◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2009年07月31日

ぎりぎり東京の粘菌

数日ぶりに店に戻ると、うっすらと馴染のない匂いがする。ああ、そうだった、出掛ける直前、1960年代〜80年代にかけての『太陽』がまとまって入ったのです。そのかたまりから漂う他所のお宅の匂い、でした。

今回、とある目的のため、東京と山梨の境目あたりまで行きました。

森の中を歩いていると、苔はもちろんのこと粘菌(変形菌)もみられる。
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このアメーバ状のものは「変形体」といって、いわゆる粘菌の「動物期」。
梅雨の晴れ間〜梅雨明けは、いちばん活発なシーズンなのです。

そして、その状態から一日程度かけて、
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こんなふうな「子実体」と呼ばれるものになります。
(※『月刊たくさんのふしぎ 変形菌な人びと』より。写真:伊沢正名)

変形体が黄色いものは何種類もあるので、何になるのかはわかりませんでした。できるものなら子実体になるまで眺めていたかったのですが、そういうわけにもいかず。


さらに別件で本箱根のほうにも行ったので、土砂降りの中、無理を言って「箱根美術館」に寄ってもらう。

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見事な苔庭。


そんなこんなで、ひたすら山間部をうろうろするばかりの数日でしたが、一晩だけ都内に出て友人知人に会い、納豆の食べ方やあんこの好みについて語らったりもしました。納豆については、関東地区出身2名、中国地区出身3名というメンバーでしたが、全員「好きー」ということで、殊に盛りあがりました。かつて西の方では、あまりポピュラーな食品ではなかったのです。

そういえばその席上で、この5月にルイス・フューレイが来日していたのを知ってショックを受けました。全然知らなかった。しかも(妹さんと?)2台のピアノで弾き語りという場面まであったそうな。もう、もう、あたくしあまりにも残念で、「えー えー うそー ぜんっぜん知らんかったー えー うそー 観たかったー えー えー…」という脳内での無駄な繰り言が翌朝までつづいたもので、ならば持ってないCDでもあれば買って帰ろうと、東京を発つ前にダッシュでディスク・ユニオンに。ひととおり見てもみつからなかったので、お店のお兄さんに「あの…ルイス・フューレイはないですか?」と訊ねたら、「ヒューイ・ルイス」のコーナーに案内されて、「おおっ、そういえばなんか似てるかも」と妙に感心したりもしましたが、結局目的のものはなく、最近出たピーター・アイヴァースの「Take It Out On Me」を買いました。


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ルイス・フューレイ/ルイス・フューレイ(1975年)

帰ってさっそく聴きました。2001年に再発されたCDですが。

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2009年07月26日

お節介でポン

昨夜は、はるばる東京からみえた荻原魚雷さんを迎えて、藤井さん初個展のお祝いをする。というと、すごくにぎやかに思えますが、メンバーはこの3人です。

一昨年、毎日新聞の書評欄で『苔とあるく』をとりあげてくださったのがきっかけで行き来のできた魚雷さんと、わりあいすぐに意気投合したのは、共通の知り合いであることが判明した「カメラマンの藤井くん」が、(写真をやめてしまわずに)これからも撮り続けてくれて、そしていつの日かまとまった形で作品を発表をする気になってくれたら、という、そんなじつに勝手なお節介ゴコロも共通していたからでした。そしてその願いは、こうして思いのほか早くに実現したわけですが、でも結局、魚雷さんもわたしも、ただ「そうなったらいいなあ」と思っていただけで、ちょうどそんなタイミングでにわかに動きはじめ、どんどん決めていったのは藤井さん本人だったので、もうほんとにめでたいです。

しかし、アレでしょうか。明け方に猫が、寝ている人間の枕元に黙ったままじーーっと佇んで、「エサください」とか「散歩行きたいです」と念を送っている、あんな感じだったんでしょうか。藤井さん本人も、ちょっとそんなようなことを言ってましたが。

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気がつくまで念じるわよ。

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あたしなら、ちょいちょい引っ掻いて起こすわ。


ところで、ついこの前、魚雷さんが東中野から電車に乗ると、すぐ目の前の座席に座っていた、いかにもイマドキな雰囲気の若い男の子が本をひらいているので、何気なく見たら、なんと『苔とあるく』だったそう。魚雷さんは、もうかれこれ20年くらいは出版業界におられ、驚くほど顔も広いのですが、「電車の中で、知り合いが書いた本を読んでる場面に出くわすことなんて、まずない」ということ。
そういえば、『苔とあるく』は、はじめ古本屋の店主が書いた本だとは気がついていなかったのだそうで、「巻頭に、永瀬清子の詩を載せているのにびっくりして、それでよく見たら、名前だけは知っている古本屋の人の本だった」ということ。わたしも、あの詩は、この本のお話をいただいた当初から、なんとしても載せたいと思っていたものなので、そのエピソードもとてもうれしかったです。


夏休み、とは名ばかりで、明日から所用で関東方面。でも思い掛けないところでコケ観察もできそうなので楽しみです。いや、そんなことをしてる場合ではないかもしれないのですが、でもなるべくその方向で。

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(おしらせ)

すみません!! ここ数日のうちに、お盆の営業についての問い合わせくださった方があったと思うのですが、いまご返事をと思ったらなぜだかそのメールが見つかりません。なので、ここでお知らせさせていただきます。ほんとうに申し訳ありません。

*8月のお盆休み前後(10日(月)〜20日(木)くらいまで)は無休で営業いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

でも、いまこうしてこんなことを書いていると、昨日の夜みた夢だったような気もしてきました。うう〜ん…わかりません。どちらも自信がありません、すみません。
posted by 蟲文庫 at 19:44 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月25日

対談「友部正人と古本とわたし」

今日の未明から、この世の終わりのような土砂降りで、「ああ、今日の天領祭りは中止だなあ」と思っていたのですが、午後から嘘みたいにあがって、待ってましたとばかりに蝉が鳴き、そうして夕方には晴れ間まで覗いていました。さすが「晴れの国・岡山」。

一昨日、藤井さんの写真展をみたあと、中央町のモグラ(というライブハウス)であった友部正人さんのライブへ行きました。地下にある、わりあい広い所です。

「びっこのポーの最後」「愛について」「Speak Japanese American」「ブルースを発車させよう」「一本道」「大道芸人」「ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた」「6月の雨の夜、チルチルミチルは」「七月の王様」「おしゃべりなカラス」「小樽運河発カナダ行きの船」「言葉がぼくに運んでくるものは」「サンテグジュペリはもういない」……、最近のうたから、やっぱり聴きたい初期の名曲まで、めくるめくような2時間半あまり。知らないうたもいくつかありましたが、その中の「ダンスホール」といううたはギターのアレンジもとても好きでした。「ジェリー・ガルシアが死んだ日」もひさしぶりだったなあ、わたしもたまたまですが、ジェリー・ガルシアが死んだ日のことはよく覚えています。最近恒例になっている(?)朗読タイムに、「公園のD51」を読んだあと、すぐにその曲を歌われたのにもぐっときました。

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蟲文庫の時の写真ですが。

今回の一曲目だった、どんととの共作の「かわりに俺が目を閉じているよ」。MCで、昼間、中古レコード屋の前を通ったら、中からどんとの曲が聞こえてきて、ついつい入っちゃって…といわれていましたが、ライブの後に少しお話をしていると、その中古レコード屋さんの若い男性は、高校生の頃に蟲文庫であった友部さんのライブを観に来てくれた人だったのだそうです。そういえば、うちの店くらい規模の小さな中古レコード屋は、以前よりすこし増えたような気がするな。うれしいことです。そして帰り際、友部さんが「またお店でやろうね」と言ってくださる。はいーーー!!! それはもうぜひとも。

友部正人さんとの出会いについては、話すとたいへん長くなるので省略しますが、もしご興味をお持ちくださる方がいらっしゃいましたら、下のリンク先の「置きっぱなしのブローティガン」と「奇跡の果実」を読んでみてください。わたしにとって友部正人さんとは、ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』と阿部慎一の『美代子阿佐ケ谷気分』であり、そして古本屋である自分なのです。

・「置きっぱなしのブローティガン」http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/8300251.html
・「奇跡の果実」http://homepage3.nifty.com/mushi-b/svs01/svs01_11.html


そうだ、火星の庭の前野さんとわたしとで、「友部正人と古本とわたし」という対談をやると面白そう。オグラさんがゲストで。

posted by 蟲文庫 at 19:02 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月24日

カメさん通る沖縄

昨日は店を早めに閉め、藤井豊写真展と友部正人ライブのために岡山へ。

まずは写真展をみにルネスホール内の公文庫カフェへ。会場に着くと、中庭のベンチみたいなところで藤井さんが仰向けになって昼寝をしている。同行の母や友人と「まあ、よう寝とってじゃわぁ」と言いながら起こさずに通り過ぎる。

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「写真展 オキナワノハナ」

藤井さんの初個展。12年ほど前、沖縄に数ヶ月滞在した時期のものだそうです。写真に限らず、沖縄をテーマにしたものは、インドに行った人が書いた本のように、その人らしさが見えにくくなることが多いと思うのですが、これは藤井さんらしくてよかったなあ。欲求とか野心(?)とか遠慮とか照れとかのないまぜになったような、なんか変な感じ。もちろん、いい意味で。

しばらくして、お店の方に起こされた藤井さん登場。いろいろと熱心に話を聞かせてくれる。この前、うちの店も覗いてくださったけど、大学時代のお友達夫婦がはるばる横浜から観に来られていました。近々東京から荻原魚雷さんもみえる予定だし、ほんと人徳ですねえ。そして、この個展がきっかけで、地元岡山での興味深い出会いもあったそうでなによりです。

壁面の展示の他に、今回オミットされた大量の写真を、電車の切符の倍くらいのサイズに焼いて、自由に手に取って観られるようにしてあったのもよかったです。

その中の一枚を進呈してくださる。

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「カメさん通る」

沖縄本島の北の端のほうだそうです。
ということは、ここを通るカメさんとはもしかしてリュウキュウヤマガメなんでしょうか……、
嗚呼、それはグレート!


藤井豊写真展「オキナワノハナ」は30日(木)まで。
詳しくはコチラを、http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/123149151.html


友部正人さんのライブについてはまた明日くらいに。

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 (おしらせ)

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ゑでぃまぁこん/綿の煙の招待状(PONG-KONG RECORDS)
2200円

入荷しました!


posted by 蟲文庫 at 14:46 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月21日

テニスとTシャツとわたし

諸事情(詳細は「スポーツとわたし」を)で、これまでほとんどTシャツというものを着なかったのですが、もともとたいしてオシャレさんではないというのに、年齢とともにますますその方面はどうでもよくなりはじめ、加えてこの暑さ。「あーもう、やっぱりTシャツでしょうか」と、ついにそんな心境に達した今日この頃、じつに長い道のりでした。

最近のお気に入り。柄部分だけですが。

テニスコーツTシャツ。
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さやさんより贈られる。胸のところに比較的大きめのプリント。

チナツさんが作ってくれた、蟲文庫の15周年記念Tシャツ(限定1枚)。
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裾のところにちょこっとアップリケ。亀と15。

ハルミンさんTシャツ。
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通販の千○会で購入。これは背中側の裾あたりにあるプリントです。
ちなみに、母も義妹もおそろい。


一番上のテニスコーツのTシャツ。この前、愛媛に遊びに行く時に、着て行こうかなあ、と思いつつ、まだお出掛けに着るにはちょっと早いかな(いろんな意味で)と思ってやめたのですが、松山の大街道のバス停についたら、出迎えてくださった工藤礼子さんが、まさにこのTシャツを着ていて、思わず「ああっ!」と声をあげてしまいました。惜しいことしました。


昨日は、ゑでぃまあこんご一行さまがみえました。姫路界隈にお住いなので、これまでにも何度か覗いてくださったことがあります。majikickから出された「やっほのぽとり」も好評ですが、ここのところ気になっていたご自身のレーベルから出されたCDについて伺うと、快くお分けくださることに。タイトルは…すみません、いま思い出せませんが、ともかく近日入荷予定です。どうぞおたのしみに。

ゑでぃさんの歌声は、あまりにも心地よくて、夜聴いているとそのまま寝てしまって最後のほうの曲はなかなか聴けない、という事態に陥りがちなのですが、ふだん話していても、わたしのルーツである播州地方(南は姫路や赤穂から、北は鳥取県境に接するあたり。播州手延べ素麺「揖保の糸」の生産地です)の空気がそこはかとなくかんじられて、ついつい気がゆるんでしまいます。(注:気がゆるんでも、何も困ったことはおこりません)

近々こんな催しもありますよ。

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2009年8月8日(土)at 姫路 cafe EASE
open17:00/start17:30 charge 1500yen

・映画+音楽「プリミ恥部な世界」(平岡香純+白井剛史)
・道下慎介
・ピョコたんとコロンたん(さや&ゑでぃ)
・ミラーボールズ
・Lawrence English(Room40 from Australia)

そう、蟲文庫も、このRoom40のローレンス・イングリッシュのライブのお話をいただいたのですが、季節的にとても無理で涙をのみました。

posted by 蟲文庫 at 13:54 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

ちりめん山椒とアニマ

近所の奥さんがやってきて、「田中さん、これ買うたばっかりなんじゃけぇど、なんか美味しゅうないんよ」とい小さなビニール袋にはいったちりめんじゃこを手渡される。さすがのわたしもぎょっとして黙っていると、しばらく間を置いてから「猫に…」と。そう、そうですよね。それを先に言ってくださいよ。びっくりするじゃないですか。

つまんでみると、なるほど、傷んでいるわけではないけれど、なんだか不味い。たとえばビニール袋の匂いがうつってしまったような、そんな不味さです。でも猫にはもったいない。そこで半日ほど水に浸してくさみを抜いてから、冷凍庫に常備している実山椒を加えてちりめん山椒に。最後のほうで好物のミョウガも刻んで投入。そうして再度味見してみる。よし、ばっちり。
友人から「見栄えのしない料理は上手いよね」とよく言われる。そうかもしれない。


在庫置き場を片づけていると、『アニマ』がたくさん出てくる。平凡社から出ていた自然史がテーマの雑誌です。体裁は、月刊『太陽』とほぼ同じ。73年創刊、93年休刊。バブル崩壊のあおりを受けて休刊(事実上の廃刊)した雑誌の中でも、ひときわ思い出深いものです。真っ先にカットされた感も含めて。

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「カニの世界」(76年8月)

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「今西錦司の自然学」(92年10月)


それにしても、監修が今西錦司に中西悟堂ですよ。ほとんど「歴史上の人物」じゃないですか。カッコイイったらもう。


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 (おしらせ)

7月27日(月)〜30日(木)まで、夏休みとさせていただきます。
posted by 蟲文庫 at 15:45 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月16日

うちだけベストセラー

ここ数日、うれしい買い取りが何件か。今日はなんと熊楠全集。出版された当時(1971年頃)かなり売れたようで、いまも決して珍しいものではないうえ、全集というものの売れ行きは既に壊滅的な状態にあるのですが、でもうちの店の性格上、何組あってもいいのです、これだけは。
あ、そういえば少し前、古本に関するとあるアンケートに「“うちだけベストセラー” は?」という項目があって、その時は特に思い浮かばなかったのですが、そうだ、これがあったなあ。
嗚呼、しかし、この熊楠全集も、店をはじめた頃(94年頃)ならいまの数倍の値段でも売れたものですが。と遠い目。

そうそう、あとCDの買い取りは、ケヴィン・エアーズ、高柳昌行、渚にて、メレル・ファンクハウザーなどなど。いいでしょ(注:CD、レコードについては、ごく一部の偏ったものしか買い取りできません)。


郵便局バイト時代に知り合った人の中で、唯一いまも行き来のあるTさんが小学1年と幼稚園の娘さんを連れて遊びに来てくれる。いつものようにお茶をだし、持ってきてくれた「もち吉」の煎餅を食べながら語らっていると、珍しく本が売れる(Tさんはたいてい、店がものすごくヒマな時に来る)。わたしが帳場で「ありがとうございます、○○円になります」などとやっていると、小1のかなちゃんが目を丸くして「えっ!ここお店ーっ??」とひと言。そのお客さんとともに「うははははー」とウケる。

あとでわたしが「えー、かなちゃん、ここお店って知らんかった?」と尋ねると、「うん!知らんかったー!」と元気に答えてくれましたが、どうやらこれまでずっと「猫と亀がいる、お母さんの友達のところ」という見たままの認識だったようです。そういえば、Tさんが何か買ってくれるときは、帰り際にばたばたと「田中さんこれ(ちょうだい)」「あ、ありがと」というような簡単なやりとりをすることが多かったかもなあ。ただ、かなちゃんもなんとなく「普通のお家」でもないような…とは思っていたらしいので、彼女の中でもいくらか謎が解けたようでした。


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猫と、

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亀のいるところ。

まあ、何も間違ってはいませんが。

posted by 蟲文庫 at 19:23 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月14日

みちゃった

映画『私は猫ストーカー』。岡山在住のわたしはいったいいつになったら観られるやら…と思っていた矢先、思いがけずこの映画のプロデューサーであられるスローラーナーの越川さまからお電話が。そしてあるうれしいお話とともに、後日DVDやパンフレットをお送りいただく。やったー!ラッキー!!(←本音)

届いたその日の夜、さっそくミルさんとともに鑑賞(ミルさんは、人間がテレビを観はじめると必ずやってくる)。猫を追いかける主人公ハルの不審な様子は、コケ観察中の己の姿そのもので冷や汗がでましたが、細部のいろいろまでおもしろく、特に「リンゴの彼」との電話のシーンにはたいそうウケました。登場する猫らがかわいいのはもちろん、ハルミンさんのアニメーションもすごくよかったなー(最後のスタッフロールのもいいけど、途中のも)、音楽と風景が重なるシーンも好きでした。あと、そうそう、ふだんどっぷりと浸かっている「古本屋」というものを、ちょっと岸へあがったつもりで眺められたのも面白かったです。

メイキング・オブ・猫ストーカー?



『私は猫ストーカー』浅生ハルミンの猫ストーカー指南 その1

この4日から公開されている東京の劇場(新宿シネマート)での動員も上々ということ、地方でも、新潟、浜松、名古屋、金沢、京都、広島ですでに上映が決定しているそうですので、どうぞおたのしみに。

そういえば、このブログに時々登場するギター職人のSくんは鈴木卓爾監督と大学で同期だったと言ってたな。「学部もちがったし知り合う機会もなかったけど、大学時代に作品を観たことがある」そうです。この前の上京時、青梅の喫茶店でハルミンさんとSくんと3人でおしゃべりしていたとき、そんな話になってびっくりしました。


今朝は、Mさんに車を出してもらって、もう店ではどうしようもなくなった本の処分に行く。最近、せっせと在庫置き場の片づけをしているので、いろいろ出てくるのです。2000年問題とか。

Mさん宅の黒猫「てんてん」。

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ひざ乗り猫。

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暑いけどうれしい。


posted by 蟲文庫 at 17:44 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月11日

目指せネコード。さらなる隙間を

昨日の夜、店の在庫置き場にこもってひたすら本を縛っていたら、ゼンマイアタマEさんから「いま、J-WAVEにハルミンさんがでてる!」という連絡が(J-WAVEがかかっているということは、Eさんもまだ職場なんですね。ごくろうさまです)。しかし蟲文庫にはラジオがない。残念…と思ってたら今度は母から同じ内容の電話。あ、電話の向こうから、前の日に電話で話したばかりのハルミンさんの声がきこえる。不思議なかんじ。

浅生ハルミン原作、映画『私は猫ストーカー』、ただいま絶賛上映中。

『私は猫ストーカー』(予告編)http://www.youtube.com/watch?v=w3JTxjobThE


(新入荷のおしらせ)

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工藤冬里/ピアノソロ「彼は窓から帰って来る、手に職を持って」(P.S.F RECORDS)
2415円

いつだったか、うちの母が「(工藤さんの)うたはいいけどピアノはちょっとこわい…」というようなことを言っていましたが、たしかにそれは間違ってはいないように思います。うたもギターもすばらしいですが、ピアノがまた凄い(とあえて漢字で書きたい)。ゾッとする、いやゾクッとする、こわいくらいの美しい響きと一瞬のそのシルエット。
工藤冬里さんの音楽をいちばん最初に聴いたのは、モダーン・ミュージックで通販生活をしていた10代のおわり頃、偶然買った「NOISE / 天皇」のレコードでしたが、あのオルガンにひどくうたれたのです。あの時「音楽が好きでよかった」と思ったのをまた思い出しました。

2006年に行われた藤井マリ舞踏公演のための即興演奏。帯文に「音楽のジャンルを軽々と越えた」とあるように言葉での説明はたいそう難しいのですが、フリージャズがお好きな方にもよいかと思われます。このジャケットのデザインも猫猫商会さま。CD盤の文字がオレンジなのもいいですね。


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PAINTING PETALS ON PLANET GHOST/春の思い(P.S.F RECORDS)
2415円

イタリアのグループ「ペインティング・ペタルズ・オン・プラネット・ゴースト」の女性ヴォーカリストRamona Ponzini が、清少納言や与謝野晶子の歌に曲をつけてうたっているという異色作。外国の人がうたっているという違和感はそれほどなくて、ふだん意識もしないあたりまえの日本語が手垢の付かない状態であらためて聞こえるのが面白かったです。

それにしてもこのジャケット、中央の写真はどうやらスナゴケのようです。なんと苔ジャケット。そうだ、くどうなみお「はるのあめ」のCD盤も苔の写真ですね。目指せ「ネコード」!さらなる隙間をぬって。まだ2枚だけど。
(注:ネコードとは、猫の写真やイラストをあしらったジャケット(猫ジャケ)に対する、わりあい最近できた呼称です)。
posted by 蟲文庫 at 15:10 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

池のまわりのスナゴケ

3年ほど前、はじめて愛媛に行った時、散歩をした池のまわりからちょこっとつまんで帰ったスナゴケ(正確にはエゾスナゴケ)。

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左…コケを蒔いたところ。
右…約3ヵ月後。すこーしだけ覗いてきています。

そうして、少しずつ少しずつ殖えてきて、

こちらは昨日の写真。
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(鉢のサイズは、凡そ21センチ×21センチ)

蒔いたのは、ほんのひとつまみ(五円玉大)のスナゴケだけだったのですが、途中からハイゴケも生えてきました。そういえば、その池のまわりにはハイゴケも生えていたので、胞子がくっついていたのでしょうね。


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真ん中あたりや石のまわりに生えているのがスナゴケ。最近は、ギンゴケや地衣類(ジョウゴゴケの仲間?)なども生えてきましたが、このあたりはうちに来てからのものかも。左上のコケはなんだろうなあ、これから調べてみます。

ちなみにその池は工藤礼子さんのお散歩コースで、それ以前から「星の形のこけがあります」と聞いていたのですが、実際に行ってみて「なるほどスナゴケかー、たしかに星の形だ」と納得したのでした。


PSFから発売になった「工藤冬里/ピアノソロ(彼は窓から帰って来る、手に職を持って)」は明日入荷します。おたのしみに。

posted by 蟲文庫 at 15:43 | コケ+変形菌便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月08日

写真展「オキナワノハナ」

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荻原魚雷さんのブログ「文壇高円寺」でもお馴染(?)、いつも蟲ライブの撮影などでお世話になっている、カメラマンの藤井豊さんの写真展です。

写真展「オキナワノハナ」

■ 2009年7月16日(木)〜30日(木) 
■ 午前11時〜午後10時迄、火曜定休
■ ルネスホール内、公文庫カフェ
岡山市北区内山下1−6−20、電話096−225−3009

ルネスホールは旧日本銀行岡山支店の建物を使った文化施設。その中の「公文庫カフェ」はたしか、かつての「金庫室」だったと思います。
場所もおもしろいのでぜひ。

ルネスホール http://www.renaiss.or.jp/


そういえば藤井さん、最近ブログをはじめたということ!
フジイユタカ写真記録 http://fujiiyutaka.seesaa.net/

上の写真の案内カードは栞状になっているので、読書のおともにもいいですよ。
posted by 蟲文庫 at 13:54 | お知らせ・催事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月07日

そしてまた寝ます

とうとう蝉が鳴きはじめました。気温、湿度とも高くきびしい瀬戸内の夏が目の前です。でも、この夏の目標は二階の在庫置き場の本格的な整理整頓。店に出せば売れそうな本がずいぶん埋もれているはず、というのが何よりですが、もうひとつには、以前のように小規模のイベントは二階の座敷でやるようにしようかな、という目論みもありまして。スライドの上映やコケ講座なんていうのもよさそうです。
しかしここ、日中から夜にかけてはものすごく暑いので、当分は早寝早起きでがんばらねばなりません。夜はビールのんでだらだらしたいし。


「またあの三つ編みメガネが…」と思われてそうですが、

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でも今日はお屋根の上で安心ですね。

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お母さんがぐぐーと伸びすると、

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子供もぐーと伸びをして、

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そしてまた寝ます。

posted by 蟲文庫 at 13:57 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

言い訳ばかりが板につく

もうそろそろやらないと危険。ということで昨日は店の裏の石垣に繁茂するクサギという植物を伐採。毎年書いているような気がしますが、クサギは小さい時は草なのですが、みるみるうちに木のように大きくなるので、剪定ばさみでは太刀打ちできるのはいまのうちなのです。でも、秋に咲く白い花も、そのあとの瑠璃色の実もかわいいので、一部は残しました。

この前、いずれカフェ併設の古本屋をやりたいというお若いふたりから、うちの店の凡庸な品揃えと古くさいやり方に対して「なんでもっとこうしないんですか」とか「こんなステキな場所なのにもったいない」みたいなことをいろいろ言われる。うーん、まあその〜(角栄調)、なんていうんでしょう。人それぞれ、出来ることと出来ないことがあるように、やりたいこともあればやりたくないこともありますし、なにより自分が続けていけることでなくては元も子もなくなるので、といったところでしょうか。あとまあ、へそも曲がってるかもしれませんね。などと、言い訳ばかりが板につくこの頃。

話は変わりますが、最近、かつて高校生だった頃に来てくれていたお客さんが久しぶりに覗いてくれるというケースが何度かあったのですが、彼らがすでに30代になっているというのには、少なからずショックを受けました。まあ、そういうわたしも当時はハタチそこそこだったわけですが、それにしても、ねえオクサン。
「おねーさん、ぜんぜん変わってないですねー」なんて上手を言う大人になってるんですよ、びっくりしますよ。


昨日のオレンジ2とオレンジ3(注:ツー、スリー、ではなく、ニ、サン)。
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「ひとりっこですかー」


6月〜7月いっぱいは、一年のうちでも一番長いオフシーズン。例年通りヒマですが、でもCDコーナーはわりあい順調。今日は、時々覗いてくださるお客さんがGRIMのCDを見て「これ、懐かしいですね、レコード持ってますよ」と言われたので驚きました。 猫猫商会さま、なんと倉敷にもGRIMのレコードが。

posted by 蟲文庫 at 16:47 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月02日

受け継がれるオレンジ

週明けから、この地方にしてはめずらしく盛大に降りました。四国の早明浦ダムもすこしは水位があがったでしょうか。

数日ぶりの晴れ間。
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あれっ?この前のオレンジの子供のそばにもっとちっちゃいのが。

「お子さんですかー?」
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ですよね、どう見ても。ということはオレンジの孫ということか。

しかし、あのオレンジ母さんはどうしたんだろう。


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ツメレンゲに水玉。

posted by 蟲文庫 at 17:02 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする