◆古本・倉敷「蟲文庫」◆
mushi-bunko.com

2007年01月09日

亀にささえられて

いろいろが一段落したもんで、さっそく風邪をひいてしまいました。のどが痛くて頭が重いです。

それはさておき、久々の亀コレクション。ご近所のN氏寄贈。これはスゴイです。

じゃーん!
701091.jpg
3匹の亀さんが持ち上げている拡大鏡。

701093.jpg
レンズもなかなかちゃんとしています。

腹甲板は...
701092.jpg
まあ、この場合、仕方ないでしょう。
亀がメインではありませんからね。


亀たちにささえられて、おばあさんになるまで古本屋で本を読んでいたいです。
posted by 蟲文庫 at 17:25 | 亀コレクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月06日

高中央線率

蟲文庫の朝は、亀の水槽の水替えにはじまる。冬場はヒーターで加温しているので、すぐに汚れてしまうのです。水槽は重いし水はつめたいし、大変といえば大変ですが、でもかわいい亀の健康を思えばそれもいたしかたなし。いやほんとかわいいのよ、亀。

お正月は、例によって帰省中の友人知人とひたすらおしゃべりをして過ごす。それにしても、ものすごい“中央線率” で、気味が悪いほど。初対面の “高円寺” と “西荻” が音羽館やハートランドの話しをしている1時間、とか、日本物怪観光(三鷹)の天野氏が繰り広げる熱い妖怪トーク2時間、とか。その他、中野〜立川くらいまでの人々が次から次から。“中央線の呪い” が蟲文庫にまで波及したかの勢いでした。

年賀状は、元旦よりも、4日とか5日のほうが、ぐっと数を増えるというのは、自分の書くペースを考えればさもありなん。だってわたしもまだ全部は書けてないですから。

キャプテン・トリップ・レコーズの松谷氏よりお年賀の返信をいただく。実は蟲文庫は、かつて(※1)同レーベルの取扱店だったのです。というと大変おこがましいですが、ひょんなきっかけ(※2)で、一部の商品を卸していただいていた時期があるのです(でも、『ヤホワBOX』は3セット売ったもんね)。ただその後の、目を剥くような爆走というか快進撃にとても追いつかなくなり脱落。現在では、当時の売れ残りが10数枚、ひっそりと並ぶのみ。たまにお客さんから「なぜここにキャプテントリップのCDが....?」と尋ねられては、「ええっと、ええっと..」と要領を得ない返事をしているようなていたらくです。
して、マーブルシープ(松谷氏のバンド)は昨年から活動の中心をヨーロッパに移されたのだとか。年に何度かは日本でもライブをされるそうなので、またぜひ行きたいです。

(※1)13年くらい前〜6年くらい前まで。
(※2)わたしがハタチ前後の頃よく通販を利用していた、明大前の某レコード屋さんで、いつも在庫確認往復ハガキの返信を書いてくださっていたのが松谷氏だった模様。その後、たまたまライブを観に行った先でお目にかかった。

majikickのCDは近日入荷予定です。テニスコーツの『ぼくたちみんなだね』、植野隆司『ハスノス』の他にも数種類。おたのしみに。
posted by 蟲文庫 at 15:51 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月02日

蟲文庫文庫

年賀状書きがまだまだおわりません。昨日も今日も店番しながらひたすら書いています。手が痛いです。

手指の運動がてら、時々ギターの練習にきりかえる。といっても万年初心者なので、お客さんが来るとサッと隠す。いつかお客さんが来ても練習を続けられるくらいになりたいです。でも、それを今年の目標にすえると、たぶん自分の首をしめることになるだけなのでやめておきます。でもFは押さえられます。

そろそろ『蟲通信』も次の号をつくらねば、と編集にとりかかる。ライブの予定はいまのところありませんが、今年は展覧会が増えそうです。まずは2月下旬からの《 a quiet piece 矢田辺寛恵 絵画展》。そして春ごろには、昨秋の蔵書票展でも人気の高かったナカガワユウヰチさんの箱作品の展示、8月は、こちらも蟲文庫ではおなじみのミズタニカエコさんによるペン画展《夏の花・原民喜へのオマージュ》(仮題)を予定しています。尚、このミズタニカエコさんの個展にあわせて、原民喜の『夏の花』にミズタニさんの挿し絵をつけた私家版を出せたらとも考えているところです。【蟲文庫文庫】(いやもちろん仮題です)第一弾ということで。

