2010年の年明け早々、久しぶりに顔を合わせた編集の飛田さんと、市ケ谷にある中華料理店でランチをいただきながら「苔のつぎ、また何かできたらいいですね」などと雑談をしていたところ、お互いに冗談とも本気ともいえないノリで「亀、どうでしょうね、『亀のひみつ』!」といきなりタイトル決定。「じゃあほんとに企画書作ってみますから、編集会議にかけてみましょう」という流れで、なんとその春には企画が通過。
矢部隆先生に監修をお願いできることが決まり、イラストも亀好きの三木謙次さんにお願いできることになり、早ければ次の夏(というのは去年の夏にあたります)に出せればという雰囲気もあったのですが、ややあって一年持ち越し。その間に洋泉社の『わたしの小さな古本屋』のお話をいただき、無事に発売され、さて、とふたたび亀に取組みはじめたのが今年の3月頃です。
あれから4ヶ月、がんばりました。なにしろ亀というやつは寒くなると冬眠をするので、夏のうちに出さないとなんだか寂しいことになってしまうのです。もちろん、冬に読んでも楽しいように書きましたが、それでもやっぱりね。
さまざまな場面でご協力くださったみなさま。ほんとうにありがとうございました。おかげさまで、なんとか間に合いました。
『亀のひみつ』田中美穂 著、矢部隆 監修(WAVE出版)8月下旬には店頭に並ぶ予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
お盆明けには見本(本格的に印刷する前に、確認や宣伝のために200部くらい刷ります)が出るようなので、その頃にはカバーのデザインなどもご紹介できると思います。苔の本につづいて今回も、「裏地」のあるカバーですよ。
主人公のサヨちゃんこと、クサガメのサヨイチ君。
猫らもあちこちに登場しています。
こないだ見せてもらったテスト色校。
候補の紙に実際に刷ってみて、色の出方や雰囲気などを確認します。