◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2011年03月06日

尾崎屋謹製の梅干し

衣服も暖房も、また冬場とたいして変わりはありませんが、でも、すっかり西に傾いたオリオンに、コバノチョウチンゴケの新芽に、そして自分のほっぺたのぶつぶつに春を感じます。
3月に入った途端、ふたたび忙しくなりました。あれやこれやの仕事が山盛り。ひさしぶりに歌います。
♪でっきるかな、でっきるっかな、さてさてほほー ♪

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我が家の遅い梅の花も咲き始めました。


新入荷のお知らせをふたつ。

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『関口良雄さんを憶う』(夏葉社)840円

山王書房の店主で『昔日の客』の著者である関口良雄さんとの思い出がつづられた小冊子です。『昔日の客』につづくまさかの復刊。ほんとうに、まかさ読める時が来るなんて思ってもみませんでした。びっくりしました。

つい先日みえた木山萬里さんが、『昔日の客』が並んでいるのをご覧になって「ここにも置いてあるんだねえ!」とたいそう喜んでくださいました。最近、関口良雄さんの奥様とお話をされる機会があったということ。この『関口良雄さんを憶う』もたのしみにしておられました。「うちのおふくろ(木山捷平夫人のみさをさん)は関口さんのこと良く知っていたんだよ」と少し思い出話もきかせてくださいました。
この冊子を編集したのは尾崎一雄。以前、ある文章の中にも書いたのですが、梅の産地として有名な下曽我にある尾崎家では、毎年大量の梅干しをつけるのが習わしで、木山家にもいつも「尾崎屋謹製」の梅干しが届けられていたということ。尾崎一雄は「梅干しも漬けずに頑張ったんだが」と入稿遅れの言い訳をしたことがある、という話を、つい最近聞いたばかりなのですが(筒井康隆『あなたも流行作家になれる』に書かれてあるそう)、その梅干しは、もしかしたらこの山王書房にも届けられていたのかもしれません。


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『ブックカフェのある街』前野久美子 編著(仙台文庫1)940円+税

岡崎武志さんの『女子の古本屋』に書かれている、仙台・火星の庭の前野さんの半生に衝撃をうけた方も少なくないと思いますが、その前野さんの初の編著。ますますパワーアップする前野さんの現在が垣間見えます。まあとにかく、手に取って読んでみてください、すごいです。
数日前に並べたばかりだったこの本をご覧になって「“証拠”写真撮ってもいい?(前野さんに見せるから)」と写真におさめていかれたのは、この本にも登場されている作家の佐伯一麦さん。「地元(仙台)から、こういう本が出されるというのは、とてもいいことだと思う」というふうに仰っていました。


あいついで覗いてくださった木山萬里さんと佐伯一麦さん。このたびの木山捷平文学賞の授賞式のためにみえていたのですが、思いがけず、あいついで入荷したこの二冊について、それぞれに関係の深いおふたりからお話をうかがうことになって、なんだか不思議な気持ちになりました。倉敷の、この店の帳場でじっとしているだけだというのに。

佐伯さんからは、興味深い亀のお話も伺うこともできました。


posted by 蟲文庫 at 15:36 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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