◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
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2014年01月04日

年明けの蟲文庫賭博

あけましておめでとうございます。
早々に、たくさんの年賀状をいただきまして、ありがとうございます。今年は間に合わなかったので、そのかわり、旧暦あたりに20周年の葉書が出せるよう、のろのろと準備をはじめたところです。

お宮の坂のところで遊んでいた猫ら。

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猫というのは、車のバンパーの匂いをかぐの好きですよね。


この年末年始は例年になく暖かいせいか、そぞろ歩きの人々も普段よりすこし多い気がします。昨日は、年に1、2度みえる蟲文庫賭博のご家族も来店。今回は「正月からやってるかどうか」の賭けだったそうです。負けたら皆におごるルールらしい。かつては「つぶれてないかどうか」の賭けだったので、うちも成長したもんだなあと思いました。年明けの運試しのネタなんて。
近県在住の方なのですが、毎回、ご家族全員必ず数冊ずつお買い上げくださり「また来るからなー、がんばれよー」と言って帰っていかれます。ありがたいことです。

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だいぶ前から店の表にポスターを貼っている、映画『楽隊のうさぎ』(中沢けい 原作/鈴木卓爾 監督)。岡山ではシネマクレールで1月11日(土)〜24日(金)まで上映が決まりました。

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初日の11日(土)11:50〜の回の上映後には鈴木卓爾監督による舞台挨拶があります。ご都合のつく方はぜひシネマクレールへご一緒に。

映画「楽隊のうさぎ」公式サイト:http://www.u-picc.com/gakutai/
岡山シネマクレール:http://www.cinemaclair.co.jp/
posted by 蟲文庫 at 12:41 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月31日

大晦日のパクチー

例年と比べると、ずいぶん暖かい大晦日です。ここ数ヶ月の間、ひたすら追い込みが続いていた仕事もようやく手を離れ、ちょっと気が抜けているところ。

今年は、本が出たり、出張が増えたりと外向きの出来事が多い1年でしたが、店のほうも、特に自然科学の方面でよい買取りに恵まれ、自分の得意分野もだんだんと充実してきました。
夏前から体調を崩したため、しばらく大変な思いをしましたが、涼しくなる頃にはなんとか回復し、『胞子文学名作選』も無事に完成。この『胞子文学名作選』は、まるで降って湧いたかのように、ある日突然いただいたお話でした。憧れの版元である「港の人」はもちろん、編集の井上有紀さん、デザイナーの吉岡秀典さん、イラストの松田水緒さんとの思いもよらない出会い(出会い方)を考えると、ああほんとに胞子や菌糸のつながりのようだなあ、その一連の流れを思い返すたびに不思議でたのしい気持ちになります。
先日お知らせした『ときめくコケ図鑑』でも、たくさんの方々のお力添えをいただきました。年が明けて、本が出来た時にあらためてご紹介したいと思っています。本当にありがとうございました。

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松田水緒さんからお贈りいただいた『胞子文学名作選』のために描かれたイラストの原画3点。右側の冬虫夏草は尾崎一雄「苔」の挿し絵ですね。
近いうちに、店内のガラスケース周辺で小さな原画展を行いたいと思っていますので、どうぞお楽しみに。


この2年間ほど、ずいぶん目まぐるしい日々が続いていましたが、どうやらそろそろ一段落しそうな気配。来年は、店の棚をよく整理し、木山捷平を読み返し、樹木と鳥の名前を覚える年にしたいと思っています。あと、ちょうど20周年になるので、ひさしぶりに蟲文庫文庫か、せめて蟲通信を出したいです。

おかげさまで、またこうして1年店を続けられることができました。来たる2014年も、なにとぞよろしくお願いいたします。

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ひさしぶりにベランダに出たら、コリアンダー(パクチー)の花がまだ咲いていました。もうずいぶん前から咲いたままなので、寒さで固まっているのではないかという気もしています。



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(年始の営業について)

1月1日(水)休業
1月2日(木)〜4日(土)通常営業
1月5日(日)〜7日(火)休業
1月8日(水)〜9日(木)通常営業
1月10日(金)休業
1月11日(土)15時から営業
1月12日(日)以降通常営業

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(おしらせ)

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『'Scapes スケープス』Feb.2014 特集:アイスランド 岡山

岡山の本と本屋にまつわるページでご紹介いただきました。文章は空犬さん、写真は浅田政志さんなのです。


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『天然生活』Feb.2014 特集:発酵 猫

猫特集のページに、ミルさんの幼少期から現在までの様子を載せていただきました。古い写真にはナドさんも写っています。
posted by 蟲文庫 at 13:03 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月27日

コケ図鑑のお知らせ

ひさしぶりの更新になりますが、さっそくお知らせです。

年明け早々、山と渓谷社より『ときめくコケ図鑑』を発刊予定です。

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田中美穂 文/伊沢正名 写真
(先日届いたカバーの色校です)


あの伊沢正名さんによる瞠目するような写真とともに、蘚類71種、苔類34種、ツノゴケ類1種を、肉眼〜20倍で確認できる範囲で解説しています。

コケというのは、顕微鏡で細胞の形などを確認しないと正確な種類がわからないものが大半なので、そんなコケのことを簡単に説明するというのは、本当に難しいのですが、この本では「野外で確認できること」を念頭に、「観察会で、はじめてこのコケを見る人に向けて自分はどんな説明をするかな?」と考えながら書きました。
そのほか「コケの基本」「コケのいる場所」「(コケ観察中に)気になる生き物」「地図や地形図で探す」「学名(ラテン語)について」など、フィールドで役立ち、楽しめる、ということを中心に紹介しています。

そして何より伊沢正名さんの写真。もうほんとうにすばらしいので、眺めるだけでも楽しいと思います。伊沢さんのコケ写真集でもあります。

山と渓谷社:http://www.yamakei.co.jp/products/2812202250.html
※同シリーズの既刊には「鉱物」「きのこ」「カエル」「星空」があります。


『苔とあるく』や、藤井久子さんの『コケはともだち』(リトルモア)を読んでコケに興味を持たれた方が、さらにもう一歩コケに近づく時に役立てばと思っています。

1月24日発売予定です。よろしくお願いします。


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もう、ひと月以上もたってしまいましたが、京都・ガケ書房で行われた『胞子文学名作選』発売記念トーク「苔、羊歯、茸、黴、麹、海藻、そして古本、ついでに亀」にお越しくださったみなさま、ありがとうございました。胞子文学に興味をお持ちくださった方から亀好きの小学生の男の子、そして旧くからの友人まで、タイトルの通り、いろんな方面の方がみえていて、わたしもとても楽しかったです。

トークのほうも、聞き手をつとめてくださった山下さんのおかげで、たぶんいままでで一番(ちゃんと?)しゃべることができたと思います。まずはこの本が出来たいきさつや、収録作品、装丁について、多少の裏話もまじえてお話させていただき、つづいて苔や羊歯や黴のことなども。でも、あとで聞いたら、いちばん面白かったのは、亀の話になった時、せっかく山下さんが「亀の甲羅にコケが生えて困る」と話をふってくれたのに、わたしが「それはコケはなくて藻です」と答えたところだった、という人も多くて反省しました。


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会場には、『ときめくきのこ図鑑』の著者である、堀博美さんもみえていて、はじめてご挨拶することもできました。


そういえばこの日の昼間、夜のトークも聞きに来てくださったコケ研究界の若手ホープであるOさんが「ぜひ胞子力を高めて行ってください」と京大博物館の標本庫(あの『標本の本 京都大学総合博物館の収蔵室から』(青幻社)の!)や書庫を案内してくださったのも、たいへん貴重な体験でした。コケの世界では有名なフォーリー(コケ界の歴史上の人物です)の標本もあるのです。

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この日、前回ガケ書房で対談させていただいた、善行堂の山本善行さんは、残念ながら出張のためお留守だったのですが、「京都新聞」に連載されている「京滋文学道しるべ」に、ちょうどその日『苔とあるく』のことを書いてくださっていたのです。びっくりしました。第一報は、京都へ向かう電車の中で受け取った扉野さんからのメールだったのですが、その後も、会う人会う人に「今日の京都新聞!」と声をかけていただきました。うれしかったです。

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この切り抜きは、それからしばらくして、古本の師匠である横浜の一艸堂石田書店の石田さんの奥様(京都のご出身)から届いたものなのです。お手紙によれば「京都にいる妹が送ってくれたもの」ということでした。


夜は市原の友人宅にお世話になり、左京区を満喫して帰ってきました。
posted by 蟲文庫 at 14:48 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月02日

東赤石山系さん

湯たんぽにストーブ。これらの出動ももう時間の問題になってきました。あっという間に寒くなりますね。

とはいえ、あの猛烈な暑さの夏が過ぎ去り、活動しやすい季節になったのは確か。最近、覗いてくれた旧くからお客さんや友人知人と「わーひさしぶりー」と言い合うことが多いです。ようやく、必要以外の外出も出来るようになってきた、といったところでしょうか。

そんなこんなで、わたしも先日久しぶりに山へ行きました。
日ごろからお世話になっているコケの先生たちの調査に同行させてもらう形で愛媛の東赤石山系へ。

【閲覧注意】後半にヒキガエルの写真があります。苦手な方はご注意ください。

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朝早めに出発し、10時くらいには現地到着。

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小さな小さなコケが相手なので、通常2時間とされる登山道をその倍以上の時間をかけて進みます。

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久しぶりに実物を目にできたコケのみなさん。

上段(蘚類):ミズゴケ属、クジャクゴケ(剳tき)、シシゴケ。
下段(苔類):ヒメジャゴケ(小判状の繁殖器付き)、ムチゴケ属、ツキヌキゴケ属(無性芽付き)

四国の山は、やっぱりいいなあ。


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ずいぶん山深い場所なのですが、かつては銅山で栄え、一万人以上が暮らしていたそうです。

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小学校や病院まであったということですが、見渡してみても、いまその面影は、こんな石組みやレンガの壁くらいにしか残っていません。ただ、登山道を歩いていてふと目に入る、こんな陶器の欠片には、その当時の名残がひどく色濃く感じられました。

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帰り道で出会ったヒキガエル。
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わーひさしぶりー、とべたべた触っていたら、すごく嫌がられました。
冬眠前の変温動物に、人間の体温はそりゃしんどかろう。失礼しました。


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(お知らせ)

この前もお知らせした、11月16日(土)京都・ガケ書房で行われる「胞子文学対談」

ガケ書房:http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/
蟲日記:http://mushi-bunko-diary.seesaa.net/article/377801645.html


内容が内容なので、いったいほんとに聞きに来てくださる方があるのかしら……と大変不安です。
(こわいので、予約状況はまだ聞いてないです)
ご都合のよろしい方、ぜひともお願いします。ひらに、ひらに。

posted by 蟲文庫 at 20:58 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月17日

最近のミルさん。ついでに亀。

数日前から突然気温が下がり、しばらく忘れていた「防寒」という言葉が頭の中を埋めつくしています。暑いのも苦手ですが、寒いのも苦手。風邪をひいたりなんだりで具合の悪い人も多い様子。どうかみなさん、遠慮なく上着を着用し、夜は冬布団をかけて寝てください。昨夜はミルさんも布団にあがってきていました。

今朝の様子。

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1996年7月生まれなので、現在17歳3ヶ月。一昨年の秋、ナドさんが死んだのがちょうど17歳3ヶ月の時でした。ミルさんも最近だいぶ歩き方がよたよたしてきましたが、まだテーブルの上まではジャンプできます。もうちょっと長生きしてほしいです。


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 (お知らせ)

11月16日(土)京都・ガケ書房にて『胞子文学名作選』発刊記念イベント
【苔、羊歯、茸、黴、麹、海藻、そして古本、ついでに亀】を開催していただきます。

http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/

ガケ書房では、昨年2月『わたしの小さな古本屋』の時も発売記念として古書善行堂の山本善行さんとの対談をさせていただいたのですが、それに続いて、というありがたい催しです。今回は、店主の山下さんが聞き手をつとめてくださって、この本が出来上がった経緯、収録作品や、またやむなく収録をあきらめた作品、そしてあのすごい装丁のことなどについてもお話させていただきたいと思います。もちろん胞子のお話も。

ところでタイトルの最後の「ついでに亀」。ご存知の方もおられると思いますが、店主の山下さんはたいへんな亀好きで、ガケ書房でも4匹の亀が飼われています。『亀のひみつ』にもずいぶんご協力をいただき、発売時には、やはり同様の企画が出かかったのは出かかったのですが、ただ、「さすがに本屋で亀の話ではお客さんがおいてけぼり…」という冷静な判断により、見送り。
「でも、やっぱりあれ残念でしたね」ということで、今回ついでにちょこっと混ぜてしまうことになりました。
お近くの方、どうぞよろしくお願いいたします。

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当日は、わずか数冊ではありますが、緑の限定版の販売も行います。


その『胞子文学名作選』。おかげさまであちこちで話題にしていただいているようです。現在、オリオン書房ノルテ店、青山ブックセンター六本木店、紀伊國屋書店新宿本店、ジュンク堂仙台ロフト店などで、「胞子文学フェア」と題した、このたび収録作品をはじめとした「胞子本」を紹介するフェアが行われています。まだ、あまりきちんと把握できていないのですが、今後も同様のフェアを行ってくださる書店がいくつもあると聞いています。もしどこかで見かけたら、ぜひ立ち止まってみてください。胞子は立ち止まった時にやっと視えてくるのです。
posted by 蟲文庫 at 21:14 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月29日

『胞子文学名作選』について

『胞子文学名作選』がついに出来上がりました。

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『胞子文学名作選』田中美穂 編(港の人)2600円+税
ブックデザイン: 吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)

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断面。

先日ようやく蟲文庫にも入荷しました。作品ごとに紙が違うため、手触りや匂いもどんどん変化する、というとんでもないデザインの本です。家の者が、手に取るなり「物質!」と叫んでいました。

(収録作品)

永瀬清子「苔について」・・・詩

小川洋子「原稿零枚日記」・・・小説

太宰治「魚服記」・・・小説

松尾芭蕉 2句・・・俳句 

小林一茶 3句・・・俳句 

伊藤香織「苔やはらかに。」・・・小説

谷川俊太郎「交合」・・・詩

多和田葉子「胞子」・・・小説

野木桃花 1句・・・俳句 

川上弘美「アレルギー」・・・小説

尾崎一雄「苔」・・・小説

河井酔茗「海草の誇」・・・詩

栗本薫「黴」・・・小説

宮澤賢治「春 変奏曲」・・・詩

佐伯一麦「カビ」・・・小説

前川佐美雄 3首・・・短歌 

内田百閨u大手饅頭」・・・小説

井伏鱒二「幽閉」・・・小説

尾崎翠「第七官界彷徨」・・・小説

金子光晴「苔」・・・詩


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この本は、3年前に出された飯沢耕太郎さんによる『きのこ文学名作選』(港の人)の姉妹編。先日行われた「かまくらブックフェスタ」では、飯沢耕太郎さんと「きのこニョキニョキ×胞子ふわふわ 文学談義」という対談をさせていただきました。

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(※港の人の月永さんが撮られた写真を拝借しました。)
この写真ではわかりませんが、飯沢さんはきのこ柄のシャツをお召しで、わたしは胞子っぽい柄のワンピースを着ています。事前に相談したわけではないのですが、なんとなく服装がかぶっていました。

飯沢さんとの対談は実は二度目になります。最初は2010年1月、わめぞのイベント第18回往来座外市にて「粘菌生活 キノコとコケとエトセトラ」というお話をさせていただきました。ちょうど、平凡社新書の『きのこ文学大全』が出たばかりの頃で、コケなどの隠花植物にもその可能性があるかも?というようなお話もしたのです。それがついに、というか、いつの間にか、このたびの『胞子文学名作選』として実現したのです。

今回も、主に飯沢さんがまとめてくださり、わたしは飯沢さんが要所、要所でこしらえてくださる「田中がしゃべりやすい(しゃべれそうな)内容」の時になんとかしどろもどろでしゃべる、という状況でしたが、おかげさまで(ほんとうにおかげさまで)なんとか終えることができました。それにしても飯沢さんの、あの思いや考えを瞬時に的確な言葉に変換し、さらにユーモアも交えてお話できる能力というのは、いったいどういったところからやってくるのか、と遥か遠くの惑星をみやる思いでした。
飯沢さん、そして大町会館までお越しくださった大勢のみなさま、ありがとうございました。

この対談では、途中からデザイナーの吉岡秀典さんも加わってくださって、あのものすごい装幀についてのお話も伺うことができました。この席には、装画を担当してくださった松田水緒さんもみえていたのですが、松田さんの描かれる絵には『きのこ文学名作選』でひとめぼれしていたので、今回も描いていただけて、もうほんとうにうれしかったです。

この鎌倉大町会館は、よく映画などの撮影にも使われた、深谷の仲町会館を思わせる雰囲気でした。古い公民館のようなところです。

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【通信販売について】

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向かって左側の銀色が通常版、右の緑が限定300部の苔版。
(表紙の色以外は、中身も定価も同じです)

通常版については蟲文庫でも通信販売を承っております。送料実費をいただくようになりますが、
ご希望の方は、mushi-b■nifty.com(■→@)まで、メールでお問い合わせください。

限定「苔版」の通信販売の受付は終了いたしました。ありがとうございました。(10月4日更新)
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いまだから言えますが、じつは先週の「かまくらブックフェスタ」でのお披露目に間に合うかどうか、という瀬戸際のぎりぎり進行。前日まで、関係者のだれひとり実物を見ていないという状況だったのですが、無事に、とんでもなく素晴らしい本が出来上がりました。やったー。

この本が出来たいきさつや、造本については、これからちょっとずつこのページに書き足していきたいと思います。


まず、最初の作品、永瀬清子「苔について」。

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じつはここはわたしの書き文字なのです。便せんに、一行一行書きました。

自分の書く文字が好きな人というのは、あまりいないと思います。わたしもそうなのですが、デザイナーの吉岡秀典さんがいたく気に入ってくださったので、とてもうれしかったです。「ふだん使っている紙と万年筆で、コケの標本袋に書くときのようなスピードで、決して丁寧に書きすぎないように」というご指示でした。

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ちなみに、その「コケの標本袋」の文字は、表紙のデザインにも使われています。

それにしても、この手書きのページだけは、例えば印刷の直前に誤字脱字がみつかったとしても、岡山からは修正できませんから、お送りする前には、文字通り目を皿のようにして何度も何度も確認しました。

それでも、頭を抱えて転げ回るようなミスは、たいてい本が出来上がってから見つかるものなので、怖くてまだじっくりとは見られてないです。
posted by 蟲文庫 at 13:38 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月20日

胞子の栞

先日からお知らせしている『胞子文学名作選』田中美穂 編(港の人)がついに発売になります。
といっても、まだ実物を手にしていないので、この22日(土)23日(日)に開催される「かまくらブックフェスタ」から帰ってきたら、あらためてご紹介したいと思います。蟲文庫には25日くらいの入荷予定です。

ひとまず、蟲文庫特典として「胞子の栞」をつくりました。

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縦半分に切ると栞が2枚取れるように印刷しています。羊歯、苔、きのこ、麹黴、海藻。
(亀はついでに刷ったので関係ありません)
「かまくらブックフェスタ」にも持っていきます。


※『胞子文学名作選』は蟲文庫でも通信販売を受付いたしますが、メールの返信、荷造り発送作業などが大変のろいほうなので、お届けまで、すこしお時間いただくことになると思います。よろしくお願いします。
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22日(日)の『胞子文学名作選』刊行記念トークイベント「きのこニョキニョキ×胞子ふわふわ 文学談義」で飯沢耕太郎さんと対談させていただきます。まだ若干空席があるということなので、ぜひ。

http://www.minatonohito.jp/kamakurabf/#event
posted by 蟲文庫 at 16:33 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月13日

洗濯機と白いお父さん

【お詫びと訂正】

ひとつ前の日記の「かまくらブックフェスタ」のお知らせの部分で、飯沢耕太郎さんの敬称が抜けていました。
大変失礼をいたしました。

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扉や窓を開け放っていられる気候になったので、近所の猫らがぞくぞくとやってきます。入れ替わり立ち替わり、飼ってもいないのに、一日中猫がいるような状態。

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Kさん宅の白いMさんの姉か妹になるらしいトラミさん。さすが美形です。


先日、洗濯機を購入。もうかれこれ10年以上、入居時に前の人が残していった二槽式のオンボロを使い続けていたのですが、当時から脱水タイマーのネジが切れて、脱水つまみを手で持っていないと回らない状態というのが、いよいよ面倒になってきたのです。それでついに全自動、とも考えたのですが、やはりこれまでと同じような二槽式の、その中でもいちばん単純な仕組みの製品にしました。それでも、脱水時に手が放せるようになっただけでずいぶんラクです。

それにしても、最近の洗濯機は18万円とか20万円とか「いったい何をしてくれるんですか?」と聞きたくなるような高級品もあるんですね。二槽式の最高級は、脱水直前のすすぎまでを自動でやってくれるというもので6万8千円の製品でしたが、でも、そこまでしても二槽式にする事情がなんなのかを知りたいところです。
ちなみに、我が家が最も単純な二槽式を使っているのは、湿度高めのガレージのような場所に設置するため、コンピュータで動く製品はすぐに壊れそうだから、という理由によるものです。


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洗濯といえば、上の写真は、我が家でふだんから「お父さんは?」「お父さん取って」「お父さん持った?」「お父さん知らない?」などと言われている自転車の鍵。あのCMに登場する白い犬のお父さんのキーホルダーです。すっかり薄汚れて白くなくなってきましたが、でも、このお父さんの中には機械が入っていて、胴体を押すと「お前に別件などない!」「青春は待ってくれないぞー」などランダムに5種類くらいのセリフをいいます。もちろん北大路欣也の声です。洗濯できないのです。
posted by 蟲文庫 at 12:54 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月04日

昨日のオニヤンマ

例年以上の猛暑が続いていた倉敷ですが、先週ひさしぶりに雨が降ったのを境に気温が下がり、ここのところずいぶん涼しいです。夜、半袖で自転車に乗っていると寒いくらい。
そして、今年のはじめくらいからずっと携えて暮らしていたようなある仕事が一段落。ついに完全に手を離れ、こちらもほっとしたところです。


定休日の昨日は、ほぼ一日雨降りでしたが、夕方いっときやんだので散歩へ。


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ものすごく久しぶりに見たオニヤンマ(死骸)。

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飛んでいるのを見た記憶は、小学生時代にさかのぼります。


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用水路には立派なアメリカザリガニ。


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もうすぐ食べられそうな無花果の実。

家のまわりには無花果の木が多いので、歩いていると、あちこちからふわっと甘い匂いがしてきます。


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(おしらせ)

もうあと1週間くらいで次の号が出てしまいますが、現在書店に並んでいる『CASA BRUTUS』特集:北欧デザインの名作と暮らす。巻末「LIFE@PET」のコーナーで、我が家のクサガメ、サヨイチをご紹介いただきました。

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亀のサヨちゃん、なんとCASAデビュー!
たまたま遊びにきていた、ご近所猫のほそ子さんも活躍しています。

取材してくださったカメラマンの女性が、亀の飼育経験もある亀好きの方で、たいへんかわく撮ってくださいました。わー

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先日もお知らせしたとおり、9月22日、23日に「かまくらブックフェスタ 2013」が開催されます。
いろいろ盛りだくさんのお催しの中で、『胞子文学名作選』のお披露目をかねて、飯沢耕太郎さんと対談をさせていただきます。お近くの方はぜひ!

「かまくらブックフェスタ」:http://www.minatonohito.jp/kamakurabf/
『胞子文学名作選』:http://www.minatonohito.jp/products/141_01.html

posted by 蟲文庫 at 15:54 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月18日

足探りの海水浴

先日「そうだ、たまには海に浸かってみるのもいいかもしれない」と思い立ち、ひさしぶりに海水浴へ。レジャーというよりは、湯治のような目的での「海水浴」。

ちょうど友達が「盆前には子供らを海に連れていかんといけん思うとったんよ」(連れて行かないといけないと思っていた)ということで、それに便乗することに。昔から、お盆をすぎて海にや川に入ると足をひっぱられる、といいます。


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山の中を歩いているようですが、海に向かっています。

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ほら。

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ほらほら。


ほとんど泳げないので、浮輪につかまって浮かんでいるだけでしたが、まあ「海水浴」ですからそれで十分。
海に入ると潮でべたべたするし、あとでものすごく疲れるのですが、でもやっぱり気分の問題以上に心身ともにすっきりするうえ、湿疹やあせもなど、軽度の炎症にはてきめんの効果があると思います。

連れていってくれた友達は、「そりゃあな、海がいろいろ悪いもんを吸うてくれるんよ」と言っていました。そうかもね。

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来年の夏も行けたらいいなあ。

足さぐりで「海藻あてっこ」するも楽しかったです。足が届くぎりぎりくらいの藻場で、足にさわる感触をもとに、なんという海藻か見当をつけてから、足指で掴んで引き上げて確かめます。やっていたのはわたしだけですが。

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収穫:海松(みる)

これがいちばんわかりやすい。


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(おしらせ)

『胞子文学名作選』田中美穂 編(港の人)という本が、この9月末に出ることになりました。

飯沢耕太郎さんによる『きのこ文学名作選』の姉妹編にあたるもので、苔、シダ、キノコ、カビ、海藻など「胞子でふえる生き物」が登場する文学作品を集めたアンソロジー。
詳細:http://www.minatonohito.jp/products/141_01.html


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『きのこ文学名作選』飯沢耕太郎 編(港の人)

思わず目を見張るような大胆なブックデザインでも話題となったこの本同様、デザインは吉岡秀典さん。胞子のほうも、もう、とにかくたいへんなことになっていますので、どうぞお楽しみに。

また9月22日、23日に開催される「かまくらブックフェスタ 2013」では、この本のお披露目をかねて、飯沢耕太郎さんとのトークをさせていただきます。

詳細:http://www.minatonohito.jp/kamakurabf/

ひとまず、告知解禁になったので取り急ぎのお知らせでした。
またあらためてお知らせいたします。

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(新入荷)

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藤井豊写真集『僕、馬』(りいぶる・とふん)3800円

里庄在住のカメラマン、藤井豊が「2011年3月11日、東日本大震災発生一ヶ月後の4月11日より約1ヶ月余り、青森、岩手、宮城、福島を歩いて撮った写真集」です。
装幀は扉野良人、挟み込みの栞には藤井くんと親交の深い荻原魚雷、河田拓也の両氏が寄稿しています。


東日本大震災の起こる数日前、藤井くんは自宅から蟲文庫までの20キロメートル余りの道のりを「なんか気が向いて」と歩いて来たことがありました。鉄道で20分、車で30〜40分くらいの距離です。「なんか、あれがきっかけになったなあ」と言っていました。

手に取りやすいところに並べていますので、ぜひご覧ください。

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「LIve in Saritote」杉本拓と佳村萠(Ftarri CD 1500円)

全22曲のうち、4〜6曲目は蟲文庫での録音(2010年5月9日)です。 きゃー!
posted by 蟲文庫 at 11:58 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする