる大事に保存してあります。

posted by 蟲文庫 at 16:18 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月21日

ローテーブルいりませんか

結局ぎりぎりになったものの、確定申告も無事すませ、ハンガリーの通信の第一回目の原稿も無事に書けてほっとひと息。
この前の反省をもとに、引き続きスコーンを作る。一週間後に控えたライブでお客さんに配ろうと思っているのです。おかげさまで15周年、ということで。ライブの時間というのは、ちょうどお腹の空く時間なんですよね。

ところで、このローテーブル。どなたかもらってくださる方はありませんでしょうか?

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48cm×120cm×(高さ)45cm。

最近まで、帳場で顕微鏡用の台として使っていたのですが、もう少しコンパクトなものに替えたので、必要なくなったのです。昭和40年代の一般家庭の「洋間」で使われていたような、合板でできた簡単なものですが、デザインもあっさりしているので、わりあいどこにでも馴染みます。

ということで、もしも引き取ってやろうという方がいらっしゃいましたらご一報ください。4月末頃には処分する予定です。

※ (19:20 追記)さっそく行き先が決まりました。ありがとうございました。
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銭湯で古本浴 「第三回 月の湯古本まつり」

2009年4月4日(土)11:00〜18:30
●入場無料/雨天決行/当日入浴不可
●「月の湯」東京都文京区目白台3−15−7

休日の銭湯・月の湯(文京区目白台)を利用した古本市&カフェ。古本4000冊!
今回は蟲文庫の「かめむしトート」も販売していただく予定です。

詳しくはコチラを。http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20090309

posted by 蟲文庫 at 18:07 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月19日

イタチの一家に進呈

暑い、というのはこんな感じだったなあ、と次に控える季節を思わせる陽気がつづいています。昨日は午前中から、ものすごく久しぶりの人や、わりと久しぶりの人や、つい数日前にもあった人などが入れ替わり立ち替わり覗いてくれて、結局一日中しゃべっていたような。それぞれ、知り合った時期も話題もばらばらなので頭の中がいくぶん混乱。こういうことが時々あります。一日中だれとも話さない日もあるので、そのぶんでしょうか。おかげで、だいぶ発散しました。

夜、店を閉めたあと帳場の掃き出しを全開にして、日中できなかったあれこれを。裏庭で鉢植えにしている沈丁花がいま満開で、暗闇から漂ってくる香りにうっとりとさせられます。花の香りもいろいろありますが、寒水仙と沈丁花はとくに好きです。なんて、たまには花の話題など。

二階の物干し台のムスカリ。
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そしてたまには花の写真など。

裏庭といえば、この前久しぶりに失敗したスコーン。ベーキングパウダーを入れ忘れたことに、焼き上がってから気付いたのです。素材は同じはずなのに、ふくらまなかったお菓子のなんと不味いことよ。でも、このまま捨てるのもなあ…と思って、夜、裏庭に積み上げておくと、狙い通り翌朝にはきれいになくなっていました。最近また出没しはじめたイタチくんが持ち去った(くわえ去った)ものと思われます。しかし、けっこうな量だったのですが、家族でもいるのでしょうか。


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 *新入荷のお知らせ*

(CD)
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「kushikushism」ラドゥ・マルファッティ/宇波拓(Slubmusic SMCD15)
 2000円(税込み)

(雑誌)
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『APIED』vol.14 特集:エミリ・ブロンテ『嵐が丘』(アピエ社)
 630円(税込み)

(雑誌)
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『本の手帳』第6号 特集:本好きが語る本の蘊蓄詰め合わせ(本の手帳社)
 1050円(税込み)

posted by 蟲文庫 at 12:47 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月16日

クーからの知らせ

土日のざわつきがウソのような静かな月曜日。例の友人が、超多忙の中を送ってくれた、西荻の「どんぐり舎」の珈琲を飲む。おいしいー。昨年はやっと神田伯剌西爾に行けたので、今年はどんぐり舎にも行ってみたいです。

伊沢正名さんからお電話。例の『くう・ねる・のぐそ』(山と渓谷社)、すこし前のこのブログでの紹介記事が、それなりに売り上げに貢献したらしい。伊沢さんはパソコンを使わないのですが、編集担当の方からプリントアウトされたものが送られてきたということ。そういえば、あれから数人の友人知人に「あの本読んだよ、すごくよかったー!」とメールをもらいました。そうかあ、うれしいなあ。

そしてその伊沢さんからお知らせ。

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『たくさんのふしぎ クサレケカビのクー』2006年7月号(福音館書店)

蟲文庫・新刊部門の大ベストセラーですが、残念ながらとうとう版元品切になったということ。月刊誌なので再版の可能性もないのです。あとは蟲文庫にある在庫のみになりましたので、ご興味のおありの方はどうぞお早めに。


夜遅く、国立に住んでいる、ふる〜い友達の花ちゃん(一部では「花&フェノミナン」というバンドで有名。♂)から電話。たいへんおめでたい知らせ。おめでとう。花ちゃんとは、10代の頃からの行き来なのですが、「みほちゃん俺より何個(年)上だったかな?」「…いっこ下…」という会話を延々と繰り返しています。そんなわたしも明日で37歳。

そして、その花ちゃんが倉敷を離れる時に引き取った子猫は、我が家でナドさんという名前をつけられ、そろそろ15歳になります。
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亀が目覚め、猫はおちおち寝ていられなくなった春です。

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 (おしらせ)

少し先ですが、5月24日(日)に、インチキ手廻しオルガンミュージシャン、オグラさんのライブが決まりました。前日の23日(土)は、広島・ヲルガン座のイベントにもご出演されるとか。

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「おそらく日本にただひとり、インチキ手廻しオルガンを廻しながら歌う男!」

●オグラ(インチキ手廻しオルガンミュージッシャン)
1965年静岡県生まれ。高校生の時、ラジオで聴いた友部正人の歌に驚愕。1985年より青ジャージ、1993年より800ランプのVoとして音楽活動。2002年より自作の「インチキ手廻しオルガン」を廻しながら歌うスタイルでソロ活動開始。2006年2ndCD『オグラBOX 3枚組』(MIDI Creative)発表。

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SlubmusicのCDや『本の手帳』『APIED』など、いろいろ入荷しています。ご紹介はまたあらためて。
posted by 蟲文庫 at 14:53 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

倉敷は火星の布団

木曜の夜、予定どおり来られた、仙台「book cafe 火星の庭」の前野さんは、しかし出てくる前からひいていた風邪が治らないままで、「テンションも毒舌も、いつもの10分の1〜」ということ。でもそう説明をするたび、ほうぼうで「いや、充分ですよ」と言われてきたらしい。とはいえ、普段の様子を多少なりともかいま見ているわたしとしてはちょっと心配になる。自宅までご案内して、母と三人で夕食をとり早めに休んでもらう。

翌日も、終日雨降りだったせいもあって、蟲文庫の二階の在庫置き場に布団を敷いて夕方までのんびりごろごろ(あ、わたしはちゃんと帳場にいましたよ)。倉敷は小さな町だし、その前の2日間で京都、大阪、神戸をかなりあちこち回られるということだったので、「まあ、倉敷は布団だと思って来て」と言っていたのですが、思いがけず、その言葉が現実のものに。
でも、自営業というのは店から遠く離れないかぎり「休めない」ところがあるので、ちょうどよかったかもね、とも話しました。

そしてその夜は、荻原魚雷さんつながりでもあるカメラマンの藤井豊さんと3人でいつもの居酒屋へ。この日は、念願だった「猫のいる宴会場」(この店の飼い猫がひっそりと棲んでいる部屋)へ通してもらいました。前野さんもだいぶ調子が戻ってきたようで、わいわいと賑やかに過ごす。いま、藤井さんに関する、ある企画を考えているところで、そんなことも前野さんに相談。さすが、毎回びっくりさせられるような面白いイベントをされているだけあって、的確だったり目からうろこだったりするアイデアがつぎつぎと出てきてありがたい。そして、まだ何ひとつ具体的になっていないにも関わらず、その企画のタイトルだけはほぼ決まる。火星の庭と蟲文庫ともう一軒、ある古本屋さんの名前をくっつけた、なんとなく生き物っぽい名前。「ハルミンさんにキャラクター描いてもらえないかなあ」なんて、オソレオオイ意見も出る。ま、酒の席ですから。ともあれ、いずれ実現すればと思っています。
そういえば藤井さん、扉野さんの『ドノゴトンカ』の次の号(?)くらいから関わるみたいでした。もちろん写真で。

今朝は、「せっかく西に来たから、うどんを食べたい」という前野さんのリクエストで、家から店までの道を少し遠回りして市役所付近の「栄楽」へ。ここは、うどんつゆが無色透明に近いくらい薄い色なので、東北出身の前野さんには、思いのほか「観光」気分も味わってもらうことが出来たようでした。しかも、素うどん一杯たった300円で。
そして店に着いて一段落したあと、午後には名古屋ブックマークの会場へと向かわれました。

ところで、今回いちばん(?)びっくりしたのは、うちのミルさん。

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いつもなら、家族以外の人がいると、どこかに雲隠れしてまったく姿を見せないのですが、今回は、なぜか前野さんと母とわたしの三人で食卓を囲んでいるところへも普通にやってきて、いつもどおりテーブルに飛び乗っては払いのけられたりしていました。

はじめての前野さんには、ただ猫が台所をうろうろしているだけのように思えたでしょうが、でもこれは、ミルさんとしては出血大サービスの歓迎ぶりだったのです。

ともあれ前野さん、今回はほんとうに遠いところをありがとう。また来てね、なんて気軽に言える距離ではないけれど、またぜひお会いしましょう。


posted by 蟲文庫 at 17:29 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月12日

大吟醸の粕汁

いつもお酒を買いに行く塚村商店のおくさんと「3月に入って、やっとちょっとは人(観光客)が出はじめましたねえ」「2月はどうしょうかと思うたわ」などと世間話。今日は仙台・火星の庭の前野さんが来るので、お気に入りの地酒「黒田庄」を買う。岡山は東北のような知名度こそありませんが、米どころなので、当然酒どころ。笠岡生まれの木山捷平も「ふるさとの味」という随筆に、

〈経済の関係上、二級酒であったが、やせがまんではないけれど、二級酒でもけっこういけるのである。(中略)これらの酒の銘は、天下にとどろいてはいないけれど、灘方面の酒屋さんが買入れにくるということであるから、レッテルをはりかえれば、悠々一流品として通用するのであろう〉

と書いていますが、ほんと、けっこういけるのですよ、岡山の酒。
あ、でも冷蔵庫には、一部の音楽関係者の間でも知られる近江の西勝酒造(あの「サケデリックスペース 酒游館」ですよ)の冬期限定にごり酒「風花」もあるのです。これは迷うなあ。

この前の「みちのくひとり旅」といい、こんなことを書くと、普段からむちゃくちゃ飲んでいるように見えますが、身近な友人知人は飲まない(飲めない)人がほとんどなのもあり、年間の飲酒量はたいしたことありません(たぶん)。お酒は、飲み過ぎると腰にくるので、古本屋には危険ですしね。

塚村商店のおくさんからもらった、大吟醸の酒粕。
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さすが大吟醸、つぶつぶがいっぱい。
安いアラを見つけたら粕汁を作りましょう。大吟醸の粕汁。もう春だけど。

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 (おしらせ)

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「痕と徴」 ato to shirushi OraNoa spring live tour

毎年恒例、OraNoaさんの春ツアーです。

●4月12日(日) 18:30 open 19:00 start
●1000円(お茶付き)定員20人
 ※座席に限りがありますので、できるだけご予約ください。

http://www009.upp.so-net.ne.jp/oranoa/

彼女もなかなかの酒豪。

posted by 蟲文庫 at 15:11 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月10日

かめむしトート

うちの15周年を記念した「かめむしトート」が出来ました。亀柄の蟲トート、ということで「かめむしトート」。みつばちトートに対抗して、というのはウソです(すみませんすみません、言ってみたかっただけです。ごめんなさい。みつばちトートはわたしも憧れです)。

大と小があります。
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かわいいでしょ。

かめむしトート(大)縦35cm × 横27cm × マチ14cm(2500円)内ポケット付き
かめむしトート(小)縦32cm × 横27cm × マチ5cm(1800円)

柄は2種類。どちらのサイズもございます。

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イラスト:アルノ・ムールマン(ピンクのロゴ)

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イラスト:杉本拓(緑のロゴ)

●ロゴ製作、デザイン:中川ユウヰチKINEMA MOON Graphics
●プリント:天月工房(てんつく・こうぼう)

詳細は「蟲通販」を http://mushi-bunko.seesaa.net/article/115416150.html

そして、4月4日(土) 「月の湯古本まつり」でも販売していただけることになりました。

●第3回 月の湯古本まつり〜銭湯で古本浴〜
休日の銭湯・月の湯(文京区目白台)を利用した古本市&カフェ。古本4000冊!
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20090309

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「ぬくぅなったなあ」「ほんまなあ」という声があちこちから聞こえるここ数日。瀬戸内の早い春がやってきました。冬眠中の亀ら(イシガメ×1、ヤエヤマミナミイシガメ×2)を水から引き上げてみる。まだぼぉ〜っとはしているものの元気そうです。

posted by 蟲文庫 at 15:14 | 亀コレクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月08日

石のコーナー復活

また口の端が切れた。胃腸の消化力が落ちているようです。あれほどの強行軍と不摂生のあとは、さすがに疲れが出ますね。昔はこれくらい平気だったのになあ、というのが常套句ですが、わたしの場合は反対。昔は学校から帰ると疲れきってすぐに横になるような虚弱児だったので、それを思えば、風邪もひかず寝込みもせず、のろのろとでも営業できているなんて、ずいぶん丈夫になったもんだ、としみじみ。
今週末には、この前お世話になったばかりの、仙台・火星の庭の前野さんが来られるので、せいぜい養生して、たのしく不摂生したいと思います。鍼灸師の田中美津さんの名言「たのしく養生、元気に不摂生」というやつです。

石のコーナー復活しました。
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第一弾は、「ξ(クシー)面付き水晶」「ワニ型煙水晶(気泡入り)」「シュンガ石(天然の炭素)」「隕鉄ペンダントトップ」などなど。その道のオーソリティ、中西信一さんによる解説付きです。

さっそく昨日、人工テレビ石がひとつ売れました。

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『ドノゴトンカ』創刊準備号(Livre TOFOUN)700円

入荷しました。扉野良人さんが始められた雑誌です。店の中の、そう目立つ場所に置いているわけではないのですが、まるで吸い寄せられるように、然るべきお客さんが手に取って買っていかれるのがおもしろいです。
内容については、わたしの下手な説明より、奥付と目次をご覧いただいたほうが話が早いと思うので、以下を。

 編集:扉野良人、郡淳一郎、表紙テキスト翻訳:細馬宏通、野中モモ、書容設計
 :羽良多平吉、発行人:井上迅、発行所:りいぶる・とふん

 目次:Donogo-o-Tonkaへ/稲垣足穂拾遺 第一編「竹林談」[『住宅』第13号
 第10号/昭和3年10月1日発行](解題=高橋伸行)/花遊小路多留保逍遥(扉野良人)
 /煌めく、モダニスト・亀山巌さんとの縁で(古多仁昴志)/管の中へ(細馬宏通)/
 書容設計一千一冊物語 第一冊 北園克衛『白のアルバム』(羽良多平吉)/戦前の
 神戸の詩の同人誌のこと “牙 KIVA”について(季村敏夫)

取り扱い店としては、いまのところ蟲文庫が西の端だそう。

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3月29日(日)「鬱に山椒」工藤冬里・川手直人ライヴ。

ただいまご予約受付中です。詳細はコチラを。http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/114803405.html
完全予約制ではありませんが、ご希望の方はひとことご連絡いただけるとありがたいです。貴重な機会ですのでぜひ。

posted by 蟲文庫 at 14:40 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月07日

「鬱に山椒」

この前もちらっとお知らせしましたが、ひさかたぶりの蟲ライヴです。15周年記念イベント第一弾、ということにいま決めたところです。

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「鬱に山椒」工藤冬里・川手直人ライヴ

■2009年3月29日(日)
■19時開場、19時30分開演
■2000円(お茶付き)定員30人程度
蟲催事 http://homepage3.nifty.com/mushi-b/events.html

既にご予約受付中です。お問い合わせもお気軽に。

工藤冬里(くどうとうり)
音楽制作・磁器制作。今年は「鬱陶」というテーマによる陶芸作品展を全国各地で予定している。愛媛県在住。(川手)

川手直人(かわてなおと)
音楽制作。現在は主にソロ・ギター。指をメンバーとして友人を頼りに国内外で演奏を行う。ヒースロー空港の列、こどもの就寝時間、指編み、女の子の変な踊り、となりのおばさんなどについて弾く。ソロ作品にギター音楽集「こまりいりまめ」(2008/Shingoster RECORDS)。楽器奏者としてMaher Shalal Hash Baz、Crescent、Directorsound、Bill Wellsなどに参加している。山梨県在住。 http://www.myspace.com/komariirimame


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Maher Shalal Hash Baz 2004年の岡山禁酒会館。
左が工藤冬里さん、右が川手直人さん。

今回は、おふたりそれぞれのソロ演奏です。

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今週末、また留守をするのであれこれごそごそ。古書現世の向井さんからお電話で、4月4日(土)の月の湯古本市にお誘いいただきました。近日完成予定の15周年記念新作蟲トートを派遣する予定です。

3月の「古書往来座・外市」も目前ですよ。

◎2009年3月7日(土)〜8日(日) 
第13回 古書往来座外市〜街かどの古本縁日〜 山本善行さん参加決定!
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20090201


古本といえば、なんて古本屋が言うのはアレですが、この前の徳島では、「古書ドリス」には是非行きたい!と思っていたのですが、残念ながら当日は大阪の市へ出掛けておられてお休みでした。ほんとうに残念でした。いずれまた18切符で徳島古本屋めぐりをしたいです。高松の讃洲堂書店もひさしぶりに行きたい、と『ちくま』2月号の表紙を眺めては思いを巡らせています。

posted by 蟲文庫 at 19:54 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

對馬有輝子「十二星座」展

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はじまりました!

ホロスコープ。お詳しい方はもちろんのこと、疎いわたしでも、つい「ええっと、魚座は〜?」といそいそ自分の星座を探してしまいます。いまの日本で、誕生日がわからないという人はあまりいないと思いますので、みなさんもぜひご自分の星座を探してみてください。

對馬有輝子さんの作品は、もうずいぶん前から一点飾らせていただいていて、とても人気があるのです。そしてこのたびついに展覧会が実現しました。

3月7日(土)〜27日(金)まで。11時〜18時30分。期間中無休です。
「對馬有輝子美術館」http://www.superhorse.cmbc.jp/

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そして東京の皆様は

◎2009年3月7日(土)〜8日(日) 
第13回 古書往来座外市〜街かどの古本縁日〜 山本善行さん参加決定!
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20090201

へ是非〜。
posted by 蟲文庫 at 10:06 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月06日

みちのくひとり旅 番外(東京編)

3日間の休業で東北を行き帰りするため、東京の友人らに甘えて、前後2泊させてもらいました。毎度身勝手なことですみません。ありがとう。

◆(行き)2月27日(金)の夕方倉敷を発ち東京へ。中央線快速豊田行きに乗っていたところ、「高円寺〜、高円寺〜」のアナウンスに、ふと思い立って時計を見ると23時前。ドアが閉まる直前に飛び降りる。
コクテイルの狩野さんに訊ねたいことがあったのでした。昨年、魚雷さんに案内していただいた時の記憶を頼りに2回3回と道を折れる。無事到着。

ガラガラと店に入った途端、ぶわっと眼鏡が曇って盲目状態に。てさぐりでカウンターの席につくと、お隣にいらしたのは都丸書店のSさん。この前はじめて来た時も、途中の道ですれ違っているのです(Sさんは覚えておいででないと思いますが)。近くには、ささま書店の野村さんと岡山出身で帰省時には蟲文庫を覗いてくださっているというTさんという女性。もうみなさんそれなりに酔っておられるようでしたが、そういうわたしも既に新幹線でだいぶ飲んでいるので、なんとなく仲間に入れていただく(野村さんが魚雷さんに電話をかけてみてくださったのですが、あいにくご不在)。熱燗と厚揚げとジンジャーサワーという変な飲み方をしながら、日本海とか岩牡蠣とか象潟とか熊楠とか町蔵とか岡山ペパーランドの話をしたような、たぶん。それでも、目的はちゃんと果たして、電車がなくならないうちにおいとま。

「近所にあんな飲み屋があったらなあ」と仙台で前野さんと話しました。

適当な写真がないので。
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澁谷家のはちくま、その2。


◆(帰り)3月2日(月)、夕方仙台を発ち、20時前に上野に到着。前日、ハルミンさんに「とち餅を買ったので、よかったらちらっとでも会えませんか?」とメールしたら、じゃあ夕飯ご一緒しましょう、ということになったのです。待ち合わせは新宿アルタ前。向井さんも来てくださるということ。

歌舞伎町のタイ料理屋さん「バンタイ」へ。ものすごーく入りにくい雰囲気(中がモダーンミュージックでも不思議はない感じのドアがずらずらと並んでいるうちのひとつ。しかもそこだけウルトラ重厚なデザイン)なのですが、入ってみると普通。「まだ飲むつもりか」と自分に突っ込みを入れながら、また飲む。この日は午前中から仙台のSで飲んでいたのです。しかも焼酎ストレートで。もちろん食事もする。
ハルミンさんの新著『猫座の女の生活と意見』のことや「わめぞ」のイベントのことや自分ちの厳しい経済のことなどについて話す。とーぜん、もっとずっとくだらない話もたくさんする。飲み会って、これくらいの人数が一番落ち着くなあ。
その後、喫茶店に移動してお茶。わたしの背後にタイガーマスクが!ということで振り返ると、造花を蓑のようにまとったおじさんが通行中。歌舞伎町名物らしい。
こうして、思いもかけず楽しい夜を過ごすことができたのでした。ハルミンさん、向井さん、ありがとうございます。

で翌朝早くに東京を発ち、開店時間の11時には帳場に座りました。これから、しばらくは休みませんので、またどうぞよろしくお願いします。

はちくま、その3。
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この座布団、普通サイズです。
それほど体を伸ばしているわけではないのに、余裕ではみ出しているのがすごいです。
posted by 蟲文庫 at 09:01 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月04日

みちのくひとり旅2(仙台編)

山形市と仙台市は、高速バスで1時間、山間を通る仙山線というローカル鉄道でも1時間30分というご近所。ここまで来たら、やっぱり火星の庭を覗かねば。前回はもう日が暮れてからの移動だったのでバスを利用したのですが、今回はまだ明るかったので鉄道で。仙山線は景色がいいのですよ。

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山寺駅を出てすぐのあたり。

そして火星の庭。文庫フェア開催中でした。期間中1000円以上買った人が引ける「文庫くじ」も面白い。専用カバーのかかっている20冊ほどの文庫本の中から一冊選んで、それが何の本だったかで何等かが決まるのです。わたしは吉行淳之介(だったと思う)で、オヤクソクの最下等。それでも100円均一の中から一冊もらえるのです。うちも真似しようかなあ。アタリの人には15周年記念亀トートプレゼント、とか。
夜、一緒に買い出しに行って、晩ご飯。無目的に飲んでしゃべる。お互い、地方の女性の古本屋、ということで面白い事も悩み事もだいたい共通している、まさに「同業者」。出来ることなら、月イチくらいは顔を合わせてぐだぐだ言いあって英気を養いたいところなんですが。

翌日は、午前中からYumboの澁谷さんが付きあってくれて、仙台古本界の極北(前野さん、談)「S」へ。古本と中古レコードの店です。これまで、澁谷さんからも前野さんからも、「田中さんは絶対気に入る」と太鼓判を押されていたのですが、いかんせん、前回も前々回もお休みだったのです。そして今回、めでたく3度目の正直というやつで。
店主のTさんは、わたしよりひとつ年下で、お店のほうは蟲文庫と同じ16年目、そして同じく組合未加入。本もレコードも気持ち悪いくらい趣味が近い。そのまま座り込んで話し込む。

Tさんに「ねーちゃん、これどう?」と薦められたLP。
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Angus Maclise/Angus Maclise (COUNTER CULTURE CRONICLE 1 )

アンガス・マクリーズのことは、ヴェルヴェッツのオリジナルドラマーというくらいで、その時は、聴いたことないし、なんとなく面白そうだというくらいで買ったのですが、帰りの新幹線の中で裏ジャケットを眺めているうちに、そうだそうだ、ラ・モンテ・ヤングとかトニー・コンラッドとかー、そうだったー!と「きゃー」となりました。Tさん、さすがー。
他には、去年ある方から話を聞いて以来、読みたいと思っていた田中小実昌の『アメン父』を。

澁谷さん前野さん、仰せの通り、S、すごくよかったです。ありがとう。 その後、澁谷家の猫を見学に行ってから帰途につく。

澁谷家のはちくま(通称:はっちゃん)。
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柴犬くらいありそうな巨体。

ほんと、もうちょっと近かったらなあ、仙台。
posted by 蟲文庫 at 11:58 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月03日

みちのくひとり旅1(山形編)

この前の徳島日帰りもハードでしたが、今回の山形仙台3日間もなかなかのものでした。でも、無事風邪もひかず予定通り帰ってくることができました。お世話になったみなみなさま、ありがとうございました。
東北は思ったほど寒くなかったですが、岡山に帰ってきたら思ったよりずっと寒くて雪もちらちらしています。

3回目の参加になる山形の勉強会。今回もご一緒するはずだった浅生ハルミンさんが、お仕事の都合で行けなくなってしまったため、はからずもひとり旅。単独行動そのものは得意なほうですが、でもせっかくの機会だったので残念でした。

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「会場」の窓から見える蔵王の山。

今回はメイン講演のおひとりとして内澤旬子さんが来られていて、思い掛けない場所で、念願だった「はじめまして」のご挨拶を。「屠畜から覗いた世界」というお話では、100年以上前のシカゴの大規模な屠場の写真をたくさん見ることができました。著書である『世界屠畜紀行』(解放出版社)の中でも何度も触れられていますが、屠畜の現場では、たいてい写真撮影は拒否されるものなので(だから、あれだけ時間をかけて細かくスケッチをされているのですが)、これはとても貴重です。衛生管理などのために役人が撮影したものなのではないか、ということでした。最後の、ドバイ(つい最近まで各家庭や村で家畜をつぶすのが普通だった)の「屠畜は専門業者で☆」みたいなよびかけポスターもよかったなあ。包丁を持ってにこやかに笑う肉屋のオヤジに愛らしい子羊が恋人のように寄り添っている、というなかなか激しさ。

ただ、会の最初に機材のトラブルがあったせいか、前半の「江戸の園芸と変化朝顔」の仁田坂英二さんと内澤さんのお話は、肝心の質疑応答の時間がほとんどとれず残念でした(旅館が「会場」なので、ご飯の時間に融通がきかないらしい)。

仁田坂さんにいただいた変化朝顔の種、3種。
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このうち2種は「花弁が肉厚で花持ちがいい」そう。寝坊気味のわたしにはもってこい。さっそく今年挑戦してみようと思います。普通のやつは、起きて支度をして店まで出てきた頃には、既にしぼんでいるのですよ。

かつて松葉蘭や万年青にも凝りかけたことがある(古典園芸は古本やレコード以上に、はまりこむと破産しかねない分野です)ので、お話も他人事とは思えないところがありました。クラゲの展示で有名な加茂水族館の奥泉和也さんのお話も面白かったです。併設されているレストランにはクラゲ定食やクラゲアイスなどもあるらしい。いつか行ってみたい。『苔とあるく』の中でミズゴケを天ぷらにして食べたのを紹介して以来、予想以上に変人扱いされるようになったのですが、ここへ来ると、それぞれ分野は違えど「食べてみた」という人は多いので安心します。好きなものは食べてみたいじゃないですか。
そういえば、あの伊沢さん(今回はご多忙のため欠席)も「(ここまで分解がすすむと)たぶん食べても大丈夫だと思うんですよ」と嬉しそうに言ってたもんなあ。アレ。

翌日は、いつもお世話になっているU先生の案内で、駆け足ながら山形の蕎麦屋、山形美術館、山形の古本屋、を巡ったあと、山寺で降ろしていただいて、その周囲でみちのくひとりコケ観察を。「これは!」というような珍しいものはみつけられませんでしたが、さすが西日本とは植生が違うので楽しいのです。でも寒かったです。

そして仙台へ。

posted by 蟲文庫 at 15:16 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする