◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2010年02月28日

『消去法の人生論』

昨日の日記を読んだ友人から「ほんと、集団行動が出来ないんだねえ」と笑われる。まあ、そういうことなんですよ。ただの言い訳です。

昨夜は、仙台の加藤哲夫さんがみえたので、夕飯をご一緒する。大半は気軽な世間話でも、地域活動の専門家というのか、アドバイザー的な立場におられるので、いろいろと参考になる。
ここのところ、こんな集団行動の取れない自分でも、なんとかかんとか店を続けることが出来ているというのは、やはりそれなりに何か地域の中での役割みたいなものがあるからだろう、そしてその役割とは、漠然と「公民館」ぽいものではないか、というようなことを考えていたのですが、加藤さんが以前されていたお店(そこに火星の庭の前野さんが勤めていた)は、最終的に自然食レストランみたいな形になったけど、実質は「私設公民館」だったんですよ。と言われ、そう!それそれ、それなんですよ、と激しくうなずきました。そうなんです、蟲文庫というのは基本的に「なにもない」ところなんです。だからいろいろできる(「私設」なので、選り好みはするけどね)。

そしてお店というのは「押しの強い人とか計算が得意な人はあんまり向いてない。あと、“出来る” 人もダメだね、他の選択肢もあるからじっとしてられない」と。あははー、わたしぴったりだ。で、そんな話をしていたら、「田中さん『消去法の人生論』なんて本、書いたら? 新書によさそうだよ」とすすめられる。たしかに書けそう。でも考えてみたら、いままで書いてきた文章は全部、要はそんな内容なので、それらをまとめて一冊にするだけでもよさそうですね。「論」ではないけど。

「消去法の人生について」http://homepage3.nifty.com/mushi-b/svs01/index.html(「早稲田古本村通信」に連載していた記事一覧)

なんて冗談を言いつつ、「いまごろ久美ちゃん(前野さん)くしゃみしてるよ〜」というような話題も。そうそう、いま前野さんや加藤さんが書かれている「仙台文庫」(?)のことについても伺いました。たのしみですね。


暖かくなってきて、人間が「そろそろストーブなくてもいけるわね」と我慢しているくらい季節が猫にとっては一番つらいようですね。

電気つけないでこたつに座っていたら。
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めずらしく膝に乗ってきたナドさん。

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めずらしく、されるがまま。
posted by 蟲文庫 at 15:56 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月27日

景色より甲羅干し

確定申告にむけた集計。「焦るとも遅々として 恰も亀の如し」(武者小路実篤)
今朝は気分転換に裏庭のつるやクサギの伐採。クサギはまだ新芽もあまりみられない段階なのでいまのうち。葉がしげりだすとすごい嵩になりますからね。鬱蒼とした緑の景色はお客さんには好評なのですが、亀の甲羅干しに支障が出てしまうのです。冬眠あけもそろそろ。楽しみですねえ(わたしがね)。


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(右)数日前、(左)夏場


この前の知久さんのライブレポートに、「コールアンドレスポンスは苦手(だけど「ひとだま音頭」はすばらしい)」と書いたところ、思いがけず知久さんご本人からも「じつはぼくも苦手(だけど「ひとだま音頭」はうれしはずかしうれしい)」というようなコメントをいただいたのですが、そう、コールアンドレスポンスというシチュエーションは、たいていライブの終わり頃に出現しますが、どちらかというと発散型ではなく内省型のお客さんが多いうちのような店の場合(なにせ古本屋ですけん)、もう2時間近く、時に「うふふ」とか「あはは」と笑う程度で、あとはだまって聴いていた状態でいきなり声を出そうと思ってもこれはけっこう難しい。特に「いえーい」とか、なかなか言えない。言いたくないというのではなく、言いにくい。だって恥ずかしいんだもん。
もちろん、やったほうが楽しい人はどんどんやってほしいです。大歓迎。歌っている人だって、そのほうが嬉しいに決まってる。ただ、やらなくても充分楽しい人もいることはいる。こういうのは、てきとうにばらばらしてるのがいちばんです。思わず口ずさむような感じなんて、すごくいい。

そういえば、オグラさんの「口ぱくコールアンドレスポンス」もたのしかったなあ。コールに対して口パクでレスポンスするんです。


知久さんのライブには荻原魚雷さんも来てくださったのですが、開演前、カメラマンの藤井さんが道端で煙草を吸っているところへ、ふいに自転車に乗った魚雷さんが現れたそうで、「一瞬、自分が高円寺におるんかと思ったわ」と藤井さん。魚雷さんは泊まられたホテルの無料貸し出しの自転車をご利用だったのです。知久さんも、高円寺には長くお住まいだったそうで、打ち上げの席では、高円寺ローカルの話題で盛り上がっていました。当時そこですれ違っていたであろう人達が、なぜか倉敷の古本屋で。
posted by 蟲文庫 at 16:41 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月25日

暗闇と香りと観測室

桜の咲きそうな陽気ですがまだ2月。昨夜も倉敷天文台の観望会に行ってきました。

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こんな住宅街の中にぽこっとあるのです。

天文台といえば思い浮かぶドーム型の建物は現在資料室になっていて、実際はこの下の写真の観測室が使われています。

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スライディング・ルーフ観測室。
(※この写真は、完全に屋根が開いている状態です。建物の中にハンドルがあって、それをくるくるまわすと屋根が開閉する仕組み。)


はじまる前に事務室でコーヒーをいただいていると、テーブルの上に数日前の日付の入った南中のカノープスの写真が。つい先日、野尻抱影『星三百六十五夜』を読んでいたら、2月20日の「軍靴」という文章に、

《 戦時中、Kという優秀な技術者である若者が、これから満州に赴くということで暇乞いに来たのだが、開口一番、二、三日前の夜、ついに憧れのカノープスを見ることができた「満州へ立つという矢先に、思いがけなく憧れの星に逢えたのですから、うれしさといったらありません」と報告。それからしばらくその幸運を喜び合い、そして帰りしな「あ、そうそう、こんなもの貰いましたよ」と陸軍兵器学校を首席で卒業した記念の「陸軍大臣賞」の銀時計を見せてくれた。「この星の弟子は、名誉(?)の賞品よりも、カノープスに逢えたほうがはるかに自慢だったのだ」》(※原文をてきとうにかいつまんだものです)

というようなことが書かれてあり、ほほー、そんなに珍しい星なのか、と思ったところだったのです。聞けば、この写真を撮られた倉敷天文台主事のKさんも「これで2回目です」と。南の地平線近くに、ほんのしばらくの間だけ姿をあらわすため、めったにみられないのだそう。なにしろ、少年時代から、もう何十年も星空を見上げてきたKさんでさえ2回目なのですから。
今年は(?)次の新月から10日間のほどの間にもう一度チャンスがあるということです。


そしていざ観測室へ。この日は火星と月でした。月齢10くらいで、星を見るにはちょっと明るすぎますが、でも暖い夜だったので、たのしくゆっくりと望遠鏡をのぞくことができました。

月があんまりきれいに見えるので。
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(撮影:大野智久)
写真奥の双眼鏡の接眼部(矢印のところ)にいつものコンパクトデジカメをくっつけて撮ってみると。

なんと、
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思いがけずクリアに撮れましたよ。
(Ricoh R10・接写モード+手ブレ防止)

まあ要するに、双眼鏡がすばらしい、ということなんですけどね。

観測室は、寒水仙や金木犀など、香りのいい花を咲かせる植物にかこまれているのですが、これは「夜、真っ暗な中で観測している時に香りがするように」という大原孫三郎さん(もしくは聡一郎さんの奥さま)の発案によって植えられたものなのだそうです。昨夜は寒水仙のいい香りがりました。
posted by 蟲文庫 at 18:12 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【 しまおまほ展 】くらしき蟲文庫

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 【しまおまほ展】くらしき蟲文庫

  ・2010年3月19日(金)〜25日(木)まで。
  ・午前11時〜午後19時(店舗営業時間内)
  ・期間中無休。

しまおまほさんによる、ちいさな展覧会ですよ。
21日(日)の夜にはトークイベントも予定していますので、どうぞお楽しみに!

 《しまおまほ トークショー》(司会:天野こうゆう)
  ・3月21日(日)
  ・19時オープン・19時半スタート
  ・料金:1000円(お菓子付き・飲みもの持参歓迎)
   ※ 座席に限りがありますので、ご予約ください。
    ・Eメール:mushi-b◆nifty.com(◆を@に替えてください)

詳細:http://homepage3.nifty.com/mushi-b/events.html

FMくらしき「拝ボーズ!!」の公開録音に、終身名誉リスナーであるしまおまほさんがみえるため実現することになりました。じつは、しまおまほ『まほちゃんの家』と、わたしの『苔とあるく』は、同じ版元で担当編集者も同じ、という、ちょびっとしたご縁もあるのです。ふふ。

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『まほちゃんの家』しまおまほ(WAVE出版)

 ※当日は『まほちゃんの家』の販売とサイン会も予定しています。お買い上げの方にはうれしい特典もありますよ。(※ すでにお持ちの本をご持参くださるのも大歓迎です)


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『拝、ボーズ!! inこうぞうじ 彼岸だよ、全員集合!!』
  日 時:3月22日(月・祝)
  場 所:高蔵寺(岡山県倉敷市中島186)
  参加費:1500円(当日2000円)
  ゲスト:しまおまほさん(漫画家/イラストレーター)

ポッドキャストでも人気のエフエムくらしきのお坊さん法話バラエティー番組『拝、ボーズ!!』が倉敷・高蔵寺において「彼岸だよ、全員集合!!」開きます。
お寺ならではの体験修行とお話し満載の公開収録を予定しています。当日は自他とも認める、拝ボ終身名誉総代(リスナー)のしまおまほさんもゲストでご来山なされます!

詳しくは、拝、ボーズ!! ドットコム:http://www.haibozu.com/
posted by 蟲文庫 at 16:29 | お知らせ・催事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月22日

生物コールアンドレスポンス

土曜日の知久寿焼さんのライブは大盛況でした。蟲文庫では1年半ぶりくらいになるのかな。知久さんのうたの中でも地味で暗ぁいのが特に好きなのですが、今回は小さなお客さんもあったせいか、とてもたのしい雰囲気でした。そういえば、基本的に、コールアンドレスポンスというのは苦手なほうですが、「ひとだま音頭」の

 ♪かえる(かえる)、みみず(みみず)、おけら(おけら)、もぐら(もぐら)、ねずみ(ねずみ)、むかで(むかで)、とかげ(とかげ)、げじげじぃ〜♪

はすごくいい。うちの店にぴったりすぎます。前回のライブのあと、いろんな人から「蟲文庫で知久さんのライブなんて、出来すぎなくらいだねえ」というようなことを言われたのですが、たしかに屋号からしてそうかもしれません。
「月がみてたよ」「みもふたもないうた」「くだもの」「らんちう」「電車かもしれない」など好きな曲もいろいろ聴けました。わけても好きな「夜の音楽」が聴けなかったのがすこし残念でしたが、去年も一昨年も聴けたので、これ以上は贅沢がすぎるというものですね。

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狭い店なので、出演者関係者含めて40人くらいが限界。場所さえあれば倍の人数でも余裕で埋まりそうな勢いなので、もったいないといえばもったいないですが、贅沢といえば贅沢。なにより、それでもこうして歌いに来てくださるのですからうれしいことです。またぜひとも。
お客さんはうちの店自体がはじめてという方から近所のお馴染さんまでさまざまでしたが、意外に前回とあまり被らない顔ぶれだったのもおもしろかったです。九州からは古書城田さん、京都からは古書はんのきの中村さん、そして東京からは荻原魚雷さんもみえました。


そして、ライブの前後はひたすら飲んで、飲んで、飲みながら亀やツノゼミ、わらじ虫にサンショウウオ、そして食虫などについての語らい。ウルトラ地味な話題ですが、でも、ふだんこの手の話を思いっきりできる人は身のまわりにいないので、なんというか、ものすごく発散できました。


持ってきてくださったツノゼミの標本。
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この中のほとんどは、Sipylus属なのだそう。

実体顕微鏡で覗いてみる。

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(写真は上から、S.ディラタトゥス マレーシア産♂、同カンボヂア産♀、S.ニグレル カンボヂア産♀。いずれも知久さんが採集されたものです)

顕微鏡下のめくるめく世界。ほんとうに、苔の世界とよく似ているんですよね。
実際は米粒の半分くらいの大きさ。いや、小ささ。

たのしい一日でした。
posted by 蟲文庫 at 20:22 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月21日

元の古本屋

土曜日の知久寿焼さんのライブは大盛況でした。はるばる遠方より来られていた方も少なくなくてびっくり。この寒い中をありがとうございました。もちろん近所のおなじみさんも。ほんとうにおかげさまでございます。

そしてすっかり元の古本屋にもどり、すっきりきれいに片づけた帳場も刻一刻と古本と資料の山となりつつあります。まあね、古本屋なんだから仕方がない。

ライブ後のステージ(?)
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知久さんの展覧会みたい。

ライブレポートものちほど。

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きょうは2月22日、にゃんにゃんにゃん(にゃーにゃーにゃー?)で猫の日です。
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うちのにゃんこ先生たち。
posted by 蟲文庫 at 18:29 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月19日

バナナロールと大山名人

ふくやま文學館の常設展では井伏鱒二がたいへん手厚く紹介されているのですが、その中に将棋好きの井伏鱒二が誰か(失念)と対局している様子を大山康晴十五世名人が観戦している写真がありました。
じつはわたしが一度だけ就職したことのある会社は、当時この大山名人が名誉会長で、勤めている10ヶ月足らずのあいだに一度だけ見かけたことがあるのですが、なんとなく「井伏鱒二みたいだな」と思った記憶があります。もちろん、同じ荻窪住いで、そのような親交があるということなどは知るよしもありませんでしたが。

ところで、その会社はとんでもなく忙しいところで、入社早々昼夜分かたずといった蟹工船状態。みな「上はいったいどういう了見なんだ」と日々不満をつのらせていたわけですが、そんなある日ひょっこり現れたのが先の大山名誉会長。「やあ、みなさんいつもご苦労さん」と言ったかどうかはもう覚えていませんが、ねぎらいのキムラヤのバナナロール(※ヤマザキのジャムコッペみたいなもの)が配られたとたん、同僚達から「へえ、けっこういい人だねえ」という声がきこえはじめ、思わず腰の力が抜けそうになったという思い出もあります。まあ、みんな疲れきっていて甘いもんが食べたかったというのは確かですが、しかしいくらなんでもバナナロールで「いい人」なんて安すぎですよ。

もちろん、名誉会長というからには現場のことなどご存知なかったでしょうし、いまとなってはただの笑い話で、これっぽっちの恨みもありませんが、ただ、わたしが生きている限りは「大山名人」=「キムラヤのバナナロール」と連想されてしまうという不名誉なことにはなってしまっているのでした。

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大山名人といえば。

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◆ 明日は知久寿焼さんのライブのため休業。翌日(21日(日))はお昼くらいからの営業となります。

posted by 蟲文庫 at 16:53 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月15日

知久さんの歌とクサガメ

もう15日。今週末に迫った知久寿焼さんのライブにむけて、帳場(客席)や在庫置き場(楽屋)をがさごそ片づけはじめたところです。お土産のお菓子も焼かないと。1年半ぶりの知久さんの歌、たのしみですね。
昨年、長年飼育されているクサガメの子供が十何匹も孵ったそうなので、個人的にはそのあたりのお話もたのしみです。そういえば、亀の歌はないのかな。

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リハーサル風景(10/09/'08)
カメラマンの藤井さんが撮ってくれた写真。


最近の、散歩の収穫。

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お屋根の上でおめかし中。

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シャム猫さんですね。
あなたがた、太るとタヌキくさくなるから気をつけてくださいね。
まあそれもかわいいけどね。

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 (おしらせ)

明日、2月16日(火)は臨時休業いたします。ふくやま文學館に原民喜の特別展をみにいってきます。せっかくなので、井伏鱒二の「山椒魚」体験もしてこよう。「岩屋から出られなくなった山椒魚の気持ち」になれるコーナーがあるのです。
posted by 蟲文庫 at 17:15 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月13日

あせるとも遅々として

風邪も治り、しもやけも治り、ほっとひと息のこのごろ。でもまだ胃の消化がわるい感じ。もうひと息。

亀文学に亀音楽、おかげさまで一夜にして思いもかけない捕獲数となりました。情報をお寄せいただいたみなさま、ほんとうにありがとうございます。また後日まとめてご紹介させていただきます。そしてひきつづき情報提供どうぞよろしくお願いいたします。

 
  我やすらけく 
  我儘に暢気に 
  心のま々に進む 
  あせるとも遅々として。
  恰も亀の如し  

    「亀の如し」武者小路実篤


この詩もすきです。

以前にもご紹介したことがありますが、ナドさんの後を追う亀のサヨイチくんの映像です。
nt2.mov
http://homepage3.nifty.com/mushi-b/img/nt2.mov
あせるとも遅々として、とはいえ意外に速い。


ナドさん探して猫ハウスの中までパトロール。
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いませんでした。


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 (HEADZのおしらせ)

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HOSE/HOSE II(HEADZ)
2500円

HOSEの2nd 遅ればせながら入荷しました。お待ちどおさまでした。

 (P.S.Fのおしらせ)

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夕暮れの川/キム・ドゥス(P.S.F RECORDS)2CD
2940円

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2月16日(火)は臨時休業いたします。
posted by 蟲文庫 at 18:21 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月11日

亀文学、亀音楽

さいきん、文学作品の中の亀探索をしているのですが、これがなかなかいないのですよ。冬だから、という理由ならばあと少しの辛抱ですが、そういうわけでもなさそうで。昨夜、ある方から頂戴した薄田泣菫の『獨樂園』を読んでいたら、「白鶴」という文章が、〈むかしから鶴といへば、亀はつきものだが〉という書き出しだったので、おおっ、と期待したのも束の間。まあ、それは置いといて、という感じで題名のとおり鶴の話でした。ああ、泣菫先生。ご生家のあのあたりは蓮沼だらけ。昔から亀がたくさんいましたでしょうにぃ。
とはいえ、この前から読みたいと思っていた本なので、いまうれしくゆっくり読んでいるところではあります。

亀、民話にはよく登場しますし、亀鳴く、という季語があるので、俳句にもよくよまれるのですが、探しているのは主に小説や随筆、詩の中の亀です。心当たりの方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。

「亀」萩原朔太郎/「文学以前」豊島与志雄/「山の暮れに」水上 勉/「乱視読者の新冒険」若島正/「亀」村松梢風/「亀の随筆」小出楢重/「リクガメの憂鬱」バーリン クリンケンボルグ。

いまのところ、上記の作品は採集済みです。この、萩原朔太郎の「亀」はすばらしいんですよ。


  林あり
  沼あり
  蒼天あり
  ひとの手にはおもみを感じ
  しづかに純金の亀ねむる
  この光る
  寂しき自然のいたみにたへ
  ひとの心霊(こころ)にまさぐりしづむ
  亀は蒼天のふかみにしづむ

        「亀」萩原朔太郎


歌ですが、

  難波寺 阿弥陀が池にゐる亀も 日なた恋しく浮くがかそけさ

                     折口信夫

もすきです。

それと並行して亀音楽も探しているところ。シド・バレット「亀に捧ぐ歌」、グレイトフル・デッド「テラピン・ステーション」は既に手元にあります。テラピン・ステーションはジャケットも亀ですね。あ、ジュリアン・コープの1st のジャケットも亀(というか…ジュリアン・コープ亀)。

うちの亀。

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目が覚めると、こうして顔を洗い(?)ます。
posted by 蟲文庫 at 15:51 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月09日

ハワイやブルーレイ

この前の日記を読んだという友人から「一等がハワイ旅行なんて、いつの話?」との指摘をうける。最近はブルーレイレコーダーやデジタルビデオカメラなどらしいです。そうですか、いつもポケットティッシュとか味ごのみとか切手シート、良くて調味料なので知りませんでした。しもじもの暮らしは変わりばえがしませんからのう。

それにしても、古本屋の十何年目なんていうのは、人の年齢と同じでまだまだ若者という感じがありますね。だから余計「中年の自覚に欠ける」( (C) 荻原魚雷さん)んですね、きっと。

仙台・火星の庭さんは、明後日から10周年感謝sale だそうですよ。
http://www.kaseinoniwa.com/ 冬、なんとか乗り切りたいですねー。


寒さもすこしゆるんだ日。冬眠中の亀の様子をみてみると。
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ぼや〜と水面のほうに出てきました。

左側がニホンイシガメのむいちゃん、右側がうんきゅうのトチ。夏場はいっしょにしておくと威嚇し合うのですが、いまはどうでもいいみたいです。

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先日もお知らせした、徳島の北島町立図書館・創世ホールで行われる今野勉さん講演会(
2/21)。主催者である小西昌幸さんから、展示内容についての追加情報が寄せられました。

 ■今、図書館の貸し出しカウンター前のスペースでは、ガラスケースの中に
 ジャミラやシーボーズやガヴァドンBの30センチ大精密ガレージキットが
 並んでいます。一つのケースを佐々木守さんと実相寺昭雄さんの資料コー
 ナーにしたのです。今野さんの講演の中ではジャミラのことに触れていた
 だけると思います。
 ■このケースの中には、「怪奇大作戦/京都買います」ラストシーンの再現
 ミニフィギュア(仏像美弥子さんとコート姿の岸田森)もこっそりと並べ
 ています。アルケミーのJOJO広重さんに頂戴した物です。

ということです。
詳しくは、こちらのコメント欄を:http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/140406993.html

せっかくの機会です。少し早めに行って貸し出しカウンター前の展示コーナーへ! もっと早く出掛けられるという方は古書ドリスさんや徳島ラーメンもぜひ。

創世ホール:http://www.town.kitajima.lg.jp/hole/event/20102.html
posted by 蟲文庫 at 13:27 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月07日

17年目の現状維持

毎年、2月7日は店がヒマです。2月7日というのは蟲文庫の開店記念日。毎年ほんとにヒマなんです、この日は。しかも今年は日曜日だというのにねえ。
ただ、くじ運の悪い人が一等のハワイ旅行なんて当てた日には、かえって不安になるように、いつにない売り上げがあったりするとむしろ困ってしまうことでしょう。入っては出てゆくお客さんの後ろ姿を見送りながら、まあ、いつも通りでありがたい、と思わなくもなし。おかげさまで丸16年。17年目となりました。

相も変わらず、目指すところは「現状維持」なのですが、でもこれまでも、その現状維持のために数々のへんてこをやらかしたり、やらざるを得なくなったりしてきているので、これから先もどうなることやら。でもとにかく、わたしはここに座っていたいのです。これからもどうぞよろしくお願いします。


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ナド、同じく17年目。

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ミル、15年目。


今日は日中、ほんとにヒマでしたが、でも日も暮れかけた頃におなじみさんが覗いてくれて、良い塩梅の売り上げもありました。亀の話もしました。ありがとうございました。


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『sumus』13号 本日入荷。

版元のみずのわ出版へ注文したものは、お知らせしたとおり明後日(19日(火))の午前中に届く予定なのですが、寄稿者宛に林哲夫さんがお送りくださったのです。ということで、さっそく店頭に並んでいますので、ご希望の方はお早めに。通信販売も歓迎いたします。1500円(+税)よろしくお願いします。

目次はコチラ:http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/140126612.html

林さんから「晶文社の本にまつわる話を」とのお話をいただき、思い切って書かせていただきました。好きな本はたくさんあるのですが、それでもほとんど迷わず、早川義夫『ぼくは本屋のおやじさん』に決めました。わたしもおやじさんになりたかったのです。
posted by 蟲文庫 at 18:07 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月06日

低下の成果

ここのところ体調のことばかり書いていますが、相変わらずいまいちの状態で、ただでさえ低いテンションがさらに低下しています。こまったにゃー。

ただ、そのテンションの低さを利用して、ちゃっかり蟲文庫文庫の印刷と製本という地味で手間のかかる作業に取り組む、というくらいの余裕はあるのでまだいいほう。しばらく切らしていた「苔袋」も出来ています。そうそう「苔袋」と「かめむしトート」は神保町の東京堂書店三階にも納品させていただきました。来週中には店頭に並ぶのではないかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
製本作業が完了したら、今度は「羊歯のぬいぐるみ」を作ろうかな。


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羊歯のぬいぐるみ。

蟲土産:http://mushi-bunko.seesaa.net/category/623337-1.html

今年は、へんな土産物をもう一品開発したいです。


そして、日ごろの運動不足をすこしでも解消しようと、さっそく裏山を散歩したり、歩いて買物に行ったりもしています。2日、3日でどうにかなるものではありませんが、それなりの収穫はありました。


収穫1
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「近寄るんじゃねぇ!」と顔が言っています。

収穫2
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えびす湯付近のおなじみさん。午前中おあいするのは初めてですね。


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 (おしらせ)

今年もすごい!徳島の北島町立図書館・創世ホールでの催しです。今年も行きたかったけど、蟲文庫での知久さんのライブの翌日でした。残念。

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今野勉講演会「わがテレビ青春記〜テレビ・ディレクター50年」

日 時:2月21日(日) 14時半から
会 場:北島町立図書館・創世ホール
〒771-0207
徳島県板野郡北島町新喜来字南古田91
TEL.088-698-1100 FAX.088-698-1180
3階多目的ホール
入場料:無料
講 師:今野勉(こんの・つとむ 演出家、脚本家、
テレビマンユニオン取締役副会長、七十三歳)

この催しは、テレビ草創期、未踏の荒野を切り開き、苦闘と試行錯誤の中で、心揺さぶる映像を送り続けた開拓者達の物語である。『七人の刑事』『遠くへ行きたい』など数多くのテレビ番組を手がけた伝説のテレビ・ディレクター=今野勉が自らの足跡をたどる。合わせて、近年相次いで天国に旅立った盟友、萩元晴彦、佐々木守、実相寺昭雄、村木良彦たちの仕事と交流を万感込めて熱く語る。感動必至!多数ご参集下さい。

詳細:http://www.town.kitajima.lg.jp/hole/event/20102.html(創世ホール)


posted by 蟲文庫 at 18:09 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月03日

サヨイチくんの望み

風邪のほうは、それほど悪くもならず小康状態。でも、こんどはまたしてもの手指のしもやけです。店が寒い、というのもありますが、あれです、運動不足でしょう。そうでしょう。そうに違いありません。
では、毎朝30分早く起きて裏山をウォーキング、などと考えてみるものの、そんな勤勉(?)さがあれば、うちの営業時間が「午前11時頃〜19時頃(多少前後します)」だったりはしません。いや、わたしの中の「勤勉」は、雨が降ろうと雪が降ろうと少々具合が悪かろうと、とにかく毎朝ちゃんと起きて店を開け、営業時間内は店にいる。というところに大半が費やされていて、その方面の余力はあまりない、と言ったほうがより正確かもしれません。
運動、ねえ。

そういえば、店の近くにわりと大きなスポーツクラブがあって、なかなか流行っているのですが、この前、もう日も暮れてからふらっと覗いてくれたカメラマンの藤井さん(『ドノゴトンカ』創刊前夜号の辻潤遺墨を撮影した人ですよ)が、途中で煙草を吸いに出て行ったと思ったら、しばらくこのスポーツクラブを眺めていたらしく。「あーゆーところで走ったりしよる人は、すげぇ太った人か、すげぇ痩せた人かのどっちかじゃなあ」と言いながら戻ってきた。言われてみれば、知り合いでジムなどに通っている人の中に、いわゆる「標準」の人はそんなにいないかも。

扉野さんや魚雷さんも言っていたけど「藤井くんは、時々ひょこっと鋭いこと言うよね」と。うんうん。ちなみに、我が家はその藤井さんから「のび太君の家」と呼ばれています。高度経済成長期の典型的な安普請の家、という意味。ほんと、上手いこと言うよな。

ええっと、そう運動の話でした。うーん、やっぱり、毎日でなくとも、時々早く起きて店を開ける前に裏山を散歩するのが一番現実的なようです。やらないよりはいいだろう。苔パトロールにもなるし。


今朝、寝ぼけているナドさんに、同じく寝ぼけているサヨイチくんを近づけてみる。
普段、愛しのナドさんの後をついてまわっては迷惑がられているサヨイチくんなんですが…。

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むーん…

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なんとなく前進。

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さらに前進。なんとなく場所をつくってやるナドさん。

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あ、そのまま寝た。

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ふわふわ。


サヨイチくんは普段から、そおっとナドさんに鼻先を近づけてじっとしているだけなので、たぶんこういうことをしたいだけだと思うのですが、さすがに亀に猫のようなデリカシーはないので、むつかしいところです。一直線に向かってくるからね。
posted by 蟲文庫 at 13:58 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『sumus』13号

もうすぐ発売です。

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『sumus』13号 まるごと一冊晶文社特集

編集人 林哲夫
発行人 山本善行
発行 スムース
発売 みずのわ出版
2009年2月8日頃出来予定
四六変形判200頁
●本体価格1500円
  税込み1575円
ISBN978-4-944173-76-1 C0095
■装幀 林哲夫

目次:

002 犀の足あと・晶文社略年譜
003 山本善行 晶文社の本について
011 福島 修 中村勝哉「創業のころ」を読む
026 岡崎武志 島崎勉さんと晶文社の日々 
037 田中美穂 古本屋の歌ううた
043 有馬卓也 棚をすべて晶文社の刊行物でうめてみたい
046 寺井昌輝 ただただ読む事に熱狂した時期

051 晶文社特集アンケート
   あなたの好きな、思い出に残る晶文社の本を教えて下さい。

077 荻原魚雷 となりあわせの本 中川六平さんと晶文社の本
085 扉野良人 クンパルシータの中川六平さん
093 林 哲夫 平野甲賀・装幀の本

101 晶文社営業部と中村勝哉社長 島田孝久さんインタビュー
   聞き手=南陀楼綾繁+高橋千代+目春典子

121 南陀楼綾繁 晶文社の広告
122 高橋千代 スクラップ通信のこと
124 晶文社SCRAP通信セレクション
147 晶文社図書目録1973.5


6日(土)午後から古書善行堂にて独占先行発売! 書店は8日以降の発売。海文堂、蟲文庫、東京堂、8日(月)から第2次先行発売予定。ということで、うちにも8日(月)午後には並ぶと思います。(※第2次先行発売は9日(火)に変更になりました。蟲文庫入荷は9日午後の予定です)わたしも「古本屋の歌ううた」という文章を書かせていただきました。よろしくお願いします。

みずのわ出版ブログ:http://d.hatena.ne.jp/mizunowa/20100201


posted by 蟲文庫 at 13:30 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月01日

海鳥という言い訳

ひとつ前の日記で「ちょっとでも油断すると風邪をひきそうな状態」と書いた直後からどんどん具合が悪くなり、店を閉めるころには完全に風邪ひき状態に。予定していた残業をとりやめて家に帰り、風邪薬を飲んで9時には布団に。そのままほぼ12時間も眠ったせいか、薬が効いたのかはわかりませんが、翌朝には思った以上に回復していました。この前のライブ当日の不調いらいの禁酒も効いているのかもしれません。とにかく今日もいつもどおり営業しております。

ただ、そんなこんなで体調いまいちでいつも以上に表情がとぼしくなっているせいか、きのう覗いてくれた友人から「…黙ってると怖いよ、顔」と注意をうける。もともと自分で思っている以上に周囲の人から「愛想がない」と思われているようで、これは悩みの種なのですが、その友人に「あのね、前世が動物だった人はまだ人間歴が浅いから、表情にとぼしくてあんまり笑わないんだって。わたし海鳥だって言われたことあるから…」と言い訳をすると、それについてはノーコメントのまま「とにかく、表情が硬いというは自覚しておいたほうがいいよ」と念を押されました。
そういえばこの前の東京で、ひさしぶりにお会いしたW出版のHさんからも「お店に行った人のブログに「愛想は悪いが、質問すると丁寧に答えてくれる」みたいなことが書いてあるの、何回かみましたよー(笑)」と教えられました。ああ、すみません、気をつけます。


鳥といえば、というつなげかたには無理がありますが、

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『ウグイス ホケキョ』(福音館書店)
月刊予約絵本「ちいさなかがくのとも」2010年3月号(通巻96号)
ぶん:三宮麻由子 え:飯野和好

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この中に挟み込まれている「絵本のたのしみ」という、保護者や教育関係者向けの冊子の「ちいさなふしぎのまど」というコーナーで紹介していただきました。コケとコケ観察についてのあれこれ。
インタビューしてくださった編集者のKさんは、このまえの「ワメトーク」飯沢耕太郎さんとのトークショーにも来てくださっていました。


今日は雨降り。うちの傘立て。
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地味なので、サクラを入れておかないと役に立ちません。

posted by 蟲文庫 at 15:49 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする