◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2010年11月30日

亀甲龍と亀の冬

例年ならば、ライブや展覧会などのイベント目白押しの季節なのですが、今年はちょっと事情があって、その方面はお休みしています。事情が、なんて別にもったいぶることではなく、いま苔につづいて亀の本を書いているのですよ。苔の本とちがって、どちらかというと文章主体の読み物になる予定。なので書くほうは大変です。日々、うんうん唸っているところ。でも、なんとかいい本にしたいです。その節はどうぞよろしくお願いいたします。この冬は、亀の冬となりそうです。

多肉植物の「亀甲龍」。
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亀甲模様にみえますか?

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夏場は、上の「いも」部分だけなのですが、秋口から芽が出はじめ、晩秋にはこのとおり、蔓状の葉が伸びます。

2年ほど前に植え替えたら、しばらくいじけて葉があまり伸びなかったのですが、今年はようやく機嫌を直してくれたようです。よかった。

それから、3週間ほど前にご紹介した万象の花。
http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/168473429.html
留守中に咲いてしまうかと思っていたら、一週間たって戻ってもまだあまり様子は変わらずで、数日前にやっと咲きました。

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さすが多肉植物の花。のんびりしています。

そういえば、亀好きとサボテン・多肉好きは被っていることが多いのも面白いです。
posted by 蟲文庫 at 16:15 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月25日

プチ八十八ヶ所

そろそろ年賀状のことを考えねばならない時期になりました。とっくに年を越し、まだ書き終わらないまま寒中見舞いの時期に突入。そしてとうとう一部の方には出せずじまいで断念したのが、つい先日のことのように思い出されます。でも今年も残すところあと37日。ぞっとしますね。

今朝は、月当番で町内にあるお大師さんのお祀り係でした。旧暦の二十日、二十一日。
今日は神無月廿日ということになります。

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こっそり「プチ八十八ヶ所」と呼んでいるのですが、この近辺にはこんなお大師さんのお堂が八十八ヶ所あって、各町内で維持管理されています。西日本各地にある「四国霊場八十八ヶ所のミニチュア版」といえば解りやすいでしょうか。
お祀り、といっても最近では、お掃除をし、提灯をさげ、お茶とお花をお供えするだけ。かつてはお大師講などもあって、当番の家はけっこう大変だったと思いますが。

というような話を東京の友達にしたら、すこし怯えたような表情すら浮かべて「やっぱり地方って大変ねえ」と言われましたが、でもマンションの管理組合だって大変そうよ。


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お大師さんなどの周りは猫スポットでもあります。

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以下の文章は、昨年の春、ハンガリー在住の女性が発行する『地球・かぞく通信』という通信に書かせてもらったものです。いつもの感じの、あまり目新しい内容ではありませんが、このお大師さんのことが出てくるのでよかったら。


 「五円玉と信心」 田中美穂

 この春先のことです。いつものように店番をしていると、「ごめんください」と小柄な
おじいさんが入って来られました。帳場の前でゆっくりとお財布から十円玉を出すと「こ
れを五円玉に替えてもらえんでしょうか」と言われます。あ、いいですよ、と答えて両替
をすると、またゆっくりともう一枚出して「これも五円玉にいいですか」と。そうやって
五十円ぶんを五円玉に交換したところで、さすがのわたしも不審におもいはじめていまし
たら、察したのかおじいさんは「このあたりは仏さんがたくさんありますよって、どうし
ても五円玉でのうては。十円ですと “とおえん” になる言いますからなあ」と。
 なるほど、わたしの店のある一帯には、お大師さんの小さなお堂が何十とあるのです。
おじいさんは、そのひとつひとつに「“ごえん” がありますように」と五円玉をお供えしよ
うとしているのでした。

 二十一歳の時、失業を機にふと思いたって、手持ちの本数百冊を並べただけで始めた古
本屋らしきものは「一、二年もてばいいほうだろう」という、自分自身を含む周囲の人全
ての予想を裏切って、今年十六年目を迎えました。
「ええっ!あの店まだ続いてるの?」とは、数年ぶりに再会した人などに必ず言われるセ
リフ。でも、こうして続いてきた理由というのは、おかしな話ですが、ひとえにわたし自
身が不器用だったからだと思うのです。

 古本屋というのは、外からみえるのんびりとしたイメージとはうらはらに、なかなかの
重労働。この通信を読まれている方ならば、一度ならず引っ越しのご経験があるかと思い
ますが、本というものは段ボールひと箱程度でもバカにならない重量です。しかも、場合
によっては、家一軒分の蔵書すべて引き取ることもありますので、その移動だけでも小規
模な引っ越し並。さらにそれらを、自店に並べるもの、同業者間で交換するもの、古本市
などに出品するもの、そして最終的には古紙回収に出すものとにより分け、「商品」とし
て通用するものについては落丁や書き込みの有無をチェックし、汚れを落とし、傷んでい
れば補修をし、値段をつけ、棚に並べ、また専用の箱に詰めて…と、こんな基本中の基本
の作業すら、いつおわるとも知れません。なにしろ「ぎっくり腰やって、やっと一人前」
といわれる世界です。そして、それでも、なぜいままでつぶれなかったのか、と当の本人
すら不思議に思うほど、いつまでたっても儲けらしい儲けも出ないのです。
 たいへんご尊敬申し上げている古書店主の方の文章に、

 脱サラ、編集者くずれ、役者くずれというのはあっても、「古本屋くずれ」はない。も
うこれ以上崩れない場所らしいのだ。
                    内堀弘『石神井書林 日録』(晶文社)

という一節があり、なるほど、と唸ったことがあります。
 人生のある局面で古本屋という職業を選択した人の大半は、大なり小なりそんなふうに
「他に出来ることがなかった」という部分を持っているものですが、でも、その一見ネガ
ティブにも思える現実も、考えようによっては強みになるのです。
 どんなに腰が痛かろうと食うや食わずだろうと、とにかく毎日もくもくと、この自分の
小さな店で、仕入れた古本の汚れを落とし棚に並べてゆくしかないのです。他に道はない
のですから。
 そうして、もうだんだんと成り立つとか成り立たないとか良いとか悪いとか、そんなも
のを超越して、ただひたすら続けるということのみに意識が集約されていきます。それは、
冒頭のあの「五円玉でなくては」というおじいさんの、かたくなな信心にも似ていて、そ
して、じつはそこに一番重要なものがあるのだろうとも思うのです。

「あなた、商売は下手だけど、人にはものすごく恵まれているわね」
 わたしと近しい人ほど、実感をこめて言ってくれる言葉ですが、確かにこれまで、ただ
ひたすら帳場に座り古本の売り買いを続けてきたというだけで、思いも寄らぬ出会いやつ
ながりに恵まれてきました。わたしはこのことを「めくるめく固着生活」と呼んでいるの
ですが、このたびこうして『地球・かぞく通信』に文章を書かせていただくようになった
のもそのひとつ。生まれ育った小さな町で、じっと古本屋の店番を続けているからこその
ものです。
 かたくな、という言葉は、日ごろあまりいい意味ではつかわれませんが、でもそれは、
継続ということだけでなく、ひろがりやつながりの種にもなるのだろう、と最近、五円玉
を見るたびに思うようになりました。

(おわり)

※2009年4月『地球・かぞく通信』(ハンガリー)
posted by 蟲文庫 at 13:37 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月23日

コンビニの匂い、うちの匂い

昨日の朝、店に出てきて、奥の台所に行くとコンビニの匂い。前日、友達にもらったおでん用練り物セットでおでんを炊いたのですが、「たまには」と思って出汁も付属のものを使ったのが敗因のようです。むむーとしばらく考えて、能登の「いしり(いしる)」という魚醤で味をつけなおしたら、今朝は大丈夫でした。うちの匂い。

白猫に続けとばかりに、例のべっこう猫さんもやってくるようになりました。

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寒くなってきたので、ひとときでも暖を取りたいのだろうと思います。
ただ、この両者が鉢合わせしてしまうと大げんかに発展。ノラ(もしくは半ノラ)同士なので当然ですが。

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(トランクいりませんか?)

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この革製の大型トランク。店まで引き取りに来てくださる方があれば差し上げます。72cm×40cm×22cm。重量は8.5kgもありますが、もしご入り用の方があればご連絡くださいませ。
※引き取り手が決まりました。ありがとうございました。

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特に傷んでいるのがこの部分。猫の爪とぎ跡です。
posted by 蟲文庫 at 11:43 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月21日

まるでうちの猫

みたいですが。

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知らない猫です。先週くらいからやってくるようになりました。


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そして、亀との遭遇。

posted by 蟲文庫 at 12:27 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月17日

熱川バナナワニ園

亀の旅の途中で、伊豆半島の「熱川バナナワニ園」に行きました。

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熱川駅下車徒歩3分くらいの場所にある、かなり古くからあるテーマパーク。たまたま一緒になった、50歳代とおぼしきご婦人からも「わたしが若い頃はね」という思い出話をききましたが、調べてみると、開園が1972年。あれま、わたしと同い年。

ところで、はじめはバナナワニ園ではなく「ワニバナナ園」だったそうです。当時はバナナよりワニのほうが珍しかったからなのか、はたまた「ワニバナナ」という種類のバナナの園と度々勘違いされたせいなのか・・・とあれこれ勝手に想像しましたが、理由はよくわかりません。写真を撮りわすれましたが、「ワニバナナ園」とかかれた当時の大きな看板もありました。

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熱帯植物の温室。

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左:ハナアナナス、右:マツバラン(胞子体つき)

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マナティ。

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温室内の苔ワニ。

さすがに摘んでくるわけに行かなかったので、はっきりしませんが。
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ヒラゴケの仲間?

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レッサーパンダもたくさんいました。

そして亀も2種類。

ガラパゴスゾウガメ。
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大人でも乗れそうな大きさです。

ヒジリガメ。
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ヒジリガメは、タイやマレーシアにいる水棲の亀で、珍しく草食性なのだそうです(普通は雑食性)。お寺などでよく飼われているのでこの名前が。写真ではわかりにくいですが40〜50センチありました。


ところで、実は肝心のワニにもバナナにもあまり関心がないため、どちらの写真も撮りわすれていたという……。すみません。

そんなこともあって、正直なところあまり期待せずに訪ねたのでしたが、行政などのからむテーマパークと違って「本当に、ワニとバナナと熱帯植物の好きな人がやっているんだなあ」というのが伝わってくる、地味ながらも手入れの行き届いた温室に飼育室。そして建て増しに建て増しを重ねて迷路のようになっている敷地内もたいへん楽しかったです。

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バナナワニ園から伊豆の海を望む。
posted by 蟲文庫 at 13:23 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月15日

亀の蝶番

しばらく休んでいましたが、昨日から通常営業に戻っています。今回は亀の旅。いずれ詳しくご紹介したいと思いますが、亀、殊に国産種の亀についてはこの方抜きに語れない、あの矢部隆先生にお会いできたのは何よりの収穫でした。

とか言っておいて、これは合衆国産ですが、トウブハコガメの「ハコ」が閉じる様子。

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腹甲に蝶番がついていて、開いたり閉じたりできるのです。

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ほぼ一週間ぶりに家に帰ると、猫らは炬燵を出してもらってぬくぬくしていました。

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ああ、おかえんなさい。
posted by 蟲文庫 at 12:49 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月07日

臨時休業しています

2010年11月8日(月)〜13日(土)まで臨時休業いたします。

留守中は、いただいたメール等の確認が出来ません。
ご注文、お問い合わせなどについてのご対応は14日(日)以降
となりますのでご了承ください。

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店の近所の散歩コース。

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途中でよく出くわす御方。

posted by 蟲文庫 at 17:29 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月06日

万象の花

多肉植物の花の季節です。

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多肉類の中でも特に好きな「万象」。
たぶん、この和名をつけたのは龍膽寺雄。

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今年はじめて花がついたのですが、咲くのはたぶん留守中でしょう。残念。


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左:ツメレンゲ 右:ミセバヤ

よく似てますね。同じベンケイソウの仲間です。


今朝、徳島の小西昌幸さんからお電話を頂戴しました。先日、赤旗の日曜版にとりあげられた記事をたまたまご覧になって、それでさっそくお電話くださったそうなのですが、それが例の「電話止まってた数日間」。「何かあったのかと…」とご心配くださったようでした。そして、その記事のことをとても喜んでくださいました。記者の方はベテランの女性でしたが、これまでに書いた文章などもいろいろと読んでくださっていて、そんな中からの濃やかな質問もとてもうれしかったのです。

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岡崎武志さんによるコメントも。

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月曜日から、しばらくお休みします。今回は珍しく中部地方。もちろん仕事です。でも、名古屋のシマウマ書房さんにお伺いできそうでたのしみ。

こんな長距離移動の時に活躍するのが文庫本とiPod。普段は自転車通勤なので、こんなことすらそれなりに新鮮で、旅の無聊がなぐさめられるのです。しかしわたしのiPod、こないだ若い人に見せたら「えっ、それ見たことないです…」と言われてしまったウルトラ旧型。

これ。
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iPod shuffleの一番最初の型の、さらに一番容量の少ないものです。

なんと、512MB。いまどきこんな小容量のものなんてないでしょうね。200曲弱ほど入る感じでしょうか。物足りないといえば物足りないのですが、でもやっぱり使うのは年に何度かの、こんな出張の時だけ。わざわざ新しいのを買うのもねえ、という感じで使い続けています。ただ、なんとなく人に見られたくなくて、鞄の中でこそこそ操作してしまうのが、ちょっとアレなんですが。
ちなみに、文庫本はたいてい野尻抱影『星三百六十五夜』。これはもう何度読んでも飽きません。
posted by 蟲文庫 at 13:25 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月03日

電話止まってました

先日、家に何度か電話をするも通話中。猫が受話器を外してしまったのだろうくらいに思って気にしないでいたら、それから3日ほど立て続けに同じパターン。これはさすがにおかしい……とどちらかの電話の故障を疑っていたところ、なんてことはない、店の電話料金を払いわすれて止められていたのでした。普段、家にしかかけないので気づくのが遅れたのですが、あれ、どこにかけても通話中になるんですね。そしてかかってきたものには「現在お客様の都合により…」という例のアナウンス。そういえば数日静かだなと思った。きっと店が潰れたと思われたに違いない。以後気をつけます。


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あ、ナドさん発見。

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むにゃ〜。

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わーい、ナドさん、ナドさん、ナドさん。

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あ、れ、お出かけですか?

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あとずさり……。

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あ、待ってくださいよ〜。

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ということで、立体的に逃げられてしまいましたとさ。

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一昨日、博多から京都へ向かう途中の魚雷さんが寄ってくれました。前日、博多の古本屋さんに入ったら、かえるさん(かえる目)がかかっていて、蟲文庫に来たらまたかえるさんだった、とびっくりしていた。『ちくま』の連載や仙台の話など。せっかくなので里庄の藤井さんに電話してみるもうまく繋がらず残念。というか藤井さん、最近連絡とれませんけど、ご注文のもの入荷してますので引き取りに来てくださいよね〜(見てないと思うけど)。
posted by 蟲文庫 at 14:29 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする