◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2011年10月19日

口の中の個性

先週の苔講座からつづいた怒濤の一週間がすぎ、ふたたび原稿に向かい始めました。ここしばらくの、あれやこれはまたあらためて書きたいと思います。

以前から、せんべいなどを食べていると、「いい音させるねえ!」と、周囲の人からよく感心されていました。
自分では、ただ普通にかじっているだけなので、いったい他の人は、どんな上品な(あまり音をたてない)食べ方をしているのだろうか、と不思議で仕方がなかったのですが、つい最近、ある人から、それは口腔内の大きさとか構造の関係で、普通の人より「いい音」が出るのだろう、と指摘されました。スナック菓子などのCMの「カリッ!」という音も、たぶん、そういう人の音を録ってるんじゃないかなあ、ということ。なるほどー。
歌唱力や楽器の演奏力なども、基本は「天性」のもの。あるレベル以上は、どんな訓練をつんでも越えられない域というものがあるでしょう。喩えは大袈裟ですが、まあ、いってみればそんなもんかいね。「せんべいを、いい音させて食べる天賦の才」。
ちなみにわたしはすごい音痴ですけれども。

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話題とは何の関係もありませんが、座布団の隙間暮らしのサヨイチくんです。
posted by 蟲文庫 at 14:17 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

ひやさいのコケ観察

火曜日は、地域の「ひやさい」という催しの一環で、コケ観察講座の講師をつとめました。晴れの予報だったので、ちょっと暑いかなと思っていたのですが、野外観察をした午前中は曇り空で、絶好のコケ観察日和となりました。コケの緑は、薄曇りくらいがいちばんきれいに見えるような気がします。日陰に生えるコケのしっとりとした手触りもよかったですね。


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午前中は、蟲文庫の裏の鶴形山をぐるりと一周し、野外での観察と採集。午後は屋内での顕微鏡観察と蒔きゴケ体験。参加された方は、園芸好きの方(コケを育てる)から、大学の植物関係の研究員の方(コケを利用した他の分野の研究)までと幅広く、受ける質問の内容も多岐にわたっていましたが、ともあれ、殆どの方が、こうして、野外でひとつひとつじっくりと観察するのは初めてということだったので、何かしら、持ち帰っていただくものがあれば何よりだったと思います。わたし自身は、コケの分類がメインということもあり、ひとつひとつのやりとりが頭の体操にもなって楽しかったです。

コケというのは、あまり知らないうちは「あ、○○ゴケかな」と簡単に見当をつけられるのですが、肉眼ではそっくりに見えても、顕微鏡で葉の詳細や細胞の形をみるとぜんぜん違った!というものも少なくありません。知れば知るほど「いや、あれかも、いやいや…」と、はっきりしたことが言えなくなる分野なので、ふだんの観察会では、たいてい「○○の仲間」というところまででご容赦願っています。
また、サクという胞子体が出ている時期などでないと分類できないものもありまして、そういったものについては「わかりません」と自信満々(?)で答えていますが、そういった事情なのです。すみません。

最後の「蒔きゴケ」というのは、盆栽などの根元にコケを生やすために用いられている方法です。細かく刻んだコケを園芸用の土と混ぜて、あとはひたすら生えてくるのを待つ、だけ。今回は、晴れの国岡山の気候にぴったりのエゾスナゴケでやってみました。経験的には「日当たりがよく雨の当たる場所に放置」というのがいちばんいいような気がしています。

また、当日は、倉敷自然史博物館の狩山さん(ご専門は、維管束植物=コケよりも高等な植物)がサポートしてくださったおかげで、道々の樹木や草花などにつても見識を深めることができました。ほんとうにありがとうございました。

ところで、「ひやさい」というのは倉敷弁で「路地」のことです。

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(おしらせ)

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明日に迫った【ワタナベマモル SOLO LIVE『「MEXiCO MONK」発売ツアー』@蟲文庫】

まだもうすこし座席がありますので、どうしようかなと思われている方はぜひとも!
(当日でも事前にお電話やメールでご連絡をいただければ、予約料金で入場いただけます)。

また、雨降りの予報となっていますので、ご予約くださっている方はどうぞお気をつけていらしてください。

詳細:http://t.co/9XfDn6I

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(さらにおしらせ)

10月29日(土)の【かえる目 ライブ「かえる目のムシムシ大行進!」】は
sold out まで、あと1〜2席となっていますのでご希望の方はお早めに。
posted by 蟲文庫 at 14:08 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月05日

ゼンマイアタマと行く倉敷

先日、ゼンマイアタマ(荏本朋+あらいあき)のふたりが遊びに来てくれました。知り合って6年、上京するたびに待ち合わせては、ぼんやりだらだら延々と茶飲み話をして過ごすという間柄ですが、岡山まで来てくれるのは初めてのこと。でも結局こちらでも、いつものように、ぼんやりだらだら延々茶飲み話をして過ごしたのでした。ああでもなんだか、とっても楽しかったです。


初倉敷なら、まずはここだろう。
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ということで、商店街の「カレーとコーヒー 能登屋」へ。
思惑通り、たいそうお喜びいただけました。

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あらいさんと、うちの新入り「ちゃんちゃん」
(※店猫ではないので、ふだんはいません)。

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翌朝の通勤路。亀がいる川です。

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あらいさんとカナッコ、ではなくわたくしによる多肉植物会議の様子。


せっかく倉敷まで来てくれたのだから、『チュウチュウカナッコ』の在庫にサインを入れてもらいたいところでしたが、既に全部サイン入りなので残念でした。現在『アックス』に連載中の続編「ヒネヤ2の8」も、来年くらいには1冊にまとまるということです。どうぞお楽しみに。

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あらいあき『チュウチュウカナッコ』(青林工藝舎)1050円

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サイン・特典入りで絶賛販売中。
posted by 蟲文庫 at 15:17 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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