◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2006年10月02日

蔵書票展・紙片美術館

おかげさまで無事はじまりました。

十人十色とはよくいったもので、技法も作風もさまざまなのですが、蔵書票という端正な紙片を作るということから、不思議な(いや、どうしようもない?)統一感もあり、よい展示になったと思います。

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右上の2枚の額が、今回の主催者でもあるミズタニカエコさんの銅版画とペン画。

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右下のドイツ箱の中、上半分が田中栞さんの銅版画と下半分が胡桃の椅子さんのゴム版画。手前の硝子ケースの上の小さな箱2つが、今回のDMデザインでもご活躍いただいたナカガワユウヰチさんのコラージュ。中央に版木とともに並んでいるのが出海博史さんの木版画多色刷り。(壁面は次の写真へ)

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壁面、右奥の横長の額2枚がむらいゆうこさんのテンペラ画。中央上が山口紀子さんの木版画・裏彩色。その下が大場康弘さんの篆刻にエンボス加工。いちばん手前が林哲夫さんの木版画・手彩色。

スペースそのものは大変小規模なものですが、なかなかの見ごたえです。むしろ、普通のギャラリーの中すべてが蔵書票で埋め尽くされていたら、全て観るには根性がいるだろうなあ、なんて余計な心配をしてみたり。
お時間のある方は、ぜひいらしてくださいませ。

18日(水)には、田中栞さんを講師にお迎えしたワークショップを行います。詳しくは〈蟲催事〉を。

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林哲夫さんの作品は、ミカンという林さんの愛犬の子犬時代。奇しくもというのか、昨日の夕方、息を引き取ったのだそうです。そういえば一年ほど前、横浜・一艸堂石田書店の石田さんご夫妻にお目に掛かったおり、奥さまが「そういえば、ぶんちゃん(石田さんの亡き愛犬)は何年生きましたかね?」と尋ねられると、石田さんは「15年と50日」と即答されたのを思い出します。
やすらかでありますように。

林さんの作品は、おなじく木版画で出品された山口紀子さんも「木版やのに、なんでこんなに線が柔らかいんや〜」と感激されていました。
posted by 蟲文庫 at 14:58 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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