それから、今年はエラソウにもコケに関する本を出版予定です。コケ観察のすすめ、というような楽しくわかりやすい本になる予定。もうすこし具体的になったら、またあらためてお知らせさせていただきます。いまはとにかく「がんばれ自分」という状況です。鋭意努力中です。

それでは本年もどうぞよろしくお願いいたします。

元旦に出会った猫。
701021.jpg
晴れ晴れと暖かい朝でした。
posted by 蟲文庫 at 18:24 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月31日

たま夫としま子

きょうもいつもどおり営業。やっぱり店番しているのがいちばん楽しいし落ち着きます。じっとしているのが役目なんだなとあらためて思う。例年の大晦日よりたくさんのお客さんがあり、今月はかなり暇だったのもあって、ずいぶん救われた気持ちがしました。

お昼すぎ、あるご夫妻がみえ、しばらく歓談。「めくるめく固着生活」の「めくるめく固着生活」たる、じつにグレイトな2006年の締めくくりとなりました。ありがとうございました。

今年は、本当にいろいろ書ききれないほどの出来事がありました。おかげさまで蟲文庫も、なんとかかんとか無事年を越すことができるようです。来年の今頃も、また同じセリフが言えますように。明日からもひきつづきどうぞよろしくお付き合いお願いいたします。

件の亀の名前がきまりました。
612311.jpg
左♂「たま夫」、右♀「しま子」です。きょうも仲良し。
亀は、だいたいメスのほうが大柄です。
posted by 蟲文庫 at 18:36 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月28日

ミル・ボックス

いつもたのしみに読んでいる、ある古本屋さんのブログにもありましたが、年末というのは、すなわち月末なのです。支払いやらなんやらはいつも通りにあるわけで、しかもちょっと前倒し気味。2月も日数が少ないからツライけれど、12月もツライですね。あと6月、7月とか9月、11月とか。それ以外の月がラクかといえば、そんなこともなく。まあ、結局古本屋は一年中ツライのです。ああ、そうだお正月までに灯油をもうひと缶買っておかなくては。

怒濤の12月もいよいよ終わります。身のまわりもいっぺんに静かになりました。これから3月の声を聞くまでは、ひたすらひき籠もって、とある大仕事に没頭します。あ、もちろん店番はいつも通りにしています。特に変わった動きはしないというだけのことですので、みなさんぜひ覗いてくださいね。お待ちしています。

蟲文庫は年末年始も休まず営業しています。
「やっぱり店番してるのが一番おちつきますねえ」とは、北九州は古書城田の城田さん。いやほんとそうなんです。

「ミル・ボックス」(ミルが日向ぼっこをするための箱)
612281.jpg
玄関先にこんなみすぼらしい段ボールを置くのもいかがなものかとは思うが。
その他、炊飯器やFAXの上に「ミル・カバー」(ミルが登らないようにするためのガード。段ボール製)もあります。
おうち好きで高いところが苦手なナドさんには必要ありません。
posted by 蟲文庫 at 15:01 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月26日

あたらしい亀

年末の3大イベントも盛況のうちに無事終了いたしました。陰に日向にお力添えをくださった皆々さま、ありがとうございました。至らぬところも多々あったことと思いますが、こんごとも何卒よろしくお願いいたします。ひらにひらに...

そして「長丁場ごくろうさん、わたし」ということで、自分にご褒美。
亀を買ってしまいました。

ヤエヤマミナミイシガメのつがい。右がオス、左がメス。
612261.jpg

612262.jpg
たいへん仲のよい2匹。もう、みているだけで幸せ。
きゃーかわいい、きゃーかわいい、きゃーかわいい、きゃーかわいい

名前はまだ思案中。出来れば、つがいらしいのにしたいです。
posted by 蟲文庫 at 14:01 | 猫亀日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月25日

ふたりでテニスコーツ

昨夜はテニスコーツのおふたりによるライブでした。お客さんも思った以上にたくさん来てくださり、ずいぶん盛況なものとなりました。無理矢理感満点の “会場” で、快く演奏してくださったさやさん植野さん、そして聴きに来てくださったみなさま、ありがとうございました。

わたしの友人知人(主に首都圏在住)にファンは多く、「うちでライブが決まったの」と知らせると、「ええっ!!どういうこと?」とずいぶん驚かれたものですが、それもこれも、さやさん植野さんと親しいハルヲくんのおかげです。わたしにとってのテニスコーツ初ライブを、贅沢にも自分の店で聴くことができました。

【ダブルソロライブ】は、おふたりによるソロという感じで、やはりテニスコーツそのものでした。
312251.jpg
いつもCDで聴いているさやさんのうたは、こんなふうにうたわれるのだなあと感激。うまくいえませんが胸うたれるものがありました。ああ、ライブっていいなあと思いました。

うちの2階に転がしていたバラライカ(ロシアの弦楽器)も活躍。
612254.jpg
ライブではあまりうたわれないという植野さんのうたもとてもよかったです。

植野さんの足元に注目。といってもよく見えないと思いますが。
612253.jpg
ワイングラスによるグラスハープの演奏。それにさやさんの声がそおっとかぶります。
グラスの大きさや入れる水の量によっていろいろの音が出るのだそう。

テニスコーツのCDは地方ではなかなか手に入りにくいということもありますが、ライブ後の物販ではCDが大好評。新しい『ぼくたちみんなだね』(テニスコーツ)、『ハスノス』(植野隆司ソロ)もあっという間になくなりました。

そして今回CDが買えなかった方に朗報。蟲文庫でもmajikickのCDを一部取り扱いさせていただけることになりました。第一弾は上記の2種類の予定。入荷次第お知らせいたしますので、いましばらくお待ち下さいませ。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

本日夜、入谷なってるハウスにて、植野さんのライブがあります。

2.25(Mon)「Hard Wired 大谷能生×植村昌弘Vol.3」入谷なってるハウス

Politico 3s/大谷能生(sax,computer)シマジマサヒコ(b)尾嶋優(ds)、MUMU/植村昌弘(ds)坂元一孝(key)中根信博(tb)、植野隆司+半野田拓

http://www.cooktone.com/k-skmt/mumu.html



posted by 蟲文庫 at 15:40 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月23日

冬至のつぎの日

きょうから、また少しずつ日が長くなるのですね。

きのうは冬至だったので、かぼちゃを食べて柚子湯につかりました。この冬の無病息災を願って。などと言っているそばから風邪気味ですが、まだなんとか持ちこたえられそうな瀬戸際あたりにいるので、ここでひとつふんばりたいと思います。
ぞくぞくっときたら、背中側の首の付け根(シャツのネームのあるあたり)に貼るカイロを貼っておくといいですよ。肩凝りにもおすすめです。

暮れも押し迫ったここ数日、立てつづけに知り合いの店や知っているお店が何軒か廃業するとの知らせが入る(古本屋ではない)。残念だけれど、仕方ないよなとも思う。頑張ってもう少し続けてくださいよ、なんて呑気なことはとても言えない。商売って、見た目よりずっと大変だもの。

東京在住の友人知人より「立石書店の古本市行ってきたよー」とのメール。みな一様に、「早稲田はほんと久し振りで、いい機会だった」という感想をくれました。おお、蟲文庫、少しは役にたっているではないか。そしてどうやらみな、うちの棚から何かしら買ってくれた様子。「倉敷から来たと思ったら、健気に思えてねえ」と。そう、こんなふうに蟲文庫はみなさまに支えられているのです。これからも精進いたします。
ある本を買ってくれた友人は、「東京の三分の一以下だった!」ということでしたが、でも東京も、蟲文庫と比べられては困るよね。いや、でもあれはほんとにお買い得だったとはおもいます。喜んでくれる人にうまくいきあたってなによりでした。

明日はいよいよ、テニスコーツのおふたりによるダブルソロライブです。
会場準備三度。先週の教訓をいかして、今回は余計な工夫はしないようにしたため、1時間もかからず完了。
席にはまだいくらか余裕がありますので、ご興味のおありの方は当日でもぜひどうぞ。

posted by 蟲文庫 at 20:42 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月21日

ストーブの芯

寒くなりました。今年も灯油が高いので、だいぶ我慢していたのですが、ついにストーブ出動です。この前の冬から、どうも不完全燃焼気味だったので芯を新しいものと交換してみる。取り扱い説明書をみながら四苦八苦。手が灯油とすすまみれになった甲斐あって、青く安定した炎が戻りました。

先日の友部正人ライブの打ち上げ(といっても、友部夫妻と待機要員(母)ともぎり嬢(Sちゃん)とわたしだけの、申し訳ないほどつつましいものです)の席で、友部さんやユミさん(奥様)から、火星の庭や古書ほうろうのことなどをいろいろ伺う。「はあ、みんなすごいなあ」とため息をつくも、上を見てもきりがないのだ。別れ際の「がんばって続けてね」というおふたりの言葉をかみしめる。この冬も、まずは灯油代のためにがんばります。

古書現世店番日記にも書かれていましたが、数日前、立石書店の古本市用に送った本について向井さんから電話。
「ちょっと、すごいことがあったんですよ〜。棚のサイズ全然言ってなかったのに、1ミリの隙間もなくピッタリ入って...」と。
100冊を目安にということだったので、手近な段ボール2箱に入るだけ入れてお送りしたのでしたが、それが用意されていた棚にきっちりと隙間なく収まったらしいのです。というか、いくら事前にサイズを教えられていたとしても、まさか並べた時の「長さ」を測ってみるなんてことをするわけはないので、確かにすごいといえばすごいです。
どうやら、品揃えのほうで「あっ」と言わせられないわたしが、苦しまぎれにどうでもいい宴会芸的な能力を発揮した模様。そう、なにしろお祝いですから、芸のひとつもしなくては。

立石書店の古本市は今日(夜)明日(昼)。ご盛会お祈りいたしております。

高尾山の駅前にいた、ふりむき柴わんこ。
shibainu.gif
立石書店の牛イチロー先生へ。

::::::::::::::::::::::::::

今週末は、いよいよテニスコーツのおふたりによるライブ です。

【SSaya さや (テニスコーツ) & Ueno 植野隆司 (tenniscoats) W ダブル solo ソロ live ライヴ at 倉敷 kurashiki 蟲文庫musi bunko】

まだいくらか空席がございます。慌ただしい年の瀬ではありますが、すばらしく貴重なライブです。みなさまぜひ。
詳しくは〈蟲催事〉をご覧ください。

:::::::::::::::::::::::::::

年末年始は休まず営業いたします。
posted by 蟲文庫 at 12:05 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月18日

冬の夜の本屋

2003年夏以来、これで2回目になる《友部正人ライブ・夜の本屋 倉敷編》。
この冬いちばんの冷え込みを記録した夜でしたが、たくさんの方が聴きに来てくださいました。きゅうくつな会場でしたが、たのしんでいただけたなら幸いです。

612181.jpg
初期の曲から最近の曲まで、2時間あまり。途中に詩の朗読もおりまぜた贅沢なものでした。『中道商店街』や『なんでもない日には』『愛について』など、わたしが友部さんのうたを聴きはじめた頃の曲には、なおさら感慨がありました。それから、当初、演奏される予定ではなかったそうなのですが、わたしが宣伝のつもりで流していたせいで、アンコールでは最新のアルバムから、『Speak Japaneses,American』と『ニレはELM』を歌ってくださいました。そうそう、リハーサルの時に、ひさびさ(いや、生でははじめてだったかな)に『ふあ先生』が聴けたのは役得。

マイクなしの、まったくの生演奏。うたをうたって生きているひとのすばらしい声でした。

612182.jpg
詩の朗読は、工藤直子さんの『おいで、もんしろ蝶』と、ご自身の『アクシデンタル・ツーリスト』。
「歌をうたっていると、言葉のことを考えていて、詩を読んでいると、メロディのことを考えてしまう」というようなことを言われていたのが印象的でした。


思えば、はじめて友部さんのライブを聴いたのは、13年前のおなじく12月、やはりこんな酷く寒い日でした。ちょうど蟲文庫を開店させる直前で、ひょんなことから初対面の友部さんにそんなお話しをしたところ、それから数ヶ月して「よかったらお店にならべてください」とたくさんの蔵書を送ってくださったのです。そのことが、これまで店を続けてくるうえで、どれだけ励みになったかしれません。そんなことも思い出しながら、あらためて初心にかえった夜でした。

そういえば今回、その、かつて送っていただいた蔵書のことで、ちょっとしたうれしい出来事がありました。また何れそんなことも書く機会があれば。


612183.jpg
思潮社の現代詩文庫『友部正人詩集』
ただいまサイン入りが数冊あります。
ご希望の方はおはやめに。
posted by 蟲文庫 at 17:44 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする