◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2010年09月29日

亀の階段

この頃、ひざ掛けがいる日と蚊取り線香がいる日がランダムにやってくるので忙しいです。昨日はちょっと暑いくらいでしたが、明日の最高気温は20度くらいらしい。最近、天気予報はよく当たっているのできっとそうなのでしょう。そして週末は雨降りとの予報。友部さんのライブなのになあ。

この夏の猛暑で夏眠状態だったロシアリクガメのツブさん。だいぶ活発になってきました。

亀の階段を使って、
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裏庭に出て行きます。

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そして日が暮れる頃にはまた戻ってきます。

ちなみに真冬はわたしの足許においている湯たんぽにくっついています。

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『レンブラントの帽子』バーナード・マラマッド(夏葉社)1600円+税
『昔日の客』関口良雄(夏葉社)2200円+税

入荷しました。

『昔日の客』は待望の復刊。この本については、とても思い入れがあるのですが、いまあんまり気が落ち着いていないので、また一段落したらあらためて書きたいと思います。まずは夏葉社様に心よりお礼申し上げます。

夏葉社:http://natsuhasha.com/
posted by 蟲文庫 at 12:08 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月26日

チラシとバロメーター

毎日同じ場所で同じものを並べて店を開いていても(というか、だからこそ)、お客さんとの相性のいい日、悪い日、というのがあります。

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いま、店の表に貼っている、映画『ゲゲゲの女房』のチラシ。この前で立ち止まり「へえ、映画もやるんだ」の後に「たしかにクドカンのほうがぽいよね〜」という人が多い日は割といい感じで、「ええ〜〜、向井くんのほうがいい〜〜」という人のほうが多い日はけっこうツライことになりがちです。最近のバロメーター。

そういえば先日、観光客らしき年配のご婦人が、このチラシをご覧になって「あら先生。しげるさん……そっくりねえ」と言って通り過ぎて行かれました。関係者かしら。

映画『ゲゲゲの女房』公式サイト:http://www.gegege-eiga.com/
11月20日公開です。

主題歌「ゲゲゲの女房のうた」ムーンライダーズ feat 小島麻由美 のPVも完成した模様。たのしみです。


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『理科の探検 Rika Tan』10月号(文一総合出版)

保谷彰彦さんの書かれた「「生きた化石」がくぐり抜けてきた世界」(p14)という記事に、この前カブトガニ博物館で撮影したカブトガニの写真を提供させていただきました。

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そのカブトガニ写真の雄姿。

保谷さんはタンポポの専門家。植物を対象とした、遺伝子や生態、進化などの研究をされています。去年、川口(埼玉)メディアセブンでのコケ講座に参加してくださったのがきっかけで行き来が出来ました。サイエンスライター、 科学文化プロデューサ ーとしてもご活躍ですので、この方面、ご興味のおありの方は下記URLをご覧ください。

「たんぽぽ工房」http://web.me.com/hoyaaki/dandelion/Welcome.html
posted by 蟲文庫 at 21:12 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月24日

昨日のフォーマルハウト

昨夜は、涼しいを通り越して寒いくらいでしたね。いよいよ夜空が楽しみな季節になってきました。
それで記念(?)に、我が「物干し台の天文台」からは屋根が邪魔して見えない、みなみのうお座のフォーマルハウトを見ようと思い立ち、暗がりの中を裏山へ。春先にはここからカノープスが見えたくらいですから、位置としては問題ないはず。あと気になるのは満月に近い月明かりですが、さすが1等星のフォーマルハウト、よく見えました。

そして、満足して家に帰り、深夜、お風呂上がりに歯磨きをしながら外に出ると、向かいのコーポの脇にチラチラと光る1等星。この季節、この方角だとどう考えてもフォーマルハウト! 自宅のほうは、田んぼの多い地区なのですが、我が家周辺はわりと建て込んでいるので、南の低い星はもともと諦めていたのです。まさか、家の玄関にぼさっと立って見られるとは思いませんでした。

それにしても、家があと200〜300メートル南にあれば、すごく空が開けているので悔しいです。もし宝くじが当たったら(買ったことないけど)家を建て替えて屋上に天文台をつくりたい。


でも、昨日の見どころは、やっぱり月と木星でしたね。
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自転車にまたがったまま適当に撮ったのでぶれぶれですが、いちおう両方写ってます。

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10月2日(土)の友部正人さんのライブも来週末に迫りました。

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「夜の本屋3」友部正人ライブ

●日時:2010年10月2日(土)
●時間:19:00open/19:30start
●料金:3500円(drink付き)要予約。
  ※チケットはすでにソールドアウトです。

いまちょっとずつ「会場(=店の売り場&帳場)」と「楽屋(二階の在庫室)」の準備をしているところです。この作業、慣れない頃はかなり大変だったのですが、だんだんとコツがわかってきて、最近ではずいぶんとラクになりました。いそいそ楽しみにやっています。

そういえば、うちでライブをするようになった一番最初の、慣れない、手際の悪い、最も過酷だったと思われる中で(しかも真夏に)ライブをしてくださったのも友部正人さんでした。そしてこの店そのものも、17年前、始めたばかりの、ほとんど売る本もなかった頃からご存知なのです。そんないきさつは、今まで何度か文章にしてきたので、ここでは省略しますが、だからいつも友部さんとユミさんに会う時は、恥ずかしく照れ臭く、ちょっと緊張してしまいます。

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あらいあき『チュウチュウカナッコ』(青林工藝舎)

増刷決定しました!やったー。

中野・タコシェ、倉敷・蟲文庫では、引き続きサイン&特典付きを販売中です。サインはイラスト入り、というか割合から言うとイラストにサインがついてる感じです。こちらは見てのおたのしみ。
posted by 蟲文庫 at 13:19 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月22日

クレーンと亀


今朝、ひさしぶりに近所の病院の温室に行ってきました。

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病院内の憩いのスペースです。

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ハイビスカス。

以前、ある所にも書いたのですが、自分の中の最初の記憶は2才半、この病院の大規模な増築工事の時にみた巨大なクレーン車です。そして先日ふいに思い出したのですが「いちばん最初の亀の記憶」もほぼ同じ時期。当時この温室にいた亀(クサガメかイシガメ)なのです。生まれつき心臓の悪かった1歳違いの弟がずっと入院していたのでした。
人生最初の記憶が「クレーンと亀」。わー、なんかすごいこと思い出しちゃった。

ちなみのその弟はいまではすっかり元気になり、姉からひそかに「かわいくないトトロ」と呼ばれています。大きいです。子供もいます。

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ところで、この前の日記で年齢を書いたら「そんなに堂々と書くもんじゃないよ」と友人から注意されました。でもプロフィールにはいつも生年書いてるし、だいたいわたしの場合、仕事柄なのか、日ごろの発言のせいなのか(それとも文体?)、なぜか実年齢よりもだいぶ上に思われていることがあるので、いちおうあれは「まだ40きてないですー」というアピールでもあったりするのですが。

それと、荻原魚雷さんが「その文章を書いた人や作品を作った人が何年生まれなのか、というのはすごく気になる。できれば出身地も知りたい」というようなことを以前書いておられましたが、同感です。なので、プロフィールには出来るだけ書くようにしています。
posted by 蟲文庫 at 15:27 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

水の中でも布団の中でも

昨夜、季節がわりにともなう衣服の入れ替えをしていたら、黒、紺、灰色のシャツ、ブラウスと、同じく黒、紺、灰色の水玉模様のスカートがかなりの割合を占めていて「うわっ」と思いました。洋服のことを考えるのはあまり得意ではないので、いっそ制服にでもしてしまおうかとも思うこの頃。でも、水玉のひざ丈スカートって何歳くらいまでいけるものなんでしょうね。と、そのあたりは気になる38歳の秋口です。

今朝、亀を水槽から出してやると、まっすぐに座敷の座布団のところへ。

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座布団に半身つっこんで寝ています。時々お布団にも入ってきます。
水の中でも布団の中でも眠れるってすごいなあ。


ナドさん。
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あたしはお布団がいいわ。
posted by 蟲文庫 at 12:55 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月18日

苔料理専門店とハノイの亀

動きやすい気候になってきたせいか、ここ数日「わーひさしぶりー」という挨拶がつづいています。昨日は特にそんな日だったようで、数年ぶりになる古くからの知り合いが立て続けに覗いてくれました。一日中帳場でおしゃべり。みんないつのまにかお母さんになっていました。

10年ぶりになるKさんが「7年前にベトナムに行った時のお土産」をくれる。
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蟲文庫の亀判子。

図案を渡すと数日で判子にしてくれるお店はインドネシアの路上にもありましたが、ハノイの街角にもきっとあるのでしょうね。あれから彼女は結婚し子供をもうけ、いま6ヶ月になる赤ん坊をつれて来てくれました。その間も無くさずに持っていてくれたんですね。うちの店も続いててよかったな。

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昨日の朝日新聞の朝刊に小川洋子さんのインタビューが載っていました。
「サヤゴケの燻製、ギンゴケの酢味噌合え、ムクムクゴケの蒸し物、ヒメジャゴケの煮つけ、タマゴケのお椀、ウマスギゴケの天ぷら……。」新刊の『原稿零枚日記』の中に、苔料理専門店に迷い込むというお話があるのだそうです。そしてそのことについて「かつて住んでいた倉敷の女性古書店主がコケの本を出して、そのなかでコケを食べた体験を書いていました。小説家が頭で考えること以上に、この世の中は奇妙なことに満ちていると思います」という小川洋子さんご自身による言葉が書かれてありました。『苔とあるく』の内容がアイデアの一助になったということのようです。うれしいです。でもやっぱり、そんなに妙なことなんですね。食べるというのは。

こちらに全文掲載されています。
http://book.asahi.com/clip/TKY201009160248.html
タイトルだけでも気になる『原稿零枚日記』。ぜひ読んでみます。

『苔とあるく』は、じつは意外に売れました。現在三刷りで累計1万3千部。でもこの本も、特に最初は「は?なんで苔なんか??」と、いかにも苔らしいぞんざいな扱いをうけたものです。そんな状況ですから、ましてや「食べる」となるともうほとんど変人扱いです。みなさんのそんな反応はちょっと意外だったのですが、しかし実際にもっと「意外」だったのは読者である、自分以外の人たちのほう、ということだったんですね。「苔を食べる」なんてね。
確かに、その新聞記事の簡潔な文面だけを読んでいると、ああ、やっぱりちょっと変かもね、と昨日初めてそう思いました。変というのはそういうものなんですね。

ミズゴケの天ぷら(手前)。
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これはほんとに美味しいです。天つゆより、塩が合います。

(注:コケの専門家でも、食べたいとは思わない人もたくさんいますので誤解のないように。コケ好きがみんな食べたいと思っているわけではありません。虫屋の方々がみな昆虫食に関心があるわけではない、といったところでしょうか。コケについても、実際に食べたことがある人のほうが少ないと思います)
posted by 蟲文庫 at 12:38 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月16日

間抜けな姿で憂い顔

涼しくなって、朝寝が気持ちいいですね。これからもう少し気温が下がって、お布団にくるまってぬくぬくの朝寝もいいですね。たのしみですね。
朝は、食欲がなくてもお味噌汁だけは飲んで出掛ける習慣なのですが、昨日あたりから「美味しい」と思うようになりました。でも日中はまだまだ暑いです。

そんなこんなで仕事の面でも、考えたり確認したりという余裕が出来てきたのですが、おかげで数々の「うっかり」に気づくことになり、そのたびに青くなっています。いちいちムンクの叫びみたいな感じです。ともかく精一杯対処するのみ。ご迷惑をかけているみなさま、ほんとうに申し訳ありません。


夜、新聞を広げていると、必ずやってきて寝転がるナドさん。

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どさっ。

ごろっ。
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ページを繰っても知らん顔です。

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間抜けな姿で憂い顔。

しかし猫というのは、いまちょうど読んでいる記事のまさにその上を塞ぐように転がるんですよね。その能力、なんか他のことに使えませんか?

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林哲夫さんから、神戸での個展の案内をいただきました。

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「林哲夫 新作油彩画・ちくま表紙原画展」

2010年10月2日(土)〜13日(水)

ギャラリー島田
http://www.gallery-shimada.com/index.html
神戸市中央区山本通2-4-24 リランズゲートB1
営業時間:12:00〜19:00
※火曜日は18:00まで
※最終日は17:00まで
TEL/FAX:078-262-8058

毎月楽しみな『ちくま』の表紙の原画展。少し前に東京で行われていたのを知って、いいなあと思っていました。この案内葉書は店頭にもありますので、ご希望の方はぜひどうぞ。
posted by 蟲文庫 at 20:03 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月14日

サヨイチ君と猫トイレ

岡山は、昨日あたりから気温がさがってきました。といっても未だ30度はあるのですが、もう二月ちかくずっと35度超だったので、ずいぶん涼しく感じます。
避難していた自宅1階の物置部屋(家の中で最も涼しい、しかし最もごちゃごちゃしている)から2階の自室に戻ることも出来、やれやれ。本棚のそばに座るとやっぱり落ち着きます。いままでだらっと伸びていた猫らも、すこし縮んできました。


猫トイレを覗くサヨイチくん。
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ナドさんの迷惑そうな顔といったら。

亀のサヨイチくんは、愛しの猫たちが立ち寄る場所はしっかりと把握していて、トイレの他、冷蔵庫の横のエサ皿の周辺、お気に入りのお昼寝スポットなどをよくチェックしてまわっています。あとハイザーの下や経机の下などに潜んで、じっと何時間でも猫らが通るのを待っていることも。なんとまあいじらしいことです。

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楽しかった武藤良子さんの個展「曇天画」からも、もうひと月ほどが過ぎました。今回、実は原画が2点売れたのですが、そのうちの1点、ご近所の天野こうゆうさんがお買い上げになったものが額装出来たということで、写真をお送りくださいました。

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ちなみにこの額装は、かつて池袋にもあって武藤さんも馴染み深いという「中国画材」(現「アムス」)です。
「曇天画」は終わってしまいましたが、1点は倉敷にあると思うとうれしいです。

武藤良子さんのブログ「m.r.factory」http://d.hatena.ne.jp/mr1016/
6回にわたり「倉敷滞在記」が書かれています(8月8日〜8月14日)。武藤さんの文章大好きなのでうれしい。うちの猫亀のことも出てきます。

その1日目にも覗いてくださった橋本さんの『HB』が入荷しました。

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『HB』vol.07 (500円)
特集:B級グルメを探せ!

最新号が出たところなのですが、うちは今回がお初なので、バックナンバーもあわせて入荷しています。
posted by 蟲文庫 at 18:39 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月12日

旅日記 番外「東京の池」

夏の東京といえば池の亀。佐渡の行き帰りにあちこち巡ってきました。

まだ辛うじて蓮の花が咲いているということで、不忍の池〜上野動物園へ。

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いちど咲いているところを見たいと思っていたのです。

上野動物園の両生爬虫類館にはいろんな亀がいるのですが、日本の亀(ニホンイシガメ、クサガメ、ニホンスッポン)がごく間近で見られるコーナーがあります。

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右から:クサガメ、ニホンイシガメ、ニホンスッポン。

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右:スッポンの顔。
左:スッポンに乗られて迷惑そうなクサガメ。

その他、この動物園の(個人的な)見どころは、ハダカデバネズミ、コビトマングース、ハシビロコウ、コツメカワウソ、ユーラシアカワウソなどです。
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※真ん中のコビトマングースは、10匹近くが団子になって寝ているところです。


今回は、珍しく六本木に行くことがあったので、お隣の広尾で下車して有栖川宮記念公園へ。げんなりするほどいいお天気の昼下がり。いかにも亀が甲羅干しをしていそうな池の中央の陸地には、しかし小ぶりのクサガメが辛うじて一匹確認できたのみ。

あれぇ、と思いながらよくよくみていると、
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水面にピンポン玉大のものがポコポコと浮いています。

なんだろう、と思ってさらによく見ていると、なんと全部亀の頭でした。あまりにも暑くて甲羅干しどころではないのでしょうか。ちなみにほとんどがアカミミのようです。池全体からしても完全にアカミミ優勢でしたが、クサガメも少しいました。


そして別の日には、亀つながりでもある杉本拓さんが案内してくださって、世田谷周辺のとある池へ。

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以前はイシガメが数匹いたということですが、この日は残念ながらみられませんでした。ただ、年季のはいったメスのクサガメや、ここで繁殖したのであろう子供のクサガメも確認できてよかったです。

保護色でわかりにくいですが、
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奥に大きなメスのクサガメ。手前はもしかしてキボシとアカミミの交雑種??

この顔はクサガメのオス。
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あの子供たちのオトウサンですかー?

ということで、なかなか楽しい池でした。

そういえば、このとき杉本さんから教えていただいたカワウソの写真集をさっそく購入。

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『カワウソ』佐藤淳一(東京書籍)

いやほんとにもう、悶絶するほどかわいいです。最近、疲れるとこの写真集を眺めています。岡山の池田動物園にもいるみたいなので、もうすこし涼しくなったら見に行こう。生カワウソ。

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本日(12日)3時から、中野タコシェにおいて「『チュウチュウカナッコ』発売記念、あらいあき来店アワー」が行われている模様です。詳細:http://tacoche.com/?p=3049
3時から6時までの「3時間店長」。お近くの方はぜひ。動くあらいさんの様子がみられる珍しい機会です。

そうそう、『クルシメさん』観ました。あらいさんのミニスカートがレアでした。そしてわたしも指の第一関節が5本とも(計10本)全部曲がります。例によって感想が下手ですが、観てよかったです。鈴木卓爾さんもよかった。
posted by 蟲文庫 at 14:40 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月09日

旅の途中ですが

旅日記は、あと番外の「東京の池」編があるのですが、いろいろ告知などもたまってきたので、まずはそちらを。

あらいさんの『チュウチュウカナッコ』(青林工藝舎)。

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2010年9月5日 朝日新聞朝刊。

先週、朝日新聞書評欄に書評が載りましたー!やった!
先月末の発売ですが、滑り出しも上々のようです。うちでも入荷後一週間で20冊売れました(こんなちっさい店で!)。

でも、描く(書く)というのは、とても地味な行為で、その地味の積み重ねが一冊の本になります(そうじゃない人も中にはいますが、まあたいていの場合は)。だから、本が出来て、周りの人から「おめでとう!」と言われると、そう言ってくれる人の気持ちや、そう言ってもらえる我が身の、文字通り「有り難い」状況はよくよく理解していながらも、それでもなんとなくお尻のあたりがそわそわするような、素直に「おめでたい」気持ちになれない(もちろん「ありがたい」とは心底思っているのです)ところがあります。それだけ地味ということでしょうか。だからたぶん、あらいさんに「おめでとう!」なんて言ったら、きっと困った顔するだろうな。こんな時どう言ったらいいでしょう。力強く一方的に「よかったね〜」かな。うん、よかったな。


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『チュウチュウカナッコ』あらいあき(青林工藝舎)1050円
サイン・特典付き。ひきつづき蟲文庫にて販売中です。


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『CABIN』12号が届きました。わたしも書かせていいただきました。

「淋しい東京ー夏目漱石「門」を読む」岡崎武志、「がんがらがんのがん」田村治芳、「生島さんに教わったこと」山田稔、「読者の一人としてー川崎さんが亡くなられた」高木護、「尾崎一雄と苔の道」田中美穂、「鹿ヶ谷」松尾尊~、「方形のプラネタリウムー木辺成麿さんの旧蔵雑誌」扉野良人、「昔の話4」斎田昭吉、「汚辱の犬ー戦前神戸のモダニズム詩に触れながら」季村敏夫、「小沼丹の庭」矢部登、「万物と語ろう」中村明、「新資料 城方鮎子」富士正晴、「「城方鮎子」をめぐって」中尾務。

大阪の中尾務さんの個人誌です。関西では京都寺町の三月書房、東京では神保町の東京堂書店の地方小出版コーナーには、確実に並ぶのではないかと思います。早稲田の古本屋「古書現世」の向井さんが「激シブの内容ながらスラスラ読める不思議な冊子」と某所に書いておられました。確かにそうかも。

自分の文章については、精一杯で書きました。でもあらためて読むと、いつも同じようなことを書いているなあ、という気もします。なので、いまはぼちぼちとそこから先のことを考えてるところです。ただ、ついこないだ、遠方からみえた若い女性から「(前回の『CABIN』に書いた)「木山さんの梅酒」読みました。すごくよかったです。感動しました」と言ってもらえて(店頭で、わざわざそう口に出して言ってくれたのです)とても嬉しかったです。今回の「尾崎一雄と苔の道」にも、その後日談のようなことをちらっと書きました。

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木山さんの梅酒。

木山捷平の生家裏で拾った梅の実で漬けました。息子さんである木山萬里さんお墨付きの「木山さんの梅酒」。来年くらいには「味見会」なんてできたら楽しいかも。

あと、まだ手許に届いていないのですが、『酒とつまみ』13号が発売になりました。

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『酒とつまみ』第13号 飲んだら寝よう、起きたら飲もう。(400円)

南陀楼綾繁さんの連載「古本屋発、居酒屋行き」のゲストとして登場しているはずです。南陀楼さん、 エンテツさんこと遠藤哲夫さん、大竹聡さんとともに、この年明けの亀有で古本屋を巡ったあと居酒屋でのんだくれました。それが、いったいどんな記事になっているのでしょうか。楽しみです。

名物コーナー「酔客万来」のゲスト、日本を代表する辺境探検作家、高野秀行さんのブログでも紹介されています。http://www.aisa.ne.jp/mbembe/index.php?eid=883

実は、高野秀行さんとは山形の某「勉強会」会場で二度ほどお目にかかったことがあるのですが、おそらくまったくご記憶にはないだろうと思われます。でも、またこうしてひょんなところで「ご一緒」させていただくなんて妙なもんだなあと思っています。ちなみに、その二度とも浅生ハルミンさんと一緒でした(『猫座の女の生活と意見』浅生ハルミン(晶文社)の中にもちらっと出てきます)。

少し先になるかと思いますが、『酒とつまみ』、蟲文庫でも取り扱いできたらと思っていますので、ご興味のおありの方はいましばらくお待ちくださいませ。酒飲みの、酒飲みによる、酒飲みのための雑誌です。

酒とつまみホームページ:http://www.saketsuma.com/

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(おしらせ)

10月2日(土)「夜の本屋3 友部正人ライブ」は定員に達しましたので、ご予約の受付を終了させていただきました。これ以降はキャンセル待ちの受付となりますので、ご予約くださっている皆様は、くれぐれも「連絡無しのキャンセル」は無いようにお願いいたします。直前でもかまいませんので、ご都合悪くなった場合は必ずお電話でお知らせください(※キャンセル料等は必要ありません)。お待ちの方がいらっしゃいます。よろしくお願いします。
posted by 蟲文庫 at 23:22 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

佐渡日記3 いごねりドライブ

佐渡3日目。この日はもう帰るだけなので、お昼過ぎに港に向かって・・・となんとなく考えていたら、朝早くから、さおりさんがお弁当まで作ってくれて佐渡半周のドライブへ。

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佐渡島というのは、こういう形をしています。

右側の「両津港」というのがメインの港。滞在していたのは真野湾にあるacci-cocciです。そして緑色のラインが、このたびのドライブコース。

まずは、佐渡の特産「いごねり」の工場見学。

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いごねり、というのは「いご草」と呼ばれる海藻を加工した、まあいわばトコロテンのようなものです。少し前に、花まるマーケットのおめざでも紹介されたそうで、しばらくは電話が鳴りっぱなしだったそう。

しかし、このように「ザ・家内制手工業」を絵に描いたような現場で、対応はかなり大変だったとか。

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左が原料の「いご草」。ホンダワラ類の海藻です。

ご主人によれば「甘味もうま味もないので、一回食べただけじゃ、(その魅力は)ちょっとわからないかもね」ということでしたが、海産物好きのわたしはいっぺんでファンになりました。

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生姜醤油などで食べます。今度お取り寄せしたい。
佐渡では、普通にスーパーに並んでいます。


その後、佐渡島の北の端までドライブ。地図好きのわたしはロードマップを開いて「いまこのへん」「あ、もうここまできた」と、脳内で確認しつつ風景を眺める。海の青と稲穂の黄色がそれはそれは美しいのです。

「大野亀」到着。

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標高167m、日本3大巨岩のひとつだそうです。

つづいてそこから数キロ先の「二ツ亀」。

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この海の青いこと。しばらく呆然としてしまいました。

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海水浴場になっているそうで、シュノーケリングをしている人々も。さぞかし楽しいことでしょう。時間があればわたしも海に入りたかった。

そして、あとは一路、両津港方面へ。

途中、アルノさんのお気に入りの田園風景を眺めに道をそれる。

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わたしにも、身近に「好きな田んぼ」があるのですが、やっぱりアルノさんというのは、なんとなく感覚の近い人だなあと思いました。
そして、この景色を眺めながら、さおりさんが作ってくれたお弁当をたべました。美味しかったです。


午後のジェットフォイルで両津港から新潟港、そしてなんとか夜には東京まで戻ることができました。最初に佐渡に着いた時、秋山さんが「ちょっとした、近くの外国に来たみたいですね」と言われていましたが、佐渡島、たしかにそんな場所でした。

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さおりさん、アルノさん、思い掛けない機会をありがとうございました。
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2010年09月06日

佐渡日記2 ご近所のコケ観察

先週は、東京も岡山も特別な暑さでしたが、佐渡も暑かったです。なにしろ島というのは遮るものがない。空気が澄んでいるせいか、太陽光線をまともに受けるような感じです。ただ、日が暮れるとぐっと涼しくなるので、夜はずいぶんと過ごしやすかったです。

泊めてもらった「acci-cocci」2階。窓から真野湾が一望にできます。
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実はわりと神経質で、旅先ではあまりちゃんと眠れないほうなのですが、この日は数日振りに「よくねたー」という気分でした。

午後は、いよいよコケ観察。
事前に送ってもらった苔標本をもとにこしらえた「acci-cocci 周辺コケマップ」をお渡しし、コケの生態、野外用の実体顕微鏡の使い方などを簡単に説明したのち出発。

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参加者は、熱心なご婦人から近所のお子さん、そして秋山徹次さんまでと多彩な顔ぶれ。

コンクリートに生えている地衣類を観察するみなさん。
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あやしい光景ですね。

地衣類というのは、コケと間違われやすいものの代表で、いわゆるコケ(わたしの専門分野である「蘚苔類」)より、ややカビっぽい雰囲気のものです。実際に地衣類というのは、菌類と藻類が共生している、コケとはまったく別の生き物。木の幹についてる、灰緑のワカメっぽいもの、とか、墓石などについている、黄色やオレンジの粉っぽいもの、といえば、なんとなく思い浮かぶ方もあるかもしれません。

こんなの。
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地衣類(ちいるい)。コケではありません。


あまりにも暑いので、周辺マップの途中をはしょって日陰のある白山神社へ。

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ここは種類も多いので「ここに、少なくとも8種類はあります。では、探してみましょう」と声をかけると、あとはもうみなさん夢中です。ちなみにナミガタタチゴケ、ホウオウゴケ、ハイゴケ、ジャゴケなど、入門編といえるコケが中心なので、観察会にはもってこいでした。しかもこんな場所なのに蚊は意外と少なかったのもよかったです。

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ナミガタタチゴケ(Atrichum undulatum)とジャゴケ(Conocephalun conicum)。

ジャゴケというのは、このぺたっとした緑の濃いほうのコケのこと。「ジャ」は「蛇」。ゼニゴケの仲間で爬虫類のウロコのようにみえることからこの名前があります。ある程度の湿度がないと生えないせいか、ベルギー生まれのアルノさんにとっては「生まれてはじめて見る、すばらしく美しいコケ」に映った様子。ふ〜ん、日本ではけっこう嫌われ者なんですけどねえ、と視点を新たにすることもできました。

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アルノさんともすちゃん。

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最後の観察場所、真野宮周辺では、変形菌(粘菌)を発見。

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ムラサキホコリ(Stemonitis)の仲間。変形菌の中でも大型で、最も目にする機会の多い種類です。ただし、気にしてないと見えませんけどね。


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ふたたびacci-cocciに戻り。

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今度は採集したコケを顕微鏡で観察します。

こんなものが見えています。
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ナミガタタチゴケの横しわ(ナミ、部分)。


その後、めいめいの都合にあわせて、帰る人は帰り、じっくりと調べる人は調べ夕方まで。暑い中、みなさんお疲れさまでした。わたしは大変たのしかったです。次の機会があれば、もう少し山の奥のほうへも入ってみたい。

ところで今回、参加者の中でも一二を争う熱心さで、かつ要点を押さえた完璧な標本を仕上げたのが秋山徹次さんだった、というのが個人的に大変ツボでした。聞けば、高校時代には地学部で天文にもお詳しいということ。なるほど、やはり素地がおありなのですね。びっくりしました。

そう、佐渡の星空。もうなんだか呆気にとられるような美しさでしたよ。今度は望遠鏡担いで行きたいです。できればしばらく住みたい。

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佐渡の夕焼け。
posted by 蟲文庫 at 14:01 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月04日

佐渡日記1 ワッフルと古本

佐渡の旅日記。3回くらい続く予定です。

28日の朝東京を発ち、上越新幹線で新潟へ。たまたま終点までノンストップの便だったので1時間半ほどで到着。そこから新潟港までは路線バスで15分程度。ジェットフォイルの乗り場で、前日新潟のお寺でライブのあった秋山徹次さんと合流。佐渡へ。「ジェット」というくらいなので、海面を飛んでいるようなもの。すごく速い。1時間ほどで佐渡の両津港へ到着。

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「すいせい」という名前の船でした。すてき。

アルノさんが出迎えてくれる。倉敷にいた頃は、まだベルギーから来日したばかりで、お互い言葉がわからず、『JAPANESE INDEPENDENT MUSIC』という本を片手に、そこに登場するマニアックな固有名詞だけで会話(?)していたものですが(「VIOLENT ONSEN GEISHA は…」とかね)1年半ほど会わないうちに、すっかり上達していました。必要、ということが何よりでしょうが、アルノさんはとても真面目にこつこつと努力する人でもあるのです。

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かつては、この本が重要なコミュニケーションツールでした。


アルノさんの運転で真野湾にあるオープンハウス「acci-cocci(あっちこっち)」へ。両津港から30分ほどです。

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「acci-cocci」

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その周辺。

アルノさんは写真やイラスト、さおりさんはダンサーというアーティスト夫婦です。で、その娘さんが、かの「もす」ちゃん。ここで、アルノさんが、おばあちゃんレシピのベルギーワッフルやキッシュなどを焼いて販売しながら(注:テイクアウトのみ)、展覧会をしたり、ライブをしたりしているということ。ワッフルと古本の違いはありますが、なんだか蟲文庫とも似てますね。そしてこの場所の自由な雰囲気は、きっとさおりさんの明るく率直な人柄のせいなのでしょう。

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アルノさんのベルギーワッフル。
素朴な味わいで美味しいです。すでに地元では評判のようでした。


夜は秋山徹次さんのライブ。
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アコースティックギターでのインプロビゼーション。前日の新潟では、コンピューターなども使ったということでしたが、ここではやっぱりアコースティックがよかったなあ。普段から店で聴いている秋山さんのCDも、今回のライブに近い感じのものが多いので、それがライブで聴けてとても嬉しうございました。

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ライブの後、お客さんからいろいろと質問が出たのですが、それにも実に熱心に応えておられ、まるでワークショップのようでした。


そして、秋山さんの演奏にインスピレーションを受けたらしいもすちゃんは、その後3時間ほど、睡魔に負けるまでひたすら絵を描きまくっていました。ふだんは2〜3枚描いたら飽きるそうなのですが。

その成果の一部。
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左:ギターおばけ。
中:こけコロッケおばけ。
右:きのここけコロッケおばけとうんちおばけ。

これでもすちゃんの初個展、できますね。

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もす画伯。

夜、秋山さんは近くの宿へ。わたしはこちら acci-cocciに泊めてもらう。


次回は「佐渡の苔観察」です。
posted by 蟲文庫 at 13:38 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月02日

小亀と東京と二つ亀

佐渡からは予定通りに戻りました。いろいろ盛りだくさんだったのですが、ひとまず写真を少し。

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佐渡島の北端あたり「二つ亀」の海。近くには「大野亀」という名勝もあります。

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そして振り返ったところにはすぐにこんな風景。

この海と山のせめぎ合う感じは、紀伊半島を旅行した時にも感じましたが、住んでいると、これはなかなか怖いものだろうなと思います。とはいえ、旅行者にとってはひとつひとつが珍しく、予想以上にたのしい旅となりました。佐渡日記、落ち着いたら書きたいと思っています。もすちゃんも、見違えるほど大きくなっていました。

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あらいあきさんの『チュウチュウカナッコ』(青林工藝舎)は、予定通り本日入荷しました。留守中にご予約ご注文のメールをいただいた方には、これから順次ご返信差し上げますので、いましばらくお待ちくださいませ。

今回の佐渡は、行き帰りとも東京経由だったので、例によってあらいさん&荏本さんと、燻裕理 a.k.a ヒロシNa(Vo & G)、亀川千代(Ba)、石塚俊明(D)のライブに行きました。ステージはもちろんのこと、客席のほうも、すごい(それはそれはすごい)顔ぶれでした。

(ゼンマイアタマ)「小亀さんと半日」
http://zenmaiatama.seesaa.net/article/160754830.html

小亀さん、というのはわたしのことです。

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その東京では、映画「ゲゲゲの女房」の試写を観ることもできました。会場で、以前からメール等で行き来をさせていただいていた監督の鈴木卓爾さん、プロデューサーの越川道夫さんにもお目にかかることができてよかったです。


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映画「ゲゲゲの女房」は11月劇場公開。
おもしろいんですよ。お楽しみに。


監督:鈴木卓爾、音楽:鈴木慶一、主題歌『ゲゲゲの女房のうた』ムーンライダーズ feat.小島麻由美、撮影:たむらまさき、音響:菊池信之、企画:越川道夫、脚本:大石三知子・鈴木卓爾、出演:吹石一恵、宮藤官九郎、坂井真紀、村上淳、宮崎将、唯野未歩子、夏原遼、平岩紙、柄本優、鈴木慶一、寺十吾、徳井優、南果歩 他

映画「ゲゲゲの女房」オフィシャルサイト:http://www.gegege-eiga.com/


ポスターに「お見合いから 5日後の結婚。夫婦になる 」と書かれてあります。私事で恐縮なのですが、お見合いの後、断ろうと思ってたのにうっかり「はい」と返事してしまって今に到るうちの母のエピソードを重ねてみていました。電話もないし、帰れない(※ 鳥取と兵庫の県境というウルトラ不便なところに実家がある)から、何かあると押入に籠城していたとか、子供の頃からそんな話をしょっちゅう聞かされていたのですが、でも、数年前に父が他界して以降、その夫に対する思いの深さをあらためて知る毎日です。そして、そんな巡り合わせでわたしがここにいて、こうして映画を観ているんだなあ、というようなことを、本来のストーリーと並行して考えていました。
岡山にも来るかな、また観たいです。

アニメーションや音楽もとてもよかったです。音楽のほうはサウンドトラックとして発売され、そしてエンディングテーマ「ゲゲゲの女房のうた」はシングルカット(ムーンライダーズの)も決まったのだそう! そういえば、宮藤官九郎扮する水木しげるがポータブルのレコードプレイヤーみたいなので音楽を聴きながら仕事をしているシーンがあるのですが、その音楽がプログレみたいで面白かったです。あれも入ってるのかな。

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ところで、新井亜樹(あらいさん)、唯野未歩子、そして鈴木卓爾といえば、つい先日我が家で発見されたDVD『愛の井口昇劇場』。今晩あたり観ようと思っているのです。いまからドキドキしてきましたよ。
posted by 蟲文庫 at 16:36 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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