3月は気温の変動がはげしく、雪が降るかと思えば上着がいらないような陽気の時もあってなかなか読めませんが、今回はアタリ。二日とも願ってもないようなお天気でした。
「みちくさ市」はこの踏み切りの向こうの商店街で行われます。
トークのほうは、やはり「人前でしゃべるのが下手なふたり」丸出しでしたが、でも魚雷さんもわたしも、自分比ではこれまででいちばんよくしゃべったのではないかと思います。地方の町や人や古本屋の様子、郷土出身の木山捷平のこと(そういえば「市外」という雑司が谷が舞台の小説があるのに、その話出来なかったなあ)蟲文庫をはじめた頃のことなどをぽつぽつと。
魚雷さんとは、京都の扉野良人さんや岡山のカメラマンの藤井(豊)くんなどもまじえてふだんから交流があるのですが、そんな少人数の気軽な席でさえ、みんなしばらく黙ったままだったりするので、やはりいきなり軽快なトーク、というわけにはいきませんでした。でも、ほんとうにありがとうございました。
会場に、「絶対にどこかで会ったことがある」感じの女性がいらして、でも、どなただったかしら……とずっと考えていたのですが、なんと、この日が初対面になる漫画家のわかつきめぐみさんでした。以前、文庫版の『言の葉遊び学・ご近所の博物誌』(白泉社)の巻末の解説を書かせていただいて以来、ずっと手紙でのやりとりはあったのですが、お会いするのはこの日がはじめて。なのにこの異様なほどの「知っている」感じは、中学生の頃から愛読していたということもあるのだろうか、といまも不思議でなりません。
魚雷さんのこのトークはシリーズで、今後もいろいろな地方の古書店主が登場するということです。
武藤さんが撮ってくれた、カブトガニの標本(K会長所有)とわたし。
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一年ぶりのわめぞの催し。毎回、東京と地方とのギャップを実感するとともに、自分の店のありようを意識することが出来て、気持ちが軽く元気が出てきます。いつも声をかけてくださってありがとうございます。
ひさしぶりにお会いした方などからも「ふだんから(雑司が谷のこのあたりへ)来たい気持ちはあっても、なかなかチャンスがないんだけど、ちょうどいい“用事”が出来ましたよ」と言ってもらってうれしかったです。
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みちくさ市では、16日(土)にトークのあった内澤旬子さんの原画も販売されていたのですが、少し前にこのブログで話題にしたカワウソ漁(http://bit.ly/SgCfC8)の絵があったので、思わず買ってしまいました。
内澤さんご自身にも、数年前の山形での勉強会以来でお目にかかることもできました。
東京は、木蓮が見頃でしたよ。